2017-6-5 (Mon)
5月15日、5月16日、5月19日、6月17日、6月18日、7月14日、7月16日、8月14日、8月15日、8月17日。
そして A には月だけを、B には日だけを教えた。
1. A「自分は C の誕生日がわからない。B にもわからないことは知っている。」
2. それを聞いて B「自分は C の誕生日がわかった。」
3. それを聞いて A「自分も C の誕生日がわかった。」
C の誕生日は何月何日か。
という論理パズル。この手のパズルはあんまし好きじゃない… (迷路解くとかの方が好き。もちろんプログラムで強引に解けるようなやつ)。
原文:
Albert and Bernard just become friend with Cheryl, and they want to know when her birthday is. Cheryl gives them a list of 10 possible dates.
May 15 May 16 May 19
June 17 June 18
July 14 July 16
August 14 August 15 August 17
Cheryl then tells Albert and Bernard separately the month and the day of her birthday respectively.
Albert: I don't know when Cheryl's birthday is, but I know that Bernard does not know too.
Bernard: At first I don't know when Cheryl's birthday is, but I know now.
Albert: Then I also know when Cheryl's birthday is.
So when is Cheryl's birthday?
月\日 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
---|---|---|---|---|---|---|
5月 | ○ | ○ | ○ | |||
6月 | ○ | ○ | ||||
7月 | ○ | ○ | ||||
8月 | ○ | ○ | ○ |
うーんややこしい。 そしてあんまりスッキリ感がない… (ワシ的に)。
…なんでスッキリ感がないかというと、設定されているシチュエーションがムリっぽい (現実味がない) からってのもあるのかなあ。 そもそもフツーの人間がこんな風に会話のやりとりをする程度の短時間の間に、 電子計算機みたいにサクサクと論理演算して答を導き出せているのがどうにも不自然。 それにフツーの人間なら勘違いも計算間違いもするだろうけど、 そういう計算間違いは絶対にしないという暗黙の前提でシチュエーションが成り立っているし。 「それがお約束だから」って言われちゃえばまあそれまでの話なんだけど。 でも「ナンカウソクセー」感はどうしてもつきまとう…。 あるいは設問の冒頭で「A と B の二人は極めて高度な計算能力の持ち主である」みたいな設定が (わざわざ) 書かれていたら、 多少は違和感が薄れるだろうか…?
購入記録
- ●雑誌「まんがホーム」2017.7 芳文社
- らいか・デイズ (むんこ)
- 孔明のヨメ。 (杜康潤)
- 週末親子 (楯山ヒロコ)
- 男女の魔法少女は成立しますか? (鳴海はこ) (ゲスト)
- ワカレバ (胡桃ちの) (新連載)
- まんがの装丁屋さん (小石川ふに) (最終回)
- けいさつのおにーさん (からけみ)
- 座敷童子あんこ (エミリ)
- まなびやユーレイ (瀬野反人)
- スナックあけみでしかられて (松田円)
- 天国のススメ! (宮成樂)
- のちの真田幸村である (真田寿庵)
- マツ係長は女ヲタ (奥十)
- 敗者復活戦! (辻灯子)
- もっと! 夫婦な生活 (おーはしるい)
- 男子の花園 (南国ばなな)
- ねーちゃんはぼくが守るっ (いちかわ壱)
- うちの秘書さま (ミナモ)
- 歌詠みもみじ (オオトリキノト)
- おかあさんがいっしょ! (木村和昭)
- マチ姉さんの妄想アワー (安堂友子)
- 新人まんが展:四季四姉妹は騒がしい! (H@L)
- 目次4コマ:お化粧 (杜康潤)
- ●雑誌「まんがくらぶ」2017.7 竹書房
- リコーダーとランドセル (東屋めめ)
- 鳩子のあやかし郵便屋さん。 (雪子)
- 父とヒゲゴリラと私 (小池定路)
- のみじょし (迂闊)
- 堕天使の事情 (神仙寺瑛)
- 白滝高校きぐるみ部 (橘紫夕)
- 森田さんは無口 (佐野妙)
- でぶぼの (いがらしみきお)
- 恋愛感情のまるでない幼馴染漫画 (渡井亘)
- 白鳥ちゃん閲覧禁止っ!! (ひらふみ) (ゲスト)
- 愛のたたき売り物産展 (胡桃ちの)
- 高尾の天狗と脱・ハイヒール (氷堂ジョージ)
- 死神見習! オツカレちゃん (コハラモトシ)
- オトナの読書感想文:船を見ぬ島 (小池恵子)
- 思春期コーヒードリップ (裕木ひこ)
- さかな&ねこ (森井ケンシロウ)
- 春と秋について (むんこ)
- せんせいになれません (小坂俊史)
- ゆるめいつ (saxyun)
- 有閑みわさん (たかの宗美)
- ねーちゃんとオレと、ときどき先生。 (TOもえ)
- 麻衣の虫ぐらし (雨がっぱ少女群)
- みのりと100人のお嬢様 (藤沢カミヤ)
- 佐伯家長男の妹 (のん)
- おじさんとポニーテール (香日ゆら)
- 目次4コマ:ひとりみ天国 (むんこ)
- ●雑誌「まんがタウン」2017.7 双葉社
- 新クレヨンしんちゃん (臼井儀人&UYスタジオ)
- 恋するヤンキーガール (おりはらさちこ)
- 新婚のいろはさん (ÖYSTER)
- ひなたの総務メイト (佐野妙)
- かわいい先輩と残業めし (梨尾)
- 少年アシベ GO!GO!ゴマちゃん (原作:森下裕美/作画:おぎのじゅんこ)
- 中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます (吉田美紀子)
- 俺の生徒は神メイド (桐原小鳥)
- 野原ひろし 昼メシの流儀 (塚原洋一)
- かりあげクン (植田まさし)
- あいたま (師走冬子)
- ままごと少女と人造人間 (瀬田ヒナコ)
- 漂流系女子高生 (えのきづ)
- 魔法少女は笑わない (ボマーン)
- ちこはゲーセン一番星! (とく村長)
- ほぼほぼ商店 (東屋めめ)
- ようこそ! スマイリーバーガーへ (乃花タツ)
- 鎌倉ものがたり (西岸良平)
- 妄想しがちなすみれさん (野広実由)
- 純喫茶のプリムラさん (ほっぺげ)
- うちの大家族 (重野なおき)
- 桜田ファミリア◆ツーリスト (胡桃ちの)
2017-6-15 (Thu)
そして市販の即席味噌汁に納豆を入れて即席納豆汁もどき。 充実した食生活。
そしてじわりじわりと食料品関連の物価上昇…。
購入記録
- ●雑誌「まんがタイム」2017.7 芳文社
- おとぼけ部長代理 (植田まさし) (新連載)
- まりあ17 (むんこ)
- おねがい朝倉さん (大乃元初奈) (ゲスト)
- さわらせてっ! あみかさん (トフ子)
- 大家さんは思春期! (水瀬るるう)
- ラディカル・ホスピタル (ひらのあゆ)
- 秘書の仕事じゃありません (東屋めめ)
- 見上げればいつも妹が。 (市川和馬)
- 神シュフ☆エンタ (胡桃ちの)
- 瀬戸際女優! 白石さん (櫻井リヤ)
- 天子様が来る! (安堂友子)
- 見晴らし良子さま (きなこ)
- だいじょぶ!? カナ先生 (さんじゅうなな子)
- 友ちゃん! (ノコ)
- 両手に花村さん! (榎本あかまる) (ゲスト)
- はこいり良品 (井上トモコ)
- おかわり自転車 (佐倉イサミ)
- ボンジュール! 仲居さん (ばたこ)
- パパは心配ご無用♥ (きんのりふみ)
- 犬がいるので帰ります (近藤あやの) (ゲスト)
- ひふみさんでもういっぱい (遠藤仁)
- ニッポンのワカ奥さま (木村和昭)
- 新人まんが展:宿直さんと幽々自適な日々 (小駒みや)
- 目次4コマ:安堂友子の生きてます日記 (安堂友子)
- ●雑誌「まんがライフオリジナル」2017.7 竹書房
- のみじょし (迂闊)
- リコーダーとランドセル (東屋めめ)
- だから美代子です (むんこ)
- 銀子の窓口 (唐草ミチル)
- ちぃちゃんのおしながき (大井昌和)
- ふくよかさん (井村瑛) (新連載)
- よっけ家族 (宇仁田ゆみ)
- ねこようかい (ぱんだにあ)
- あれから毎日 (仙石寛子)
- 鬼桐さんの洗濯 (ふかさくえみ)
- きらきらビームプロダクション (板倉梓)
- 先生ロックオン! 2nd (神堂あらし)
- ネコぐらし (深谷かほる)
- なごみクラブ (遠藤淑子)
- セトギワ花ヨメ (胡桃ちの)
- 中年女子画報 (柘植文)
- クレオパトラな日々 (柳原満月)
- みっちゃんとアルバート (森長あやみ)
- 出没! アダチック天国 (吉沢緑時) (3号連続第3回)
- JKバイトはあなたを癒せない! (中西)
- おうちがいちばん-アンコール- (秋月りす)
- 猫喫茶いぬい (みずしな孝之)
- うちの3ねこ (松本ぷりっつ) (最終回)
- 全ての映画は、ながしかく (施川ユウキ)
- 願いましては (碓井尻尾)
- ばつ×いち (おーはしるい)
- りふじんなふたり (松田円)
- そのアパート、座敷童子付き物件につき… (小夏ゆーた)
- とーこん家族 (よしもとあきこ)
- 新婚よそじのメシ事情 (小坂俊史)
- さかな&ねこ (森井ケンシロウ)
- ぼのちゃん (いがらしみきお)
- 目次4コマ:ポポ時評 (施川ユウキ)
- ●雑誌「まんがタイムジャンボ」2017.7 芳文社
- レーカン! (瀬田ヒナコ)
- 人気マンガ家になるための15の法則 (津々巳あや) (新連載)
- 銭湯の女神さま (えのきづ) (ゲスト)
- おねがい朝倉さん (大乃元初奈)
- 江戸の蔦屋さん (桐丸ゆい)
- おにいちゃんと呼ばないで (桐原小鳥) (新連載)
- 中の人に恋をしました。 (鈴音ことら) (ゲスト)
- 私と幼ムコさま (くりもとぴんこ) (ゲスト)
- ペンタブと戦車 (坂木原レム)
- 雀娘。 (みさき樹里) (新連載)
- でっかいんちょ (トイシキ)
- 保健室のつむりさん (水森みなも)
- 大漁ガールズ (神堂あらし) (ゲスト)
- 花と蝶子の戦国めし (火ノ鹿たもん)
- 偏食女子は恋でおなかを満たしたい (野澤ゆき子) (新連載) (「イヤよイヤよも好きのうち」改題)
- きつねとパンケーキ (遠山えま)
- けいさつのおにーさん (からけみ)
- 大正みつば歌劇団 (宮木りえ) (ゲスト)
- おやすみモーニング (井上トモコ) (ゲスト)
- はるとごーすと (和乃なつめ) (ゲスト)
- あの日の海と16歳の夏休み (川泉ポメ) (ゲスト)
- もんもん (熊野みみ) (ゲスト)
- ジャンボ月間新人賞:マイコニ荘のシィたけさん (弓成)
- ●単行本「里山奇談」coco/日高トモキチ/玉川数、角川書店 ISBN978-4-04-105078-1 C0093 ¥1400E (2017)
- ●児童書「マンガで探検! アニメーションのひみつ (1) -ソーマトロープをつくろう-」監修:大塚康生/編著:叶精二/漫画:田川聡一/ソーマトロープ画:わたなべさちよ,和田敏克,小田部羊一,大塚康生、大月書店 ISBN978-4-272-61411-0 C8374 ¥2800E (2017)
- ●コミックス「堕天使の事情 (2)」神仙寺瑛、竹書房 ISBN978-4-8019-5955-2 C9979 ¥650E (2017)
- ●コミックス「宇宙ファラオ☆パトラちゃん (2)」ユキヲ、芳文社 ISBN978-4-8322-5599-9 C9979 ¥619E (2017)
- ●コミックス「働かないふたり (11)」吉田覚、新潮社 ISBN978-4-10-771988-1 C9979 ¥500E (2017)
- ●コミックス「正しいスカートの使い方」位置原光Z、白泉社 ISBN978-4-592-71119-3 C0979 ¥780E (2017)
- ●コミックス「理由もなく悲しくなるの」袴田めら、新書館 ISBN978-4-403-67161-6 C0979 ¥850E (2014)
- ●コミックス「おたく漫画家がみんなとご飯食べるよ!」袴田めら、芳文社 ISBN978-4-8322-3546-5 C9979 ¥619E (2017)
2017年6月2日 19時05分(最終更新 6月2日 20時01分)
対策法施行から1年 言動過激化の経緯証言
6月3日、ヘイトスピーチ対策法が施行されて1年となる。在日コリアンらを標的に、差別をあおるヘイトスピーチデモに参加し、「突撃隊長」と呼ばれた男性会社員(38)が毎日新聞のインタビューに応じた。ネット上に掲載されたデマを真実と思い込んでデモに参加し続け、言動が過激化していった経緯を証言した。「いま振り返ると間違っていた」。そう、深い後悔の念を示す。【後藤由耶/写真映像報道センター】
参加のきっかけは東日本大震災
ヘイトスピーチデモに参加したきっかけは、2011年3月11日の東日本大震災だった。東京電力福島第1原発事故に伴う計画停電の影響で、勤務先の業務に支障が生じ、3日間も帰宅できなかった。そんな中、ネットで「反原発は、左翼勢力と在日コリアンの勢力が結託して日本経済を破壊するために行っている」といった趣旨の書き込みをいくつも目にした。そのうちそれを信じ込み、反原発運動や原発の停止に不満を募らせていった。
翌4月、原発再稼働を訴えるデモをネットで知って参加した。帰宅してネットにアップされたデモの動画に寄せられたコメントなどを読むと、思いは共有されていると感じた。このデモにはこれまでヘイトスピーチを繰り返してきた団体が参加していた。団体の活動をネットで調べると、共感することも多かった。声を上げなくてはいけないという「正義感」から、繰り返しデモに足を運ぶことになった。
高校卒業後、男性は運送関係に勤めたが、倒産や事業の縮小で会社を転々とした。20代前半、ネットで見つけたサバイバルゲームのチームに入り、週末に関東の山中に集まっては戦うのが趣味になったという。
偶然見つけたチーム。ただ、メンバー同士の会話は、ネット掲示板「2ちゃんねる」の書き込みそのものだったと振り返る。何か失敗すると「お前は在日か」と責められ、語尾に「~ニダ」を付けて話すことがはやっていた。ゲームの合間、仲間から教えてもらった人物のブログを読むのが日課になった。「中国のスパイが日本にいる」「長野五輪の応援で来た中国人に人民解放軍の関係者が紛れていた」などと書き連ねるその内容に、マスコミが報じない真実が書かれていると感じたのだ。
2002年9月、日朝首脳会談で北朝鮮の金正日総書記は日本人拉致事件を認め、「これからは絶対にない」と謝罪した。それまで無関心だったが、男性は「北朝鮮憎し」の感情がわき出てきたという。サバイバルゲームでも、金総書記のお面をかぶせたマネキンをエアガンの的にし、バットで殴ったり、首にロープを掛けて引きずり回したりした。ゲーム仲間との会話は、およそ10年後に出会うヘイトデモのメンバーと交わす会話と変わらなかった。
デモの場が「居場所」に
12年、ヘイトデモは代表的なコリアンタウンである東京都新宿区の新大久保でも行われるようになった。常連参加者が「お散歩」と称し、店舗や買い物客に罵声を浴びせながら練り歩く。ある時、地域住民や商店を攻撃することに抵抗感を覚え、メンバーに「まずいんじゃないか」と話した。すると「敵の味方をしやがって」「裏切り者、スパイ」と糾弾された。
週末のデモに月2回程度参加するうち、友人が増えた。デモの場が「居場所」となっていた。意見の対立でデモの場を失い、友人関係が終わってしまうことがひたすら怖かった。
他のメンバーが「過激なデモはおかしい」と意見を述べたこともあった。男性は逆に、「あいつはスパイで情報を流しているかもしれない。気をつけろ」「あいつは在日じゃないか」などと吹聴し、ついにはそのメンバーを追い出してしまった。仲間に合わせないと自分が標的にされるという恐怖心がそうさせた。
過激化する言動 優位にいる感覚
「場の雰囲気に流され感覚がまひしていった」と、男性は話す。
デモに異議を唱えることをやめ、参加し続けた。韓国との国交断絶を訴え、「犯罪外国人をたたき出せ」「通名廃止」などと繰り返し叫んだ。在日コリアンのことを「ゴキブリ、ダニ」と呼んでも平気になり、「死ね殺せ」「コンテナに詰めて朝鮮半島に送り返せ」などと発言はエスカレートする一方だった。
日々の情報はネットで得た。在日外国人の凶悪犯罪件数が多いなどと主張するサイトに「真相」を探し求めた。マスコミが報じない情報に触れて「真実を知った気分になった」。凶悪犯罪が報じられると、条件反射的に「在日の犯行じゃないか」と思い、マスコミ報道は国籍や本名を隠していると固く信じた。
動画投稿サイトには今も、デモの先頭を歩く男性の姿が残る。「在日中国人を一人残らずたたき出せ」と叫び、ナチスのハーケンクロイツ旗を掲げる。黒の覆面、ヘルメット姿。敬礼もナチス式だ。
14年には、デモの主要メンバーとなり、「突撃隊長」と呼ばれるようになっていた。当時所属した団体の代表はブログに「敵対勢力を痛烈に攻撃する頼もしい姿」から名付けた、と理由を記している。
男性はデモで過激な振る舞いができた理由について、道路使用許可とデモ隊を囲むように配置された多数の警官の存在を挙げた。「使用許可を取っているから、『表現の自由』を盾に何を言っても許されると思っていた。デモに反対する人が迫ってきても、警察官が守ってくれるという安心感があった。自分たちが優位にいる感覚だった」
朝鮮人と決めつけ暴行、逮捕
「朝鮮人が襲撃してきたんだから、何をやってもいいと思った」
14年8月、仲間100人以上と都内の居酒屋でデモの打ち上げをしていると、偶然、同じ店に入ってきた男性7人と出くわした。ヘイトスピーチに反差別の声を上げるカウンター活動のメンバーだった。「何しに来た朝鮮人!!」。怒号とともに彼らを襲い、けがをさせた。被害者の男性(31)は「私がもし在日コリアンだったらもっと恐怖を感じたと思う。まさにヘイトクライムだった」と振り返る。
同年10月、傷害容疑で逮捕された。20日間の勾留中に思いを巡らせたのは、会社の同僚、親、そしてデモ仲間に迷惑を掛けてしまったことだった。結局、罰金50万円で略式起訴され、謹慎の意味でデモにはもう関わらないと宣言した。デモ仲間との付き合いは断ち難く、付き合いは続けたが、デモから疎遠になったことで「カウンター側とつながっているのでは」と、疑いの目を向けられるようになった。「スパイ、裏切り者はたたき出せ」と面罵され、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上でも中傷が続いた。結果的にヘイトデモのメンバーとの関係は終わった。
反省のきっかけ
男性の窮地を救ったのは、カウンター活動をする在日コリアン2世の男性(52)だった。ツイッターでメッセージを男性に送った。「脅迫とか嫌がらせがあったらなんでも言ってこいよ」。嫌がらせに屈して、再びデモに戻らないでほしい一心だった。
その言葉に男性は「自分が攻撃してきた在日コリアンがなんでこんなことを言ってくれるんだろう」と信じられない思いだった。正直、ありがたくもあり、申し訳なくもあった。この言葉をきっかけに、自身を省み始めた。どうしたら許されるのか、尋ねた。返信があった。「許してもらおうと考えるのではなく、自分が何をしてきたかを書き連ね、許されなくてもいいから二度としないと決めてほしい」
自分の何が間違っていたのか? 書きつづってネットにアップした。何年も在日コリアンなどを標的に攻撃してきたこと。在日コリアンは納税していないとか、通名で守られているというのはデマで、在日特権なんてなかったと知ったこと。これらはヘイトデモ参加者をあおるデマで、完全に乗せられていたと気づかされたこと。多くの人を傷つけてしまい、なんてバカなことをしてしまったのか--。
男性は過去の自分に向き合うため、カウンターの人たちと連絡を取り、面会した。取り返しの付かないことをしてしまい、ただただ申し訳ない、と伝えた。「してきたことを忘れないで、幸せになりなさい」「出会いを大切にして」。掛けられた言葉に涙が頬を伝った。
ヘイトスピーチから決別して
男性は、ヘイトスピーチがあまりにもひどいから「ヘイトスピーチ対策法」ができたと理解している。そして対策法により、表面的にはヘイト行為は減るかもしれないと思っている。けれど、なぜヘイトスピーチがいけないのかという教育がないと、根本的な解決はないとも思う。
過去は簡単には消せない。ネット上にはデモや街宣をする自分の映像が残る。最近、アジア出身のアイドルのファンになった。少し前の自分は、彼女たちを傷つけるようなことばかりしており、自責の念に駆られる。新しい出会いがあるたびに、ヘイトデモに参加したことが発覚しないか、おびえている。実際、男性の過去を知って離れていった人もいる。ヘイトへの加担で得る物はなく、失う物ばかりだと思う。
いま、自らに課していることがある。身の回りにヘイト発言をする人がいたら注意する。そして、自分の行動が人を傷つけていないかどうかよく考える。二度と思い込みで行動しない、と。
男性はヘイトスピーチを続ける人たちに伝えたいと、こう語った。「一日も早くやめてほしい。これ以上傷つく人を増やさないでほしい。貴重な時間と出会いをムダにしないでほしい」
傷ついたマイノリティーを忘れずに
<ヘイトスピーチ問題に詳しいジャーナリスト、安田浩一さんの話>自分自身を批判的に語り、ヘイトスピーチをしてきたことを反省する人を彼以外にほとんど知らない。彼の反省の言葉を信じたい。
彼のようにネットで何かを感じ取って、ついデモに参加し人間関係ができて、気づいたらヘイトデモの隊列のど真ん中にいたという人は少なくない。実社会とヘイトデモの隊列にはそんなに大きな段差はないということだと思う。ネット言論に端を発したメディアや政治家などが作り出す空気で、差別を一つ一つ学んでいく人が多い。それらが、彼のような人を生み出してしまっているのではないか。
社会をかき乱し、亀裂と分裂を与え、人のことを傷つけても、やめれば本人は何事もなかったかのように日常を送ることも可能だろう。しかし、傷つき絶望を感じ、被害を忘れたくても忘れることのできない多くのマイノリティーがいることを忘れてはいけない。ヘイトスピーチとはマイノリティーの尊厳を奪う暴力であり、制度的にも被害救済が確立されておらず、かき乱された心の傷は容易にはいやされることはないからだ。
2017年6月5日 07時07分
国際組織犯罪防止条約(TOC条約)締結のため、政府が必要であるとしている「共謀罪」法案をめぐり、各国が立法作業をする際の指針とする国連の「立法ガイド」を執筆した刑事司法学者のニコス・パッサス氏(58)が本紙の取材に、「条約はテロ防止を目的としたものではない」と明言した。三日にロンドン中心部で起きたテロなどを指し、「英国は長年TOC条約のメンバーだが、条約を締結するだけでは、テロの防止にはならない」と語った。さらに「新たな法案などの導入を正当化するために条約を利用してはならない」と警鐘を鳴らした。
(ウィーンで、垣見洋樹、写真も)
政府は東京五輪・パラリンピックに向けたテロ対策として、共謀罪の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案を成立させ、条約を締結しなければならないと主張。法案を参院で審議している。
パッサス氏は条約を締結する国が、国内の法律や制度を整備する際の指針を示した国連の立法ガイドを執筆した。
同氏はテロ対策に関して、それぞれの国に異なった事情があり、まずは刑法など国内の制度や政策を活用するものだと主張。条約はあくまで各国の捜査協力を容易にするためのものという認識を示した。
また、TOC条約については「組織的犯罪集団による金銭的な利益を目的とした国際犯罪が対象」で、「テロは対象から除外されている」と指摘。「非民主的な国では、政府への抗議活動を犯罪とみなす場合がある。だからイデオロギーに由来する犯罪は除外された」と、条約の起草過程を振り返りつつ説明した。
TOC条約を締結するため新法の導入が必要かとの問いには、「現行法で条約締結の条件を満たさなければ、既存法の改正か、新法の導入で対応しなければならない」と指摘。一方で「条約はプライバシーの侵害につながるような捜査手法の導入を求めていない」と述べ、条約を新たな施策導入の口実にしないよう注意喚起した。
さらに、当局に過剰な権力を与え、プライバシー侵害につながる捜査ができるようにすることを懸念するのは「理解できる」と発言。捜査の主体や手法、それらを監督する仕組みを明確にするよう助言した。
<Nikos Passas> 1959年2月、ギリシャ・アテネ生まれ。アテネ大やパリ第二大で法学などを学び、欧米各地の大学で犯罪学や刑事司法を研究。現在は米ボストンにあるノースイースタン大犯罪学・刑事司法学科教授。
<国際組織犯罪防止条約(TOC条約)> 「国際的で組織的な犯罪集団」の対策に向け、2000年11月の国連総会で採択。組織による重大事件の合意を犯罪とみなし、マネーロンダリング(資金洗浄)などによる犯罪収益の没収や、犯人引き渡しなどでも相互協力するよう定める。「金銭的な利益その他の物質的利益」を目的とする集団を対象とし、テロについては全く触れられていない。今年4月時点で187の国・地域が締結しているが、日本は「条約を実施するための国内法が未成立」との理由で締結していない。
2017年5月21日 06時30分(最終更新 5月21日 06時30分)
天皇陛下の退位を巡る政府の有識者会議で、昨年11月のヒアリングの際に保守系の専門家から「天皇は祈っているだけでよい」などの意見が出たことに、陛下が「ヒアリングで批判をされたことがショックだった」との強い不満を漏らされていたことが明らかになった。陛下の考えは宮内庁側の関係者を通じて首相官邸に伝えられた。
陛下は、有識者会議の議論が一代限りで退位を実現する方向で進んでいたことについて「一代限りでは自分のわがままと思われるのでよくない。制度化でなければならない」と語り、制度化を実現するよう求めた。「自分の意志が曲げられるとは思っていなかった」とも話していて、政府方針に不満を示したという。
宮内庁関係者は「陛下はやるせない気持ちになっていた。陛下のやってこられた活動を知らないのか」と話す。
ヒアリングでは、安倍晋三首相の意向を反映して対象に選ばれた平川祐弘東京大名誉教授や渡部昇一上智大名誉教授(故人)ら保守系の専門家が、「天皇家は続くことと祈ることに意味がある。それ以上を天皇の役割と考えるのはいかがなものか」などと発言。被災地訪問などの公務を縮小して負担を軽減し、宮中祭祀(さいし)だけを続ければ退位する必要はないとの主張を展開した。陛下と個人的にも親しい関係者は「陛下に対して失礼だ」と話す。
陛下の公務は、象徴天皇制を続けていくために不可欠な国民の理解と共感を得るため、皇后さまとともに試行錯誤しながら「全身全霊」(昨年8月のおことば)で作り上げたものだ。保守系の主張は陛下の公務を不可欠ではないと位置づけた。陛下の生き方を「全否定する内容」(宮内庁幹部)だったため、陛下は強い不満を感じたとみられる。
宮内庁幹部は陛下の不満を当然だとしたうえで、「陛下は抽象的に祈っているのではない。一人一人の国民と向き合っていることが、国民の安寧と平穏を祈ることの血肉となっている。この作業がなければ空虚な祈りでしかない」と説明する。
陛下が、昨年8月に退位の意向がにじむおことばを表明したのは、憲法に規定された象徴天皇の意味を深く考え抜いた結果だ。被災地訪問など日々の公務と祈りによって、国民の理解と共感を新たにし続けなければ、天皇であり続けることはできないという強い思いがある。【遠山和宏】
【ことば】退位の有識者会議
天皇陛下が昨年8月、退位の意向がにじむおことばを公表したのを踏まえ、政府が設置。10月から議論を始めた。学者ら6人で構成し、正式名称は「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」。11月に16人の専門家から意見聴取し、今年1月の会合で陛下一代限りの特例法制定を事実上推す論点整理をまとめた。4月に最終報告を首相に提出した。
初見なのもあるかな…と思ったらはじめの 2つ以外は全部見たことないやつだった。
- 「ビー玉の語源はB玉」説は信憑性がない
- 「カスタネットの正しい名称はミハルス」でなく、それぞれ別の打楽器
- 「ひな祭りの甘酒は精液の象徴」ではない
- 「日本の食品添加物は世界一」なわけがない
- トイレットペーパーの三角折りの正式名称は「ファイヤー・ホールド」なんて言わないよ
- 「Vault Boyのサムズアップ」は距離を測っていない
- 「膝に矢を受けてしまってな」はノルド語で結婚を暗喩しない
都合の悪いことは民主党時代に決まったことにしたい人たちは簡単に時空を捻じ曲げる」。
2017年5月22日22時43分
5月3日の安倍晋三首相の改憲メッセージをめぐり、法学などの専門家でつくる「立憲デモクラシーの会」は22日、東京都内で記者会見し、「改憲自体が目的であるかのように、憲法を軽んじる言辞を繰り返すことは、責任ある政治家のとるべき態度ではない」と批判する見解を発表した。
安倍首相はメッセージで、憲法9条1項と2項を残し、自衛隊の存在を明記すると主張した。これに対し見解では、「自衛隊はすでに国民に広く受け入れられた存在で、憲法への明記に意味はない」と指摘。首相が改憲の理由に「自衛隊は違憲」とする学者らの見方を挙げていることについて、「憲法学者を黙らせることが目的であれば憲法の私物化」と批判した。
青井未帆・学習院大教授(憲法)は会見で「自衛隊を憲法に書き込むと、武力行使の限界がなくなり、9条2項が無効化する」と指摘。石川健治・東大教授(憲法)は「(憲法に自衛隊が書かれていないことで)軍隊を持てるのかということが常に問われ続け、予算などの面でブレーキになってきた。その機能が一気に消えてしまう」と話した。
長谷部恭男・早大教授(憲法)は「合理的な安全保障論抜きで、もっぱら情緒に訴えて憲法9条を変えようとするのは本末転倒」と語った。西谷修・立教大特任教授(哲学)は「96条の改正や緊急事態条項の新設など、政権側がご都合主義的に手を替え品を替え出してくる改憲の提案に国民が振り回される」。山口二郎・法政大教授(政治学)は「野党から質問されて『新聞を読め』と答える安倍首相に憲法を論じる資格はない」と述べた。
見解では、高等教育の無償化についても「高等教育を受ける権利を実質的に均等化するために必要なことは、憲法改正を経た無償化ではなく、給付型奨学金の充実などの具体的な政策」として、憲法改正の必要はないと主張している。(編集委員・豊秀一)
立憲デモクラシーの会が22日に発表した見解の全文は以下の通り。
◇
安倍晋三首相による改憲メッセージに対する見解
5月3日、安倍首相は憲法改正の具体的提案を行った。9条の1項2項を残したまま、自衛隊の存在を新たに憲法に明記し、さらに高等教育を無償化する提案で、2020年の施行を目指すとのことである。
自衛隊はすでに国民に広く受け入れられた存在で、それを憲法に明記すること自体に意味はない。不必要な改正である。自衛隊が違憲だと主張する憲法学者を黙らせることが目的だとすると、自分の腹の虫をおさめるための改憲であって、憲法の私物化に他ならない。
他方、現状を追認するだけだから問題はないとも言えない。長年、歴代の政府が違憲だと言い続けてきた集団的自衛権の行使に、9条の条文を変えないまま解釈変更によって踏み込んだ安倍首相である。自衛隊の存在を憲法に明記すれば、今度は何が可能だと言い始めるか、予測は困難である。
安倍首相は北朝鮮情勢の「緊迫」を奇貨として9条の「改正」を提案したのであろうが、たとえ日本が9条を廃止して平和主義をかなぐり捨てようとも、体制の維持そのものを目的とする北朝鮮が核兵器やミサイルの開発を放棄することは期待できない。憲法による拘束を緩めれば、軍拡競争を推し進め、情勢をさらに悪化させるおそれさえある。国民の6割が手をつけることに反対している9条を変更する案としては、理由も必要性も不透明なお粗末な提案と言わざるを得ない。
高等教育の無償化の提案も必要性が不明である。憲法の条文に高等教育は無償だと書いただけでは、無償化は実現しない。そのための財政措置が必要である。他方、財政措置が整いさえすれば、憲法を改正する必要はない。
高等教育を受ける権利を実質的に均等化するために必要なことは、憲法改正を経た無償化ではなく、給付型奨学金の充実などの具体的な政策であることは、明らかである。
何より問題なのは、理由も必要性も不透明な生焼けの改憲を提案し、批判を受けると「代案を示せ」と言い募る安倍首相の憲法に対する不真面目さである。改憲自体が目的であれば代案を出せということにもなろうが、改憲が自己目的であるはずがない。不要不急の改憲をしなければよいだけのことである。憲法の役割は、党派を超え世代を超えて守るべき政治の基本的な枠組みを示すことにある。簡単に変えられなくなっているのは、浅はかな考えで政治や社会の基本原則に手を付けるべきではないからであり、山積する喫緊の日常的政治課題に力を注ぐよう促すためである。日本政治の現状を見れば、最高権力者は、国家を私物化し、説明責任を放棄し、法の支配を蔑(ないがし)ろにしていると言わなければならない。そもそも憲法は権力者による恣意(しい)的な権力の行使を防ぐためにあるという立憲主義の原理をここで再確認する必要がある。このような状況で改憲自体が目的であるかのように、憲法を軽んじる言辞を繰り返すことは、責任ある政治家のとるべき態度ではない。
2017年5月22日
立憲デモクラシーの会
漫画作品に描かれた強姦の手口を模倣した強制わいせつ犯が発生したとのことで、埼玉県警が、作者のクジラックス氏の自宅を訪問して「配慮」を「要請」したそうだ。
チョーシぶっこいてるな埼玉県警。ネット上では大きな話題となっており、「表現の自由の侵害だ」など、埼玉県警を批判する声が強い。
2017-6-18 (Sun)
購入記録
- ●雑誌「まんがライフ」2017.8 竹書房
- 動物のおしゃべり♥ (神仙寺瑛)
- スパロウズホテル (山東ユカ)
- マンドラさんとヒト科たち (ほずの都)
- アスクミ先生に聞いてみた (後藤羽矢子)
- お姉ちゃんが来た (安西理晃)
- すずなの恋 (あづま笙子)
- 大神先生は鼻がキく (佐野妙) (新連載)
- 紡木さん家の場合 (碓井尻尾)
- めんつゆひとり飯 (瀬戸口みづき)
- 白衣さんとロボ (柴)
- エッセイまんが不適合者 (渡辺伊織) (ゲスト)
- 眠り姫と起こさない王子 (渋谷一月)
- ファーストクラスニートましろ (えきあ)
- 化野さんはすでに死んでる。 (晴瀬ひろき)
- わくわくワーキング (おーはしるい)
- キャバはじめました (忍田鳩子)
- ホラーハウスは内より裏が怖い (胡桃ちの)
- ななこまっしぐら! (小池恵子)
- だめっこどうぶつ (桑田乃梨子)
- がーでん姉妹(シスターズ) (竹本泉)
- ねこごよみ (さわだまこと)
- ぼのぼの (いがらしみきお)
- 新フリテンくん (植田まさし)
- さかな&ねこ (森井ケンシロウ)
- 目次4コマ:ひまつぶし4コマ (山本さほ)
- ●雑誌「まんがタイムファミリー」2017.8 芳文社
- 大家さんは思春期! (水瀬るるう)
- 妹のおシゴトは時給2000円 (遠山えま)
- かなみ育成中! (田口ホシノ)
- ふみのさんちの大黒柱 (池田乾)
- 広島さん、友達になってください (こみちまい)
- ローカル女子の遠吠え特別編 (瀬戸口みづき) (ゲスト)
- 難関女子の恋愛参考書特別篇 (井冬良) (ゲスト)
- 役職名はお嫁さん (G3井田)
- 牧場OL (丸井まお)
- シロクマはシェーカーを振れません (佐倉色)
- 航海王子の優雅な船旅 (ひらのあゆ)
- おしかけツインテール (高津ケイタ)
- 軍神ちゃんとよばないで (柳原満月)
- いにしえや浪漫堂 (あろひろし)
- 月夜にカカオシガレット (師走冬子)
- うちの可愛い掃除機知りませんか? (裕木ひこ) (ゲスト)
- 怖がり十和さんの働く日々 (高橋ユウ) (ゲスト)
- レオタードって、恥ずかしくないですか? (いつみまお) (最終回)
- 感染! ウイちゃん (かわのゆうすけ) (ゲスト)
- パパとあそぼう! (かより)
- かしこみかしこみ (幌倉さと)
- 新人まんが展拡大版:二代目とく寿司 (掛八ミケ)
- 目次4コマ:つながれ! 黒電話ちゃん (瀬田ヒナコ)
- ●コミックス「白滝高校きぐるみ部 (1)」橘紫夕、竹書房 ISBN978-4-8019-5962-0 C9979 ¥750E (2017)
- ●文庫「多摩川のミーコ」なりゆきわかこ/深谷かほる:挿絵、KADOKAWA(角川文庫) ISBN978-4-04-105524-3 C0193 ¥560E (2017)
「こんなつまらんことで逮捕するのかよ」という案件と、「こんなにひどい犯罪を野放しにするのかよ」という案件をかわるがわる目の当たりにして、警察の恣意性を思い知らされるのが弁護士という稼業だ。なかなか楽しい仕事である。
告訴は法と実際上の運用の乖離が著しい分野で、一筋縄ではいかない。
素人だと舐められるので、告訴をしたいときは弁護士に頼んだ方がいいと思う。
2017/5/26 12:57
政府は26日の閣議で、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の国会答弁で安倍晋三首相が引用した「そもそも」の語意について「首相が自ら辞書を引いて意味を調べたものではない」とする答弁書を決定した。首相が「辞書で調べたら『基本的に』という意味もある」と答弁して反論した経緯がある。
民進党の初鹿明博衆院議員の質問主意書に答えた。
2017年5月27日 06時00分(最終更新 5月27日 07時21分)
獣医学部計画で16年秋に働きかけられたと省内に伝える
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計(かけ)学園(岡山市)が国家戦略特区で獣医学部を新設する計画について、文部科学省の前川喜平前事務次官が在職中の昨年秋、首相補佐官に呼ばれて開学の手続きを急ぐよう働きかけられたと省内に伝えていたことが関係者の話で分かった。開学を巡っては内閣府が文科省に「総理のご意向」と伝えたことを記録したとされる文書の存在が明らかになっているが、同時期に、首相周辺からも同省に迅速な対応を求めていた可能性が浮上した。
関係者によると、前川氏は昨年秋ごろ、官邸の和泉洋人首相補佐官に呼ばれて、特区での獣医学部の新設について協議。文科省は2003年3月に「獣医学部の新設は認めない」との告示を出していたことから新設に慎重な姿勢を示していたことを踏まえ、和泉氏は告示改正の手続きに向けて「(大学を所管する)高等教育局に早くしてもらいたい」と要求したという。前川氏は「(文科)大臣が判断されること」と明言を避けたとされる。こうした経緯は前川氏から文科省の複数の幹部に伝えられた。
一方、松野博一文科相は文書の存在が発覚した17日の衆院文部科学委員会で「官邸、首相から直接の指示があったのかということであれば、指示は全くない」と官邸側の働きかけを否定し食い違いを見せている。
文科省の告示は今年1月に「国家戦略特区で18年4月に開校できる1校に限り認可する」との例外規定を加えて改正された。
前川氏は25日の記者会見で、「文書は真正なもの」と証言。文科省に「総理のご意向」と伝えたとされる内閣府の藤原豊審議官は18日の衆院農林水産委員会で「内閣府として『総理のご意向』などと申し上げたことはない」と否定している。
和泉氏は13年1月、首相補佐官に就任。「地方創生」担当を務める。和泉氏は前川氏への要求について「面会については記録が残っておらず、確認できません」と文書で回答した。【杉本修作】
獣医学部新設の規制緩和
政府の国家戦略特区諮問会議は2016年11月、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とする」との規制緩和を決めた。当時、京都産業大(京都市)も学部新設を希望していたが、大阪府内に獣医師養成課程を設ける大学があり、京産大側は「『広域的に存在しない地域』と限定されると関西圏では難しい」として断念。一方、加計学園は愛媛県今治市で新設を計画。四国には獣医学部がなく、同学園は17年1月、獣医学部を設置する事業者として認定された。
2017年5月27日09時27分
内閣府地方創生推進事務局などが入る永田町合同庁舎について、内閣府が4月10日から、取材記者の入館を許可制に変更している。同事務局は、安倍晋三首相の友人が理事長を務める加計学園(岡山市)の獣医学部新設を認めた国家戦略特区を担当しており、取材規制に専門家から疑問の声が出ている。
この庁舎はこれまで、官庁や国会を取材する記者が持つ国会記者証があれば許可なしで庁舎内に立ち入ることができた。だが、4月10日以降、庁舎入り口の警備員が取材部署に約束の有無を確認し、ない場合は入館を認めない対応に改めた。対応の変更は週刊誌などが加計学園の問題について「第2の森友疑惑」などと報じ始めた後。事務局は「取材攻勢が原因ではない」と説明し、「記者を含めいろんな人が来るので、いま一度管理を徹底しようと考えた」としている。
安倍政権のもとでは、経産省が庁内執務室を施錠している。瀬川至朗・早稲田大大学院教授(ジャーナリズム論)は「政府が都合のいい記者にだけ取材に応じる可能性もある。特区の問題での情報漏れを念頭にやっているのではないのか。ルールを厳しくするなら、理由を示すべきだ」と指摘する。(関根慎一)
2011年3月、東日本大震災と、それに続く東京電力福島第一原発事故は、多くの人生を激変させた。物理学者、早野龍五もその一人だが、その変容はユニークだ。自ら行動し、放射線をめぐる人々の不安に、ツイッターを通じて向き合って6年。今年3月、ひとつの区切りを迎えた。
物理学を教え、研究してきた早野龍五はこの春、定年で東京大学を去った。20年間、ジュネーブの素粒子原子核物理研究施設CERNで「反陽子ヘリウム原子」の研究を続け、2008年にはその功績で日本の物理分野最高の賞である仁科記念賞を受賞、功成り名を遂げた物理学者だった。その早野が、11年3月11日の東日本大震災と福島第一原発事故を契機に6年の間、福島の放射能とそれによる放射線被曝(ひばく)の問題にのめり込んだ。水が氷になるように変わった。彼を「変身」させたものは何か。
よく知る人は、「余裕のハヤノさん」と呼ぶ。本業の物理の研究教育の合間には、歌舞伎座に通い、茶道をたしなみ、東西の美術鑑賞も欠かさない。出入りの魚屋が持ってくる旬の魚に舌鼓を打ち、研究から戻れば自宅近くのビアバーでのどを潤すのが恒例だった。それでいて、研究も教育も他の追随を許さなかった。
3月11日から、早野は寝食も忘れ、ツイッターで発信した。3月のツイート数は1800を超え、以前の6倍となった。それ以来これを超える発信をした月はない。
●12日からのツイッター 発信は原子力関連一色に
地震とその被害への対応は人並みだった。東大大学院の物理専攻長としての仕事を終え、やっと自宅に帰れば、家人は無事だったが、テレビは落ちて壊れていた。ネット以外の特別な情報ルートはなく、余震を気にするばかりだった。
翌12日から、早野のツイートは原子力関連一色となった。午後2時22分、「Cs137が出す662keVのガンマ線を確認したという意味か.福島第一原子力発電所」とツイートした。専門の原子核物理の知識を踏まえて、「原子炉が壊れてそこ以外にはない放射性物質が外部に漏洩(ろうえい)した」という事実を淡々と語ることばだった。原発敷地での放射線レベルの急激な上昇について「これはシリアスだ」ともつぶやいた。そんなツイートを続けるうちに、この日だけでフォロワー数は3千人から2万人を超え、1週間後には15万人となった。
放射能の人体への影響について、当時の早野はその11年前に受けた肺がん手術時のCT検査による放射線被曝程度しか知らなかったし、原子力工学の知識もほぼなかった。テレビ、パソコン、スマホなどで見ることのできる数値しか情報はなかった。
「これじゃわからん」。長く鍛えた科学研究者として、「数字の並びを見ると、(変化のわかりやすい)グラフにしなければならないという強迫観念がある」と早野。13日昼、原発正門付近の放射線測定値をグラフ化しツイートに画像として載せた。針のようなピークが12日午前10時ごろに記録されていた。二転三転する政府や東京電力の発表内容を理解するため、これらの情報が必須と考えて、パソコンの前で待つ多くの人がいた。
●東大本部からの「黙れ」 早野の活動は衰え見せず
14日朝、東大本部からの使者として理学部の同僚が早野のもとに来た。「本部は早野さんに『黙れ』と言っている」という。「混乱を招かぬように」と放射線関連の情報に関して本部での一本化を志向し、早野の自由なツイッターを問題視したらしい。しかし早野は全く黙ることなく、情報を詰め込んだつぶやきを続けた。反響からみて、早野は人びとの不安に、「科学的に応える義務感」を持ったのかもしれない。
その後も早野の活動は止まらなかった。身近な放射線レベルを測定しようとする市民を助ける専門家がだれもいない──。ネット経由でそれがわかったからだった。市民たちは測定器を持っていても正確な測り方を身に着けている人は少ない。誤った測り方をすれば、数値はとんでもないものになり、かえって身動きが取れなくなる。
早野が本格的に福島の問題にのめり込むきっかけのひとつは、福島での食品による被曝問題だった。目をつけたのは学校給食だ。これをまとめて容器に入れ、測定器で継続的に測る「陰膳(かげぜん)検査」をやれば、子どもたちの内部被曝の状況がわかる。9月中旬、そのアイデアを伝えた文部科学省の担当者は「やりたくない、(放射性物質が)出たらどうする」とけんもほろろ。文科副大臣に直訴し予算化への道をつけると、個人のポケットマネーで福島県南相馬市での検査をすぐさま実施した。
二つめのきっかけは、福島での放射線被曝の現状はどのくらいなのか、という基本問題であった。その問題のカギとなる「ホールボディーカウンター(WBC)」という機械が早野の目に触れたのは8月だった。
WBCは人体内部の放射性物質を測定する装置である。外部からのノイズを遮蔽した大きな箱形で、人がすっぽりと中に入って数分いるだけで測定が完了する。
1999年の東海村JCO臨界事故をきっかけに原子力関係事故の緊急事態に備えるため、各都道府県に1台程度の設置が望ましいとされていた。原発事故後、福島県内を始めとしてあちこちで稼働していた。しかし、誰も正確な使い方を知らなかった。「正常値の4倍だが、誤差はさらにその4倍」というわけのわからないデータがネット上を闊歩していた。
●福島の解くべき問題に ふつふつ湧いた研究者魂
11年8月19日、見ず知らずの医師から早野に一通のメールが届いた。メールの主は福島県立医科大学放射線科の専門医・宮崎真で「A社のWBCが非常に問題……実際の内部被曝者を今回の事故まで『実戦経験』として測定したことがない……」。同じころ、東京大学医科学研究所と南相馬市立総合病院を行き来し、WBCで住民を測定し対話していた内科医の坪倉正治も同様の疑問を持ち、早野に相談を持ちかけた。彼も早野と面識はなかった。
早野はWBCを見たことがなかったが、物理実験における放射線測定のプロとして、データの奇妙さはわかった。それを住民に垂れ流している病院もある。「世の中にはひどい道具があるもんだ」と早野は思った。
初めて福島県を訪れたのは11月末。福島市、南相馬市、相馬市と見て回った。周囲の放射能汚染の影響、個人個人の体格差の問題、データの統計的解析……事故後に動いていたWBCは、正確な測定に必要なポイントのすべてがなっていなかった。メーカーの対応も間違っていた。「知ってしまったからには放っておけない」と早野。宮崎、坪倉と連携したWBCとの格闘はここから始まった。
早野にとって、WBCは原子物理の問題と同じ好奇心の持てる「研究対象」であった。決意したのは、「他人がやっていないけれど、自分ならできると思えることなら、優先順位を判断した上で、俯瞰的に扱い、きちんと発表できる査読付き英文論文にしよう」ということだった。なぜ、早野はそう決意したか?
「(まだ物理研究で貢献できる)49歳ならやらなかった。定年の近い59歳だったから福島のことをしようと思った」。それまでの「役に立つわけではない」基礎研究に多大な研究費をもらった申し訳なさもあった。しかし、解くべき問題があり、自分に解けそうならやる……ふつふつと湧いたのはそんな研究者魂だった。
事故から1年数カ月経っても、福島県内の放射線被曝はどのような状況なのか、という問いに答える調査や論文はほとんどなかった。自治体の各種調査データもアリバイ的なものばかりで、実態を表すには程遠い。一方、早野、宮崎、坪倉らには、ひらた中央病院(福島県平田村)で最新のWBCを使った3万3千人ほどの内部被曝を測定したデータがあった。解析するならまずこれだ。
「われわれがやらずして誰がやる?」
「原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)」が福島の放射能実態について報告書を作成中と聞いていた。もし早野らがあのデータをまとめて第三者がチェックした査読付き論文にしなければ、「現場からの報告」は報告書にはまったく載らない。早野は13年の正月休みを論文作成に費やし、リミットぎりぎりで受理された。
●福島の高校生との交流 バトンは次世代に託す
もちろん、これらのデータへの批判は多かった。確かに、早野の注目した場所は、福島の全域ではない。たとえば、いまだ住民の帰れない福島第一原発近くの町についての言及はない。早野が依拠したデータは限定的だ。それでも全体状況を覆うデータの蓄積がある場合を選び、実態がどうなのか、もし例外的な場合があるならその背景は何か、ということを綿密に数字に語らせた。
科学的に厳密で後の検証に堪えられる手続きで研究し、客観的にチェックされ、だれでもアクセスできる論文に仕上げる。それは福島に住み続ける人たちに、住む工夫の根拠となる「役に立つ知識」だった。とても使えないとされた汚れたWBCのデータさえ、3年がかりで解析し、事故から間もない時期の被曝状況を推定したのは粘りの勝利だった。
17年3月15日午後、東京大学理学部1号館2階の小柴ホールは、物理学者や学生、福島の関係者でいっぱいになった。早野の最終講義「CERNと20年福島と6年」である。着物姿の早野は若干落ち着きのなさを見せながらも、再会する福島の人びとと笑みを交わした。「早野先生がいたから、今、私たちは福島で暮らせる」、そういうニュアンスの言葉を何人から聞いたことか。
ここ2年ほど、福島の高校生との付き合いが深くなった。高校生に英語論文を書かせ、原発の現場を見せ、国際会議の場にも連れていった。
222枚の講義スライドは、原子核物理の研究から、3.11以後の活動へと紹介を進めた。216枚目で、糸井重里との共著『知ろうとすること。』の1ページを示した。冒頭には「私はちゃんと子供を産めるんですか?」とある。糸井が想定した質問だった。
「『はい。ちゃんと産めます』と答えます。躊躇せずに、間髪入れずに」
早野は言った。いろいろなことがこれからの福島にはあるだろう。それを解くのは、次世代しかない。高校生との付き合いもそのための一端であった。(文中敬称略)
(科学ジャーナリスト・内村直之)
※AERA 2017年5月29日
2017年5月30日21時54分
学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部の新設問題をめぐり、安倍政権が再調査に乗り出そうとしない。「森友学園」問題に続き、「1強」政治のおごりも指摘されるなか、政権幹部は逆に告発者への個人攻撃を展開。野党が求める国会での証人喚問にも応じず、「問題ない」との強弁を続けている。
「印象操作だ。私が友人である加計さんのために便宜をはかったという前提で恣意(しい)的な議論だ」。30日の参院法務委員会で、安倍晋三首相は声を荒らげた。
この日の委員会は、前川喜平・前文部科学事務次官が記者会見で、国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について「行政のあり方として非常に問題」と語ってから、最初の国会での本格論戦となった。民進党の小川敏夫氏は「岩盤規制に穴を開けた下に、首相の友達が待っているのは健全な政治と言えない」と指摘。そのうえで首相に「加計学園の役員を務めたことはないか」とただした。
これに対し首相は、1993年に初当選した当初「数年間、監査のようなものを務めたことがある」と明かした。ただ、前川氏が証言した「総理の意向」などと記された内部文書について再調査する考えがあるかを問われると、「文科省が確認できないということだ」と即座に否定した。
前川氏は朝日新聞の取材などに「行政のあり方がゆがめられた」と語り、獣医学部新設の背景に何らかの政治圧力があったことを示唆する。和泉洋人・首相補佐官から昨秋、「総理は言えないから私が言う」などと獣医学部新設を早く認めるよう求められたとも証言。新設計画への疑念は膨らんでいる。
だが、菅義偉官房長官は30日の定例会見で、和泉氏への聞き取りも含めた文書の再調査について「前川さんが勝手に言っていること」と一蹴。官邸幹部は「結果的に首相が懇意にしている人が学園の理事長だっただけ」と話す。
森友学園への国有地売却問題でも、政権は売却額を大幅に引き下げた詳細な経緯をいまだに明かそうとはしない。ただ、自らに都合のよい情報は進んで公表している。
「いまお配りしたが、事実関係は籠池氏の国会証言とは異なる」。森友学園の籠池泰典氏の証人喚問があった3月下旬の記者会見。菅氏は、首相の妻昭恵氏付の政府職員が籠池氏側に送ったファクスをただちに公表し、籠池氏の主張を否定した。
政権幹部らが告発者を直接責め立てる手法が共通する。籠池氏には証人喚問の前後から非難が噴出し、政権幹部らはいま前川氏への批判も強める。
菅氏は25日の会見で、文科省の天下り問題での前川氏の対応について「自ら辞める意向を全く示さず、地位に恋々としがみついていた」と指弾。前川氏が新宿・歌舞伎町の出会い系バーに出入りしていたと読売新聞が報じ、前川氏も事実関係を認めると、菅氏は「教育行政の最高責任者がそうした店に出入りし、小遣いを渡すようなことは到底考えられない」と断じた。
政権が真相究明に正面から向き合わないのは、森友問題での「成功体験」もある。官邸幹部は「森友の時もあんなに騒がれたのに支持率への影響はなかった」。自民党のベテラン議員も「批判の受け皿がないから政権運営に大きな打撃はない」と分析する。今回も「全く問題ない」(菅氏)との姿勢を貫き、批判が収まるのを待つ戦略だ。(岩尾真宏)
■巨大与党、証人喚問に背
証言者がうそをつけば偽証罪に問われる証人喚問、内閣や官公庁への報告や記録の提出要求――。政府をチェックする役割を担う国会には、「国政調査権」という強力な権限が憲法で保障されている。
だが、発動には法律上、衆参両院いずれかの委員会の過半数の議決が必要だ。成否を握る巨大与党が政府中枢の疑惑に背を向け続けるなか、機能していない。
「必要ないというのが理由です」
自民党の竹下亘国会対策委員長は30日、公明党の国対委員長との会談後、前川氏の証人喚問が「必要ない」と言う理由を記者団に問われ、こう答えた。
かつては閣僚不祥事などの際に、連立政権内で自民に苦言を呈する役割を果たしてきた公明さえも、山口那津男代表が「辞めた方の話を聴く必要性はない」と前川氏の証言を黙殺。それどころか「何か疑惑を振りまくようなアピールが盛んに行われている」とまで言い、疑惑の告発や追及を牽制(けんせい)した。
与党の強気な国会運営を支えるのが、「共謀罪」法案で衆院での採決強行を後押しした日本維新の会だ。証人喚問を求める姿勢は示しているが、政府との蜜月関係を背景に、「加計学園の理事長と首相が友達かどうかは枝葉の話だ」(馬場伸幸幹事長)と民進党などの主張と一線を画す。
ただでさえ数が少ないうえに分断までされた野党は民進、共産、自由、社民の4党が共闘するが、国会全体に占める議席数は約4分の1に過ぎない。
民進の山井和則国対委員長は「世論の後押しも受けながら粘り強く要求していきたい」と訴えるが、党の支持率は低迷。党内には「徹底して戦う覚悟があるのか国民は見ている。全ての委員会を止める覚悟で証人喚問を求めるべきだ」(中堅)との声がくすぶる。(南彰)
◇
■首相自ら説明を 高安健将(けんすけ)・成蹊大学教授(比較政治学)の話
加計学園の問題では、政権中枢による不当な政治圧力があったのではないかと疑われている。菅官房長官は質問に答えず、証言した前川氏の人間性の問題にすり替え、おとしめている。首相は自ら説明を尽くすべきだ。
政党間の競争があれば、首相は他の政党にとって代わられることを恐れ、自分を選んでくれた国民に進んで説明しようとする自覚も生まれやすくなる。ところが、安倍政権は高い内閣支持率が続き、野党第1党の民進党は低いままだ。「ほかに選択肢がない」という国民の消極的な選択の結果かもしれない。ただ、有権者は政権の説明不足に慣れてしまってはいけない。(聞き手・久永隆一)
2017/5/30 21:30
【ジュネーブ共同】国連人権高等弁務官事務所は30日、言論と表現の自由に関するデービッド・ケイ特別報告者がまとめた対日調査報告書を公表した。その中でケイ氏は、日本の報道が特定秘密保護法などで萎縮している可能性に言及、メディアの独立性に懸念を示し、特定秘密保護法の改正などを日本政府に勧告した。
言論・表現の自由を巡る特別報告者の日本の調査は初めて。ケイ氏は昨年4月の訪日時に暫定の調査結果を発表したが、内容に大筋で変化はない。ケイ氏は来月12日に人権理事会で調査報告について説明する予定。
ケイ氏は米カリフォルニア大アーバイン校の教授。
2017年6月1日10時05分
長野県白馬村立白馬中学校で5月23日、男性教諭(60)が生徒に平手打ちなどの体罰を加え、説明を聞きに来た生徒の母親にもけがを負わせていたことが31日、村教育委員会への取材でわかった。教諭は自宅待機しているが、生徒はその後、登校できていないという。
村教委によると、教諭は授業中の教室で生徒のほおを平手でたたき、足を蹴る体罰を加えた。教諭は理由について「生徒が授業に集中できておらず、カッとなった」と話したという。さらに、学校側が生徒の母親に経緯を説明している途中にいきなり激高。目の前の机を蹴飛ばして手を振り回した結果、机や手が母親に当たり、打撲のけがを負わせたという。村教委は、生徒の学年や性別などを明らかにしていない。(津田六平)
こんなのが相変わらず防衛相でいられる国。2017/6/1 17:45
在日特権を許さない市民の会(在特会)と近い関係にあると報じた週刊誌「サンデー毎日」の記事で名誉を傷つけられたとして、稲田朋美防衛相が発行元の毎日新聞社に損害賠償などを求めた訴訟は、稲田氏敗訴の二審判決が確定した。最高裁第3小法廷(木内道祥裁判長)が5月30日付で、稲田氏の上告を退ける決定をした。
確定判決によると、2014年9月発売のサンデー毎日は、在特会がヘイトスピーチ活動をする団体だと指摘した上で、稲田氏の資金管理団体が、会幹部に近い人物から寄付を受けていたなどとする記事を載せた。
6/1(木) 7:00配信
「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設計画で、実現までに中心的な役割を果たした「国家戦略特区諮問会議」。特区の認定に「総理のご意向」があったとされることから野党は追及を強めている。
実は、会議を巡って、特定企業の利益になるように議論が誘導されているのではないかとの疑惑が、以前からあった。
「昨年7月、神奈川県の特区で規制緩和された家事支援外国人受入事業について、大手人材派遣会社のパソナが事業者として認定された。諮問会議の民間議員の一人である竹中平蔵氏(東洋大教授)はパソナグループの会長。審査する側が仕事を受注したわけだから、審議の公平性が保てない」(野党議員)
これだけではない。農業分野で特区に指定された兵庫県養父(やぶ)市では、竹中氏が社外取締役を務めるオリックスの子会社「オリックス農業」が参入した。自民党議員からも「学者の肩書を使って特区でビジネスをしている」と批判の声がある。
農林水産委員会などに所属する宮崎岳志衆院議員(民進党)は、竹中氏が主張する農業分野での外国人労働者の受け入れが、人材派遣業界の利益につながりかねないと指摘する。
「民間議員はインサイダー情報に接することができるのに、資産公開の義務はなく、業界との利害関係が不透明だ」
批判が相次いだことで、国会も異例の対応を迫られる事態となった。
5月16日に衆院地方創生特別委員会で採択された国家戦略特区法改正案の付帯決議では、会議の中立性を保つために「民間議員等が私的な利益の実現を図って議論を誘導し、又は利益相反行為に当たる発言を行うことを防止する」と明記。さらに、特定企業の役員や大株主が審議の主導権を握ることを防ぐため「直接の利害関係を有するときは、審議及び議決に参加させないことができる」とした。
採択の背景について前出の野党議員は「竹中氏を外すため。与党側からもウラで依頼があった」と明かす。与野党議員による事実上の“退場勧告”だ。
小泉政権に続き、竹中氏は安倍政権でも影響力を持つようになった。ジャーナリストの佐々木実氏は言う。
「会議では一部の政治家と民間議員だけで政策を決めることができる。省庁が反対しても、思い通りに規制緩和が進められる。行政や国会のチェックが利きにくく、『加計学園問題』の背景にもなった。竹中氏はいまの特区の制度を安倍政権に提案し、自ら民間議員にもなっている」
竹中氏にはパソナグループを通じて見解を求めたが、回答は得られなかった。
※週刊朝日 2017年6月9日号
安倍晋三首相は1日、ニッポン放送の番組収録で、学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設を「総理の意向」とした文書の存在を認めた前川喜平前文部科学事務次官を厳しく批判した。
首相は「私の意向かどうかは、確かめようと思えば確かめられる。次官であれば『どうなんですか』と大臣と一緒に私のところに来ればいい」と述べ、当時の対応を疑問視。前川氏が「行政がゆがめられた」と主張していることに対しては、「なんでそこで反対しなかったか、不思議でしようがない」と不満をあらわにした。(2017/06/01-21:48)
2017-6-23 (Fri)
で、照明は室内の蛍光灯のみ (+ たまに窓からの外光)、P モードでシャッタースピードは大体 1/30 秒程度なんだが、 なんかの拍子に撮像がたて続けにブレブレになることがある。 老眼なので背面の液晶モニタの小さい画面ではブレてるのに気づかないことが多かったが、 ブレブレになる時は、 シャッター音 (作った電子音じゃなく、実際のレンズシャッターの音) が「パチッ」から「パシュワッ」とちょっと濁るというか、 流れるような音に変わることに最近気づいた。 最初は P モードでのシャッタースピードが何かの加減で遅くなっちゃうのかな…と思ってたんだが、 改めて確認したら普通に撮れてる時と同じ 1/30 秒だった。 うーん…音が違うところから推測するに、もしかして手ぶれ防止機能がなにかの拍子でたて続けに誤動作してるのかなあ…? そういうバグは有り得るとは思うが…まだ検証はしてない (検証方法も思い付かないけど)。 まあオチはないんだが、覚え書き。
購入記録
- ●雑誌「主任がゆく!スペシャル」Vol.112 ぶんか社
- 主任がゆく! (たかの宗美)
- 金髪女将綾小路ヘレン (たかの宗美)
- 企画:主任がゆく! SPコラボ (おーはしるい/佐野妙)
- あい・ターン (おーはしるい)
- ゆえちゃんのメイドさん (佐野妙)
- ふわこさんはハイカロリー (井村瑛) (ゲスト)
- 農学女子 (そめい吉野)
- となりの育児くん。 (NYAN)
- おさな妻の星 (後藤羽矢子)
- ささくれジャーナル (碓井尻尾)
- 編プロ☆ガール (川崎昌平) (ゲスト)
- 愛しの桜さん -人妻いちねんせい- (おりはらさちこ)
- 楠瀬くんは管理人不行届 (うさみ☆) (ゲスト)
- 花色プロセス (安西理晃)
- センセイのジジョウ (楠見らんま)
- 墨たんですよ! (師走冬子)
- 妖怪タヌキのそだて方 (うず)
- ぷらんつ・がーる (あづま笙子)
- モノズキ散歩 (胡桃ちの)
- 黒森さんの好きなこと (テンヤ) (最終回)
- 絶滅石 (倉薗紀彦)
- それいけ! せっぷく丸 (大塚みちこ)
- ●雑誌「まんがタイムスペシャル」2017.8 芳文社
- 恋愛ラボ (宮原るり)
- 渚は太陽をひとりじめ (山東ユカ)
- ミッドナイトレストラン7to7 (胡桃ちの)
- ローカル女子の遠吠え (瀬戸口みづき)
- 課長と私のおかず道 (梨尾)
- 可愛い上司を困らせたい (タチバナロク)
- 君のパンツに一目惚れ (喜耶麻アキ)
- 穂積くんは猫に勝てない (ほしな)
- はたらく女子のセーラー服 (揚立しの) (ゲスト)
- ざしきわらしと僕 (西岡さち)
- 難関女子の恋愛参考書 (井冬良)
- ごにんばやし (水瀬るるう)
- できれば俺が腕枕 (黒麦はぢめ) (ゲスト)
- ご指名は劇場で! (町田すみ) (ゲスト)
- ちんまり経理のヒメ先輩 (kera)
- まちがいだらけの恋愛道場 (たうみまゆ)
- 笑って! 外村さん (水森みなも)
- 2DKに弟嫁と (近衛桜月)
- お役所忍務のススメ (青山六郎) (ゲスト)
- 市長さまっ! (土肥けんすけ) (ゲスト)
- アテナの初恋 (縞はるひ)
- メェ~探偵フワロ (ナントカ)
- 新人まんが展:腐女子じゃないです、文学少女です。 (さくまりょう)
以前、生活保護者の調査で金銭管理を自分で行う気が無い受給者が非常に多かったことに驚きました。貯金する気が無いということは自己投資する、明日をより良くするという根本的な意思が不足しているということで、起床・歯磨き等の基礎的な生活習慣と合わせて内的な要因を改善する重要性を理解しました。このあふれる「なにいってんだこいつ」感…。
2017年6月5日23時05分
学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題の質疑が集中した5日の衆院決算行政監視委員会で、安倍晋三首相が玄葉光一郎委員長(民進党)から「質問に答えてください」と再三注意された。野党は「答弁拒否の態度で真相解明にはほど遠い」と批判。野党を攻撃したり一方的に持論を展開したりする首相の答弁態度が、対立を深める要因になっている。
首相は民進の宮崎岳志氏から学園の加計孝太郎理事長との関係を指摘され、学園の役職に就いていたときの報酬額を尋ねられると、「加計氏と友人であることと政策に関与したかは別問題。印象操作を一生懸命している」と宮崎氏を批判。玄葉氏から「質問に答えてください」と注意されても批判を続けた。重ねて「もう質問に答えてください」と言われ、ようやく報酬額を答えた。
さらに旧民主党政権が構造改革特区で加計学園の提案を「速やかに検討する」と格上げしたことを取り上げ、「みなさんは上がってきたら『めくら判』ですか」と目が不自由な人への配慮を欠いた表現を使った。その後、発言を取り消したが、この際も玄葉氏から「質問にお答えください」と3度目の注意を受けた。
午後の参院決算委でも、民進の平山佐知子氏から「(問題に)総理が関与していないなら立証責任は首相にある」と指摘され、「問題があると言う方が立証するのは当然」と開き直り、自らの説明責任を棚上げした。
一連の首相答弁について、共産党の小池晃書記局長は5日の記者会見で「国民の疑問に応える姿勢が全くない。非常にあきれ、怒りを覚える」と述べた。
2017/6/7 13:26
学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡る問題で、ゴマブックス(東京)は7日までに、前川喜平前文部科学事務次官が記者会見で「確実に存在していた」と証言した記録文書を、電子書籍「加計学園問題『総理の意向』文書全文」としてまとめ、配信を始めた。編集部が問題の概要や背景を補った。
ゴマブックスの担当者は「意見が偏らないよう配慮して作った。全文を読んだ上で、何が問題なのかを考えてほしい」とコメント。「紙の本を出すには、それなりに時間がかかる。電子書籍であれば、世を騒がしているニュースに即応できる上、きちんと整理して伝えられると思った」と話している。
クリエイターに対する敬意と JASRAC へのみかじめ料とはまた別の話だな。 まああとは JASRAC 管轄外の曲だけ使うようにするしか。6/7(水) 19:31配信
日本音楽著作権協会(JASRAC)は7日、東京都内で記者会見を開き、ピアノなどの音楽教室での演奏について、来年1月から著作権料の徴収を始めると正式に発表した。
同日、文化庁に使用料規定を届け出た。
規定によると、JASRACが管理する作品を教室で演奏した場合、受講料収入の2.5%相当額を徴収するなどとしている。当面は楽器メーカーが運営する教室を対象とし、将来的には個人教室からも徴収する。
音楽教室からの徴収をめぐっては、ヤマハ音楽振興会(東京都目黒区)など200社を超える事業者が7月にも、支払い義務がないことの確認を求める集団訴訟を起こす方針を決めている。
JASRAC会長で作詞家のいではく氏(75)は「クリエイターに対する敬意を持ってもらいたい」と説明。理事で作曲家の渡辺俊幸氏(62)は「著作権の大切さを理解してほしい。訴訟は避け、話し合いで解決したい」と語った。
6/8(木) 17:51配信
「捜査員のみなさんから、『処女ですか?』と質問されました。『なんのための質問ですか?』と聞いたら、『聞かなくてはいけないことになっている』と。捜査のガイドラインに載っているんだと思いますが、そうならとてもおかしいことだと思います」
そう話すのは、元TBSのジャーナリスト山口敬之氏(51)から、レイプ被害を受けたと訴えているジャーナリストの詩織さん(28)。詩織さんは5月29日、山口氏が不起訴処分になったことを受け、検察審査会に不服申し立てをしたあと“実名・顔出し”の記者会見を行い、注目を集めた。
記者会見後は、「売名行為だ」といったバッシングもあり、「1週間ほど固形物が喉を通らなかった」と言うほど、詩織さんは強いストレスを受けていた。しかし、冒頭のような警察の捜査態勢をはじめとする、性犯罪被害者がバッシングを受けるような状況を「変えないといけない」という強い思いから、記者会見から約1週間後の6月7日、詩織さんは再び心境を語る決意をした。
「捜査の過程では、被害者として耐えられないことがたくさんありました。所轄の高輪署では、男性警官がいる前で私が床に寝転がり、大きな人形を相手にレイプされたシーンを再現させられました。さらにそれを写真に撮られるんです。口頭で説明すれば状況はわかることなのに、なんでこんな屈辱的なことをしなくちゃいけないのか。ほんとうに苦しかった……」
詩織さんの口からはまさに“セカンドレイプ”のような捜査の実態が語られた。8日、性犯罪に関する刑法の厳罰化に向けた法改正が衆議院で可決された。しかし詩織さんは「こういう捜査の方法から変えていかないと、被害者が警察に届け出できない。いくら性犯罪の法律が厳罰化されても救われない」と指摘する。
とくに詩織さんのように知人からレイプ被害を受けたと訴えた場合、「合意があったのでは?」と被害を受けた側が疑われ、被害届を受理されるのすら難しいという現実がある。
今回はホテルの防犯カメラの映像をチェックした警察が、事件性があることを認めた後ですら「君の経歴に傷がついてしまう。いままでがんばってきた勉強も全部水の泡。あなたも傷つく、家族も傷つく」などと言われ、詩織さんは何度も、警察から被害届を出すのを思いとどまるように説得された。
「私は被害を受けた時点で十分傷ついています。そこを受け入れてもらえないと知ったときは、もっと残念に思いました。日本には、性被害について語ることは“タブー”っていう空気があって、被害者自身が話せない状況が作り上げられている。このタブーを壊して話せる社会にしないと被害者は助かりません」
こうした無理解に加え、大きな問題なのは、社会に根深く残る性犯罪被害者に対する“偏見”だ。5月29日に行った記者会見のあと詩織さんは、着ていたシャツの「胸元が開きすぎている」と非難を受けた。つまり「そういう隙のある服装をする被害者が悪い」という被害者に責任を押しつける風潮があるのだ。詩織さんは、幼いころにも同じような非難を受けたことがあった。
「10歳のとき、母に初めて買ってもらったビキニを着て友人と波のプールで泳いでいたら、男性に後ろから体を触られたんです。でもそのとき友人の母親から『そんなのを着ているからよ』と言われて、とてもショックでした。着ているもので責められる。日本の性犯罪被害者に対する認識はいまも遅れたままだと思います」
気丈な詩織さんだが、「家族に心配や迷惑をかけるのは、本当に辛かった」と話す。
「けど、私がだまっていたら現状を変えられない。将来、自分の子どもや大切な人に同じことが起こったら、すごく後悔すると思ったんです。いまここで、なぜきちんとこの話を伝えて、変えようとしなかったんだろうって。まちがっていることは、まちがっていると、きちんと話せる社会にしたいんです」
(取材・文/和田秀子)
2017年6月9日12時57分
稲田朋美防衛相が4月に亡くなった保守派の論客・故渡部昇一氏の追悼文を月刊誌「月刊Hanada」(7月号)に寄稿。「(渡部)先生のおっしゃる『東京裁判史観の克服』のためにも固定概念にとらわれず、『客観的事実はなにか』を追求する姿勢を持つことが大切だ」と持論を展開した。
渡部氏は、稲田氏の後援組織「ともみ組」の会長だった。月刊誌の追悼特集に寄せた文章で稲田氏は、会長就任の経緯を回顧。「どうしても会長になってもらいたいと言い出したのは、『ともみ組』の命名者である夫」と明かした。
そのうえで渡部氏が「ともみ組」のパンフレットに寄せた「日本の政治家に今一番必要なのは東京裁判史観を破砕する知力を基礎にした勇気である」という一文を改めて詳述して紹介。稲田氏は渡部氏の言葉に応じる形で、「『東京裁判史観の克服』のためにも固定概念にとらわれず」などと記した。
稲田氏は9日の閣議後会見で寄稿の内容について質問され、「防衛大臣として先の大戦の認識を問われると、昨年の8月14日の総理談話で述べられている通り」「(自分を)歴史修正主義者とは思っていない」などと釈明した。
稲田氏は防衛相就任以前にも保守系雑誌などに頻繁に登場。「子ども手当分を防衛費にそっくり回せば、軍事費の国際水準に近づきます」「長期的には日本独自の核保有を国家戦略として検討すべきではないでしょうか」「文科省の方に『教育勅語のどこがいけないのか』と聞きました」などと持論を展開。これらの言動は政府見解から逸脱するとして、国会で野党の追及を受けている。
6月9日 3:12
元TBS 記者山口敬之氏に係る準強姦罪の被疑事件につき、所轄警察署が告訴状を受理した上、カメラ映像の分析などの捜査をした結果、その疑いが相当程度にあるとして、裁判官に逮捕状を請求した。
所轄警察署の現場警察官も、昨今のえん罪事件に留意し、記者という身分にかんがみて逮捕時の影響も考慮しながら、慎重な判断のもとで、逮捕状の請求に至ったと思われる。
その上で、裁判官も逮捕の理由と必要性を認定し、逮捕状を発付した。
しかし、山口氏が空港に到着次第逮捕するべく、所轄の警察官が態勢を整えていたところ、こともあろうに、なんと、警視庁本部中村格刑事部長(当時)からの突然の指示で逮捕状の執行が見送られた。
私は、逮捕状とその執行実務に精通している。その私の目からすると、通常ではあり得ない事態。この種の犯罪で、所轄警察署が入手した逮捕状につき、警視庁本部刑事部長がその逮捕状の執行をストップすることは通常絶対にあり得ない。
裁判官の判断は何だったのか。そもそも、裁判官は、逮捕する理由も相当ではなく、逮捕の必要もない、ひいては、逮捕するに適さない案件に逮捕状を発付したということなのか。
私は、珍しく怒りを抑えきれない。
中村刑事部長(当時)に問い質したい。
裁判官の逮捕を許可した判断と、何がどう変わったのか。逮捕状の発付後に、裁判官の判断を覆す特殊な事情が生じたとでもいうのか。
逮捕状の執行を阻止した説明を納得のいく形でしない限り、私は中村刑事部長(当時)を許せない。
これまで多くの人が、何にも代え難い法治主義を守るため、我が国の刑事司法の適正に向けて努力してきたのに、警察内部からその適正を崩壊させることは絶対に容認できない。
ちなみに、昨日、国会において、性犯罪については、被害女性の心情に配慮して捜査などを行なうべきと議決した。この精神にも甚だもとる。
現在、アメリカ大統領が、FBI長官に対する捜査妨害をした疑いで窮地に追い込まれている。捜査ないし刑事司法への不当な圧力は、どの国でも法治主義を危うくするものとして由々しき問題となる。
ハフポスト日本版は「ザ・ハーバード・クリムゾン」編集部の許可を得て、社説全文を翻訳した。
◇ ◇
暴力的な抗議活動が学生の安全を脅かした後、UCバークレーの管理者は先週水曜日(※訳注:2017年2月1日)、言動が物議を醸している極右講演家のマイロ・ヤノプルス氏を招聘したイベントの中止を決定した。
「150人の覆面扇動家」が、ヤノプルス氏の講演会に対して平和的に抗議していた他の人々の活動を妨害し、大学キャンパスに10万ドル(約1100万円)の損害を与えた。
我々は、UCバークレーの管理者が行ったこの効果的かつ効率的な事態への対応を賞賛する。
この件は、リベラルなUCバークレーのキャンパスにおける言論の自由に関する戦いとして記録されている。大学キャンパスにおけるヘイトスピーチと知的多様性を、しっかりと区別することが大切だ。
大学生は、自分の意見や世界観を考え直すために、幅広い視野と証拠に基づくアイデアに触れることが必要不可欠である。しかるに、大学がこのような知的成長を促すためには、理にかなった保守主義者を招いて学生に教育経験の機会を与えるべきだ。ヤノプロス氏のような、ほとんど中身のない逆張り視点の論者ではなく。
ヤノプロス氏は、彼が支持する憎悪に満ちた信念をキャンパスで広める資格を与えられるのにふさわしい人物ではない。高等教育機関は、世界認識を深めるために、新しい知識を生み、古い信念に挑戦し続けることを誇りとしている。また、これらの教育機関は、証拠に基づいた研究を基盤としている。
対照的に、ヤノプロス氏は単に逆説的であるためだけに他者の信念に異議を唱えているようにみえる。そうするとき、彼の主張にはほとんど妥当性がみられない。ヤニプロス氏は人種差別主義者、性差別主義者、反ユダヤ主義者にすぎず、知的思考よりも憎悪と恐怖を助長している。
ヤニプロス氏が、学生の安全と健全な生活に明確な脅威を与えると考えられる、強い前例がある。たとえば、ヤニプロス氏が2016年12月にウィスコンシン大学ミルウォーキー校で行った講演では、同校に所属するトランスジェンダーの学生、アデレード・K・クレーマー氏を大画面に映し出し、大勢の群衆の前で、クレーマー氏を嘲笑した(学生たちも笑っていた)。
この一件のあと、クレーマー氏は同校の学長に向けてこう書いている。「あなたはご存知ですか? 部屋いっぱいの人々が、私を悪い変態かのように笑ったり、セクシュアリティをアウティング(意に沿わぬ公開)された私を、大勢の人が怒鳴りつけたり(あるいは、それよりひどいことをしたり)するときの感覚を。そのときの恐怖がどんなものであるかわかりますか?」
この極右講演者の視点は、“大学に受け入れられている”と感じたい学生にとって、強く忌避すべきものだ。ヤニプロス氏は、ある学生にとっては、重大な脅威であることが何度も証明されている。このことだけでも、大学管理者が彼をキャンパスの目立つ場所から退場させるのに十分だろう。
言論の自由と知的多様性に関する議論において、ドナルド・トランプ大統領がTwitterに投稿した皮肉は、特にアメリカの学生抗議者を落胆させるものだった。
バークレーのキャンパスで起こった抗議行動に対し、トランプ大統領はこうツイートした。「もしUCバークレーが言論の自由を認めず、意見を異にする罪なき人々に対する暴力を行使するなら - 補助金はなしかな?」
考えてみよう。"言論の自由"を支持する人は、同時に憲法に関する考えを広めることに従事していることにほかならないともいえるし、バークレーで平和的抗議を行っていた学生は、アメリカ憲法修正第1条で定められた権利を行使していると認識している。
トランプ大統領による、「学生の抗議に対して公立大学から補助金を引き上げる」という直接的な脅迫は、アメリカの最も強力な民主的権利のひとつに対する重大な侵害だとみなされなければならない。
ハーバード大学の所属員は、自らのキャンパスにヤニプロス氏のような講演者を招く前に、よく考え直すべきだ。彼のような存在を私たちの大学に招くことは、筋が通らず、憎悪に満ちた彼らの主張を正当化し、クラスメイトに脅威を与えるだけだ。
我々のキャンパスには、マイロ・ヤニプロス氏や他のオルタナ右翼の居場所はない。ハーバード大学のミッション・ステートメント(綱領)には「学生の"全員参加"を阻害する要因を特定し、取り除くことを目指す」とある。ヘイトスピーチの特定と防止は、このミッションに必要不可欠だ。
◇ ◇
2017年6月12日 22時09分(最終更新 6月13日 20時26分)
乗用車は左前部を路肩のガードレールに接触
愛知県新城市の東名高速道路で10日、中央分離帯を飛び越えた乗用車が観光バスに衝突し、乗用車の運転手が死亡、バスの乗員・乗客計47人のうち45人が重軽傷を負った。乗用車は中央分離帯のガードレールも越えて反対車線に飛び出しており、県警が運転状況を調べている。一方、高速で乗用車に突っ込まれながらもバス側に死者はいなかった。現時点までの取材で事故の状況を検証した。【斎川瞳、道永竜命、横田伸治】
中央分離帯の斜面をジャンプ台代わりにして…
現場は、浜松市東区の医師、伊熊正光さん(62)の乗用車が走行していた下り線から見て、新城パーキングエリアの出口付近でやや下りの緩い右カーブ。下り線は路肩のガードレールに接触痕、そこから中央分離帯にかけて横滑りしたようなスリップ痕があった。ブレーキ痕はなかった。
捜査関係者によると、乗用車は走行車線を走行中、何らかの原因で左前部を路肩のガードレールに接触させたとみられる。車体は右斜めに横滑りし、中央分離帯の斜面をジャンプ台代わりにして、分離帯を飛び越えた。ガードレールの上にある眩光(げんこう)防止板にぶつかって回転し、高さ約3.5メートルのバスの前部上方に横向きに衝突した。
伊熊さんは午前6時半~7時ごろ、普段通り自宅を乗用車で出発し、浜松市西区の浜松西インターチェンジから東名高速に入り、寄り道をせず、愛知県幸田町の勤務先の病院に向かっていた。現場は東名高速を約21キロ走行した地点だった。
解剖などの結果、伊熊さんの死因は全身を強く打った多発外傷と判明した。アルコールの摂取は確認されなかった。県警は乗用車が事故時に制御不能になっていたとみている。
日本交通事故鑑識研究所(茨城県つくば市)の大慈弥(おおじみ)雅弘代表は、ガードレールに接触して驚いた伊熊さんがハンドルを右に切ったため、車体が横滑りしたと推測する。不慣れな代車に乗っていたことの影響もあったとも指摘した。
大慈弥代表はバスのドライブレコーダーの映像を独自に解析し、中央分離帯を飛び越えた際の速度を70~80キロと試算した。ガードレール接触で乗用車は減速したとみた上で、走行速度は飛び出し時の70~80キロを上回るものの「速度超過が原因とは思えない」と話す。現場の法定速度は100キロ。捜査関係者も「著しい速度違反はなかった」としている。
分離帯を飛び越えた原因について大慈弥代表は、縁石や斜面に車が乗り上げて跳びはねたと分析した。その上でガードレールの手前に盛り土などを設けるべきでないと語った。
東名高速を管理するNEXCO中日本は、ジャンプ台代わりになったとみられる斜面に関し「現場と同じ構造の中央分離帯は全国でも一般的」とする。上り線と下り線に高低差があるためで「盛り土をしないと路面が崩れる」と説明する。広報担当者は「県警の捜査で事故原因が判明次第、対策などを検討する」と話した。
シートベルト装着呼びかけ バス乗員・乗客に死者なし
バスは前部上方に原形をとどめないほど大破した乗用車が張り付いたものの、乗員・乗客に死者は出なかった。運転席周辺に衝撃に強い素材が使われていたバスの構造や、乗客へのシートベルト装着呼びかけが被害を軽減させたとみられる。
バスを運行した愛知県豊橋市の「東神観光バス」によると、事故に遭った車両は運転席周辺や前部の骨組みに衝撃に強い素材を使用していた。エンジンブレーキの効果を高める排気ブレーキなど補助の制動装置も搭載されている。同社は60台のバスを運行しており、同型の車両は今回のバスを含め13台。
バス搭載のドライブレコーダーの映像には、運転手の山本良宗さん(68)がハンドルを左に切り、衝突を避けようとした様子が記録されていた。山本さんのハンドルさばきで、乗用車はバスの右上部に乗り上げる形で衝突した。衝撃で運転席や客席の窓ガラスは割れたが、強度が高い骨組みの効果で、バスの車内は乗用車に押しつぶされなかった。
東神観光バスの斎藤雅宣社長(56)は「乗用車がフロントガラスを突き破って車内に入ってくることを避けられた。見事な判断」と評価する。山本さんは衝突後も右手でハンドルを操作する一方、左手で排気ブレーキをオンにし、後続車を気にかけながら300メートル先でバスを停車させた。
また、乗客へのシートベルト着用の呼びかけも被害軽減につながったとみられる。同社によると、バスの出発時と高速道路に入る直前の計2回、着用を乗客に訴えたという。事故の衝撃で一時は気を失う女性もいたが、車外に投げ出された人はいなかった。
斎藤社長によると、山本さんは胸の骨を折り、頭や顔、足にも数え切れない傷や内出血があるという。12日午後に入院先の病院で事故後初めて対面した際は「お客さんは大丈夫でしたか」と話し、自身の体調よりも乗客の安否を気にしていた。
事故の経緯
10日午前
5時27分 愛知県豊橋市の会社から観光バスが出庫
6時半~7時 伊熊さんが乗用車で浜松市東区の自宅を出発
7時 1分 愛知県豊川市で乗客がバスに乗車。乗員がシートベルト着用を呼びかけ
7時20分 バスが豊川インターチェンジから東名高速道路に入る。再度、シートベルト着用を呼びかけ
7時29分 乗用車とバスが衝突
11時49分 現場で伊熊さんの死亡が確認される
皇室を“利用”することしか考えないクソ。 どクソ。 ほんとクソだ。天皇陛下の退位を実現する特例法の成立を受け、京都市の門川大作市長は12日の定例記者会見で、皇族の一部に京都に居住してもらう「双京構想」を踏まえ、「京都における上皇の滞在や宮中行事の実施に関し、具体的にどういう可能性があるのか、知事や各界の有識者らと近々に再び協議を行い、早急に国に要望したい」との考えを示した。
特例法は9日に成立した。天皇陛下の退位に関して、門川市長は「国民の総意に基づくもので、国会で特例法が成立するまでは慎重に発言すべきと考えていた」と説明した。
その上で、「上皇となる天皇陛下にできるだけ長く京都に滞在していただくことは、以前から念願している。具体的にどういう可能性があるのかを専門家の意見も聞きながら、客観的に調査し、できるだけ早く国に要望したい」と述べた。
双京構想は、京都の行政や経済、大学、伝統文化など各界の代表でつくる有識者懇話会が2013年5月にまとめた。皇族の一部を京都に迎えることを盛り込み、宮中行事の一部を京都御所や京都迎賓館で行うように提言している。
【 2017年06月12日 16時00分 】
(更新 2017/6/12 16:00)
安倍政権は「怪文書だ」「確認できない」と言い続けた文部科学省の「内部文書」について6月9日、ついに再調査すると発表した。岩盤を動かした前川喜平・前文科事務次官に対し、3時間に及ぶインタビュー。週刊朝日6月23日号では、苛烈な「官邸支配」を示す新証言の数々を特集している。
* * *
前川氏は昨年夏、政府が毎年顕彰する文化功労者を選抜する文化審議会の文化功労者選考分科会の委員の候補をリストにし、官邸の杉田和博官房副長官のところに持っていった。杉田官房副長官は警察庁出身で、官邸の危機管理担当。加計学園問題の渦中にあった前川氏に対し、「出会い系バー通い」について昨秋、注意・警告してきた人物だ。
前川氏はこう証言する。
「杉田氏のところにリストを持っていくと、『ちょっと待て』と言われて、1週間くらい後に、『この人物とこの人物は代えろ』と。一人は、『安保法に反対する学者の会』に入っていた。もう一人は、雑誌の対談か何かで、政府に批判的なことを口にしていたんです」
15年に成立した安保法制をめぐるスタンスが、翌年の委員の人選に影響したのだ。安倍政権に批判的な言論がどんどん封殺されていくという現実が垣間見える。前川氏はこう危惧する。
「かつては政府に批判的な言動をしているかどうかまではチェックしていませんでしたよ。文化功労者選考分科会の委員は学者さんや芸術家、文化人などを、その実績や専門性に着目して任命するものですから。杉田氏がどういう基準で判断しているかはわかりませんが、おそらく菅(義偉)官房長官には報告を上げていると思います。杉田氏の指示には、私の立場では逆らうことはできませんでした」
杉田官房副長官との間では、昨年12月にも驚くべきやり取りがあったという。
当時、文科省は水面下では天下り問題の渦中にあり、内閣府の再就職等監視委員会による厳しい調査を受けていた。監視委は文科省職員のメールを片っ端から提出させていたが、その中に外務省と内閣府OBが問題に関わっていたことを示すメールがあった。前川氏は監視委にメールを提出する意向をそれぞれの役所に伝えていたが、御用納めの12月28日の夜、杉田官房副長官から急に呼び出しを受けたという。
「他省庁のOBに関わるメールを含め、私は監視委がすべて出せと言うので出さざるを得ないと思っていたのですが、杉田氏は、私が監視委に出す前にこのメールの存在について杉田氏への報告がなかったことに怒っており、その場で『とにかく外務省と内閣府に関わるメールは出すな』と言われました。つまり、再就職等規制違反問題は文科省内だけに限定して、他省庁に及ぶ証拠は出すなということです。そこからズルズルと他の役所にも被害が及んだら困る、というわけです」
文科省に端を発した天下り問題は中途半端な幕切れとなったが、杉田官房副長官のこうした指示はいわば、「隠ぺい工作」としか解釈しようがないのではないか。
杉田官房副長官に前川氏の証言について取材を申し込んだが、官邸・官房副長官室は「個別の取材には対応していない」と、質問の書面すら送らせてくれなかった。(本誌・小泉耕平、亀井洋志)
※週刊朝日 2017年6月23日号より抜粋
2017年6月12日17時46分
沖縄の米軍基地問題を訴え続けた元沖縄県知事の大田昌秀(おおた・まさひで)さんが12日、呼吸不全と肺炎のため死去した。92歳だった。1995年に米兵による少女暴行事件が起きた当時の知事で、米軍用地の提供に必要な手続きを拒み、米軍普天間飛行場の返還合意などを引き出した。
通夜は13日の終日、告別式は15日午後2時から沖縄県浦添市伊奈武瀬(いなんせ)1の7の1のいなんせ会館で。喪主は妻啓子さん。
1925年6月12日、沖縄県・久米島生まれ。沖縄師範学校の学生だった45年、鉄血勤皇隊員として沖縄戦に動員され、多くの学友を失った。戦後、早稲田大学を卒業後、米国シラキュース大学大学院に留学。68年から琉球大学法文学部の教授(ジャーナリズム論)を務めた。
90年の知事選に立候補し、4選を目指していた故・西銘順治氏を破り初当選。2期8年にわたって務めた。95年9月に米海兵隊員らによる少女暴行事件が起きると、地主が契約に応じない米軍用地を政府が強制使用するために必要な手続き(知事の代理署名)への協力を拒否。10月には、事件に抗議する県民総決起大会に参加し、米軍基地の整理・縮小と米軍人らの容疑者を特別扱いする日米地位協定の改定を求めた。
沖縄県宜野湾市の住宅密集地にある普天間飛行場の危険性を訴え、96年の日米両政府による返還合意につなげた。本土と沖縄の経済格差の解消も求め、政府から基地を抱える地域を中心にした振興策を引き出した。
しかし、普天間返還問題で98年、日米両政府が計画していた名護市辺野古沖への移設を拒否。政府との対立を深め、98年秋の知事選で自民党が擁立した稲嶺恵一氏に敗れた。01年の参院選比例区に社民党から立候補し初当選。1期務め、07年に引退した。その後も、沖縄戦の研究や基地問題での提言を続けていた。
知事時代の95年には、沖縄戦などで亡くなった戦没者24万人以上の名を日本、米国などの国籍に関係なく石板に刻んだ「平和の礎(いしじ)」を糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園内に建設した。
沖縄戦や戦後の米軍による沖縄統治の研究者としても知られ、政界引退後は那覇市で大田平和総合研究所を主宰。沖縄戦の「集団自決」をめぐる教科書検定問題では、旧日本軍が強制したことを裏付ける新証拠を探し出すために渡米。米国公文書を調査するなど活発な研究、言論活動を続けていた。
「沖縄のこころ」「近代沖縄の政治構造」「拒絶する沖縄」「総史沖縄戦」など著書も多かった。
2017年6月13日15時59分
安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設問題で、「総理のご意向」と書かれた文書の存在などを告発した文部科学省の内部告発者について、義家弘介文科副大臣は13日の参院農林水産委員会で、国家公務員法違反(守秘義務違反)で処分する可能性を示唆した。
自由党の森ゆうこ氏は、「文科省の文書再調査は(文書の存在をあると告発した)犯人捜しのためにやっているという話も出ている。今回告発した人は公益通報者にあたると思うが、権利を守る意識はあるか」と尋ねた。
これに対し、義家氏は「文科省の現職職員が公益通報制度の対象になるには、告発の内容が具体的にどのような法令違反に該当するのか明らかにすることが必要だ」と説明。さらに森氏が「『(告発者を)守る』と言えないのか。勇気を持って告発した人たちの権利を守ると言って欲しい」と求めると、義家氏は「一般論」と断った上で、「告発内容が法令違反に該当しない場合、非公知の行政運営上のプロセスを上司の許可無く外部に流出されることは、国家公務員法(違反)になる可能性がある」と述べた。
森氏は「残念な発言だ。この件に関して報復の動きがあったら許さない」と述べた。(南彰)
(更新 2017/6/13 11:30)
「週刊朝日」6月23日号で、文部科学省の「内部文書」以外にも、苛烈な「官邸支配」を示す数々の新証言を明かした前川喜平・前文科事務次官。前川氏は、さらに自身に降りかかる“人格攻撃”への対応と、加計学園問題と森友学園の問題に共通する司令塔の存在を明らかにした。
次々と驚くべき証言を続ける前川氏に対し、執拗な「ネガティブキャンペーン」が行われている。
まず不可解だったのは、5月22日、読売新聞が朝刊で突如として報じた前川氏の「出会い系バー通い」だ。実は、前川氏にはこの前日に意味深な“打診”があったという。
「報道で内部文書が出る直前の5月21日、文科省の後輩からメールで、『和泉(洋人首相補佐官)さんが話がしたいと言ったら会う意向はありますか』と、婉曲的な言い方のメールが来た。同じ日の少し前に、読売新聞から出会い系バーの件で『明日の朝刊に書こうと思っているけど、コメントが欲しい』とメールが来ていた。推測の域を出ませんが、タイミングからして『お前の振る舞いによっては読売を抑えてやるぞ』という話なのかと受け取りましたが、和泉氏に会うつもりはまったくありませんでした」
菅義偉官房長官は繰り返し、前川氏に対し、“人格攻撃”した。天下り問題ですぐ辞任せず「地位に恋々としがみついた」とも発言している。
6月5日の国会答弁でも、前川氏が3月まで定年を延長したいと打診してきたこと、天下り問題への世論が厳しい状況になって初めて(1月20日に)辞任したことなどを主張。
だが、これらは前川氏自身の認識とまったく食い違う。
「私が辞任せざるを得ないとはっきり考えたのは1月4日、御用始めの日です。5日には松野(博一文科)大臣に意思を伝え、一両日中には杉田官房副長官にも報告し、ご了解をいただいた。天下り問題の報道が出たのは1月18日ですから、世論が騒いだから辞めざるを得なかったというのは事実に反します。定年延長をしてほしい、定年延長ができないならせめて3月末まで次官を続けさせてほしいなどと言ったことは断じてありません。地位に恋々としてクビを切られたと言われるのは、極めて不本意です」
前川氏はメディアを通じてこうした主張を再三、公表したが、菅官房長官が発言を訂正する気配はないので、前川氏は法的措置も検討しているという。
「私が反論をした後にも、菅官房長官は同じことをおっしゃっている。出会い系バーの話もそうですが、私の信用を落とす意図があるのではないか。事実に基づかない個人攻撃には、名誉毀損(きそん)で刑事告訴という対応もあり得ます。私の辞任の経緯を知る人はたくさんいますから、法廷で事実関係が明らかになると思います」
菅官房長官らが強固に否定しても文科省内部からの情報漏えいが相次ぎ、ついには松野文科相が再調査を宣言する事態となったが、前川氏はこう振り返る。
「出てきた資料の性質などからして、情報はおそらく(省内の)3人くらいから、それぞれ別のルートで出ていたのではないか。今は官邸の力が圧倒的に強いわけで、文科省は本当のことを言えない状態がずっと続いていて、そのことに省内は皆、耐えられなくなっていた。大臣、副大臣を含め、文科省の現役の皆さんの苦衷は想像以上のものだと思います」
前川氏は自分が関わった加計学園問題と同じく首相の“おトモダチ案件”として疑惑を呼んでいる森友学園問題について、ある共通性が見いだせると話す。
それは、共通の「司令塔」の存在だ。
「森友問題も加計問題も地方と国が同時に関わり、国の中でも複数の省庁にまたがる案件。そういった多くのプレーヤーをうまく組み合わせて全体を調整する司令塔がいないと、うまくいかない。役所のどこを押せばどう動くかということを熟知した人間がいなければなりませんし、そういう才能を持った人なんて、そう多くはいません。官邸の中でも、私には今井尚哉首相秘書官(叔父は安倍首相と近い今井敬経団連名誉会長)、和泉首相補佐官くらいしか思い当たりません」(前川氏)
そして、今回の産業遺産なども含め、安倍政権下で続出する「ゴリ押し案件」の本質をこう分析した。
「加計学園の件にしても産業遺産の件にしても、大がかりな仕掛けの中で、一見正当な手続きを踏んだかたちをとって、実態としては特定の件を特別扱いすることを正当化する。こういう手法がものすごく増えてきているように感じます」
加計学園の獣医学部は国家戦略特区の指定を受けているものの、設置の認可は受けていない。前川氏はこう提言する。
「たとえ設置審議会で認可相当と結論が出ても、文科省はすぐに認可せず、もう一度国家戦略特区諮問会議にかけるよう内閣府に求めるべきではないかと思います。加計学園が特区での特例を認めた際の『4条件』に合致しているのかは、未だにきちんと検証されていないと私は思います。文科省としては責任を負いかねる状態なのです」
(本誌・小泉耕平、亀井洋志)
※週刊朝日 2017年6月23日号より抜粋、加筆
稲田朋美。恥さらし。2017年6月14日05時00分
「私たち3人には共通点がある。みんな女性で、同世代。そして、全員がグッドルッキング(美しい)!」
稲田朋美防衛相が共に壇上に上がったオーストラリアとフランスの国防大臣に目をやり、こんな「冗談」を言った時、会場で取材していた外国人の記者たちが目を見合わせた。仏豪の両大臣も、心なしかこわばった表情にログイン前の続き見えた。
3日、シンガポールで開かれた「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」での演説。フランスのルモンド紙の女性記者は「大臣の容姿の善しあしなんて誰も気にしていない。女性である大臣自身が、女性差別的な発言をしたのに驚いた」。
容姿の優劣で女性の価値をはかるような物言いは、世界では不適切とされる風潮にある。この日の夕食会でも、稲田氏の「グッドルッキング」発言は「奇妙だった」とひとしきり話題になったそうだ。
「講演のほとんどは棒読みだったが、あの一文だけは実感がこもっていた。冗談としては面白かった」(英国紙の男性記者)という声もある。確かに会場には笑いが起きたが、失笑も入り交じっているように見えた。(守真弓)
職人の世界で商人が物を売る弊害」。
「早寝・早起き・朝ごはんで輝く君の未来~睡眠リズムを整えよう!」
文部科学省が推進している「早寝早起き朝ごはん」国民運動のスローガンである。
一億総活躍社会、女性活躍、ニッポンを取り戻す、教育再生実行会議、3年間だっこし放題、三本の矢、この道しかない、人づくり改革、みんなにチャンス!構想、岩盤にドリル……」。
警察官は偽証のプロであるという認識は、多くの弁護士が持っていると思う。
犯行を目撃したとか、違法な捜査はしていないなどとする警察官の供述の信用性が否定されて無罪が出た裁判例は山ほどある。(ただし裁判所は警察官の虚偽供述を安易に信用する傾向があるから、警察官の嘘が通ってしまっているケースの方がずっと多いと見るべきだろう。無罪判決は氷山の一角。)
だから警察官の偽証だけなら珍しくもないが、部外者にまで偽証させた挙句に割とあっさりバレているという点で、ひときわ「これはひどい」感が強い事案だ。
A氏はとんだ災難だったが、ともあれ無罪となり賠償も認められたのは不幸中の幸いであろう。
[2017年6月23日10時0分 紙面から]
安倍自民党を、新たなスキャンダルが直撃した。自民党の豊田真由子衆院議員(42=埼玉4区)が、政策秘書(当時)に暴力行為をはたらき、「このハゲ!」などの暴言を浴びせていたと、22日発売の「週刊新潮」が報じた。豊田氏は党本部に離党届をスピード提出したが、党による事実上の「追放」だ。国会議員の資質が問われる問題で、議員辞職に追い込まれる可能性もある。豊田氏は不祥事が相次ぐ「魔の当選2回生」の1人。自民党は「負の連鎖」に追い込まれている。
加計学園問題で追い詰められている安倍政権&自民党を、「魔の2回生」によるスキャンダルが襲った。
「その女代議士、凶暴につき」として報じた「週刊新潮」によると、豊田氏は5月、車を運転中の政策秘書の男性を、後部座席から「お前」と呼んで罵声を浴びせ、頭や顔を数回殴り、けがを負わせたという。支持者に送ったカードの宛先と名前が異なっていたミスが一因で、「このハゲ」「ばかかお前は」などの暴言も吐いたとしている。詳細なやりとりの音声データも公開。男性が、車内で録音したものだとしている。
事務所関係者は取材に、この件を含めて豊田氏が5月19~21日の3日間に、男性の顔などを計7回、殴ったと証言。豊田氏は本人に直接謝罪し、男性はすでに退職したという。
豊田氏は東大法学部卒。厚労省のキャリア官僚を経て、12年衆院選で、自民党の公募で埼玉4区の候補に選ばれ、初当選。当選2回で、15年10月から16年8月まで文部科学・内閣府・復興政務官を務めた。
華麗なキャリアの半面、永田町では「秘書が居着かない議員」の1人で有名だった。ある党関係者は「秘書やスタッフを含め約4年半で100人以上が豊田氏のもとを去った」と話す。
この日の新潮の報道を受け、自民党では二階俊博幹事長、豊田氏が所属する細田派の幹部らが集まり、対応を協議。執行部は、告示日を23日に控えた東京都議選への影響を懸念し、離党は不可避と判断。豊田氏に離党届提出を迫った。
当初は「混乱状態」(関係者)だったとされる豊田氏。午後4時すぎに代理人を通じて離党届を提出。「一身上の都合」だが、暴行への責任を取った形だ。
下村博文幹事長代行によると、豊田氏は精神的に不安定となり、入院したという。発言の数々は議員の資質以前の内容で、民進党の蓮舫代表は豊田氏の議員辞職を要求した。埼玉4区の補選も絡むため、執行部は難しい判断を迫られる。
自民党では、12年、14年の衆院選で「追い風」で当選した若手議員の不祥事が続出。特に、安倍晋三首相の出身派閥でもある細田派は、「ゲス不倫」の中川俊直衆院議員(離党)、セクハラやじ、がん患者への心ない発言をした大西英男衆院議員らの所属先だ。首相は、豊田氏の離党届提出に「やむを得ない」との認識を示したという。
首相の「お友達」が登場する加計問題の対応で、内閣支持率は急落。都議選への影響も避けられない。「安倍1強」への風向きは、明らかに変わりつつある。
蛇足的脚注
- *23-1 : PHP を使って
-
さくらのレンタルサーバでは拡張子 .php でないと PHP が使えないことになっているんだが、
そのへんをうまくやる方法があるので、
今回はそれを使ってみたんであった。
で、化けちゃったという。
まあ UTF-8 以外でも化けないように PHP の設定をなんとかする方法もたぶんありそうだけど…。 調べるのがメンドくさかったのと、 元々 PHP には論理を超えた忌避感を持ってるのもあって、とっとと PHP 無効に戻してしまった。
2017-6-30 (Fri)
これはまだ emachines が健在だった頃、というかツクモが導入し始めて宣伝に力入れてた頃なのかな。 表側に載ってる N2242 という型番の機種は、検索したら価格.comに登録されたのが 2003年 6月末なので、 14年くらい前の機種ということになるのか。 つーかもう 14年も使ってんのかこの団扇。 そして 14年前で CPU のクロックは既に 2GHz を超えていたんだなあというのを改めて認識。 クロックががんがん上がっていっていた頃は、この先どこまで行くんじゃ…と思ってたんだが、 意外とそのへんで頭打ちになっとったんだな (少なくとも民生レベルでは)。 まあクロック数以外の部分で当時と今で性能は格段の差、だろうけどそれはそれとして。
購入記録
- ●雑誌「月刊アクション」2017.8 双葉社
- LOOP THE LOOP 飽食の館 (Kate+カズミヤアキラ)
- 小林さんちのメイドラゴン (クール教信者)
- 小林さんちのメイドラゴン カンナの日常 (クール教信者+木村光博)
- うちのメイドがウザすぎる! (中村カンコ)
- 書店員さんの部屋に聖騎士が住んでます。 (あかまる+TATSUBON) (新連載)
- つぐもも (浜田よしかづ)
- 間くんは選べない (板倉梓)
- ノブナガ先生の幼な妻 (紺野あずれ)
- 清く貧しく (菅原じょにえる)
- 荒野の花嫁 (村山慶)
- 青春のアフター (緑のルーペ) (最終回)
- ファイブ+ (ふるかわしおり)
- ふくねこ (松沢まり)
- 桐谷さん ちょっそれ食うんすか!? (ぽんとごたんだ)
- 蛍火の灯る頃に (竜騎士07+小池ノクト)
- 踏切時間 (里好)
- ディエンビエンフー TRUE END (西島大介)
- 買い食いハラペコラ (藤こよみ)
- はざかいまちの御客様 (むらきたまりこ)
- ニヴァウァと斎藤 (ながべ)
- 乙女戦争 ディーヴチー・ヴァルーカ (大西巷一)
- 悪のボスと猫。 (ボマーン)
- ●雑誌「まんがライフセレクション むんこスペシャル」竹書房
- 出会ってしまったツルとカメ (むんこ) (描き下ろし)
- だから美代子です (むんこ)
- 春と秋について (むんこ)
- ひとりみ天国 スペシャル編 (むんこ)
- SP企画:むんこの部屋
- 白滝高校きぐるみ部 (橘紫夕) (ゲスト)
- 死神見習! オツカレちゃん (コハラモトシ) (ゲスト)
- 佐伯家長男の妹 (のん) (ゲスト)
- ●雑誌「まんがタイムオリジナル」2017.8 芳文社
- ラディカル・ホスピタル (ひらのあゆ)
- らいか・デイズ (むんこ)
- きっと愛され女子になる! (瀬戸口みづき)
- スズちゃんでしょ! (辻灯子)
- 社外秘! 神田さん (大乃元初奈)
- ひとりで飲めるもん! (コナリミサト) (ゲスト)
- 北斎のむすめ。 (松阪)
- 美軍師張良 (秦和生)
- コスプレ先生の絵画教室 (東屋めめ)
- ここから風林火山 (柳原満月)
- 予行恋習カノジョ (アジイチ)
- カントリー少女は都会をめざす!? (鬼龍駿河)
- 小森さんは断れない! (クール教信者)
- ねこにまたたび恋ばなし (松田円)
- ゆとりの町長 (小坂俊史)
- 部屋にマッチョの霊がいます (nev/原案協力:大澤めぐみ)
- あかるい夫婦計画 (井上トモコ)
- ぎんぶら (安堂友子)
- 脳内フェスタ (松永みやこ)
- 歌詠みもみじ (オオトリキノト)
- 神崎さんに見つかりたい! (のらじゃ)
- どす恋! りきしー女 (銅代きいろ)
- まんしゅう (唯洋一郎)
- 新人まんが展:さんふじしまい (ぶちハルヤ)
- 目次4コマ:やくみつるのズバリ!!一発勝負!! (やくみつる)
- ●雑誌「まんがライフMOMO」2017.8 竹書房
- 森田さんは無口 (佐野妙)
- 今日も元気でハイ! (ももせたまみ) (ゲスト)
- 晴れのちシンデレラ (宮成楽)
- 二つの歌 三つの物語 -理の橋- (樹るう)
- ワンルームJK (坂巻あきむ) (短期集中連載)
- 奥さまはアイドル♥ (師走冬子)
- お姉ちゃんが来た (安西理晃)
- 針棘クレミーと王の家 (唯根)
- 白鳥ちゃん閲覧禁止っ!! (ひらふみ)
- 魔法使えない少女カラメロ (芽々めちゃん) (ゲスト)
- おうちでごはん (スズキユカ)
- 花乙女恋しきもの (原田繭) (短期集中連載)
- ト或ル夫婦ノ日乗 (嶋由けぇき)
- 宮尾さんは生えている (TOもえ)
- 海咲ライラック (険持ちよ)
- お兄ちゃんビフォーアフター (内村かなめ)
- きららちゃんは天才ですし。 (愛内あいる) (ゲスト)
- クマ男子 (胡桃ちの)
- さかな&ねこ (森井ケンシロウ)
- まほろばきっさ (tugeneko)
- 我ら佐奈田の忍なり (瀬川あべる) (ゲスト)
- 三護さんのガレージセール (黒谷知也)
- ●児童書「マンガで探検! アニメーションのひみつ (2) -フェナキスティスコープをつくろう-」監修:大塚康生/編著:叶精二/漫画:田川聡一/フェナキスティスコープ画:わたなべさちよ,和田敏克、大月書店 ISBN978-4-272-61412-7 C8374 ¥2800E (2017)
- ●MOOK「特撮秘宝」vol.6 洋泉社 ISBN978-4-8003-1249-5 (2017)
- 小林知己と東宝特撮映像美術の怪獣造形
- 平成ゴジラと歩んだミニチュア工房 ビーグルギャラリー
- 造形プロデューサー若狭新一の仕事
- 平成ゴジラ写真ギャラリー
- ウルトラファイト大研究
- 「キングコング対ゴジラ」超秘蔵ギャラリー
- 地球の友よ! 握手は今だ! ゾーン・ファイター・防人光 青山一也
- 貴重な合成カット一挙公開!
- 帰ってきたウルトラマン写真秘宝
- 平成ゴジラ30年 オール東宝平成怪獣ランキング & 投票コメント
- 中村遼が選んだベスト怪獣
- 大倉崇裕が選んだベスト怪獣
- 隅谷和夫が選んだベスト怪獣
- 氷川竜介が選んだベスト怪獣
- 中島紳介が選んだベスト怪獣
- マット・フランクが選んだベスト怪獣
- おかひできが選んだベスト怪獣
- 開田裕治が選んだベスト怪獣
- 平成ゴジラスタッフ座談会 三池敏夫、白石雅彦、西川伸司、神谷誠
- 「84ゴジラ」を分岐点とするシリーズとその未来 (金田益実)
- ムック編集者座談会 間宮尚彦、古怒田健志、野村宏平
- 平成ゴジラスペシャル対談 坂井孝行×中沢健
- 平成ゴジラと歩んだミニチュア工房 ビーグル
- 西川伸司画伯 東宝特撮倉庫探訪
- VSシリーズの復権と川北紘一 (円山剛士)
- 平成東宝特撮造形師&工房列伝
- 平成東宝特撮造形スタッフインタビュー 小林勉
- 造形プロデューサー 若狭新一
- デザイナー 吉田穣
- いま再び! ヤマトタケル伝説 田口清/中沢健/マット・フランク
- 「ヤマトタケル」ウツノイクサガミ役 福田亘
- 超星神に見る東宝怪獣のDNA (なかの★陽/円山剛士)
- 90年代生まれ特撮ファン座談会
- 平成ゴジラ音楽と伊福部昭 (中村遼)
- 平成ゴジラVS人類 平成期の人類の総戦力解説 (青井邦夫)
- 平成ゴジラ銃器紹介 (イラスト&解説 青井邦夫)
- 平成ゴジラの音響効果
- 平成ゴジラ再見のススメ 「ゴジラVSスペースゴジラ」再評価 (モルモット吉田)
- 1位はやっぱりあの人! 平成ゴジラ俳優 出演回数ランキング
- 平成ゴジラキャストインタビュー 渡辺哲
- 「GODZILLA 怪獣惑星」監督、ポリゴン・ピクチュアズ 瀬下寛之
- アニメーション映画「GODZILLA 怪獣惑星」前史 徹底(妄想)解説!
- 特撮新作情報 洋画編 世界怪獣カレンダー
- 「キングコング対ゴジラ」超秘蔵ギャラリー
- 「怪獣大戦争」脚本収録
- 造形の神様対談 開米栄三×村瀬継蔵 開米プロダクションの歴史 ツエニーの歴史
- 気付かれない大特撮 (飯塚定雄)
- 「流星人間ゾーン」主演・防人光 ゾーン・ファイター役 青山一也
- まんが「マボロシ怪獣探偵団! 珍種発見!?「2本足」メガギラスを追え!」 加藤礼次朗
- オプチカルプリンターの誕生 (大口孝之)
- 高山良策生誕100周年 (河崎実)
- 逆襲ガラモンの真実 -「Qの玉」が秘めた星からの贈りもの- (金田益実)
- ウルトラファイト座談会 品田冬樹、唐沢なをき、加藤礼次朗、ほりのぶゆき
- 「もんもんドラエティ」プロデューサー 金澤英俊
- モンパルナス2000 -知られざる特撮映像音楽の世界- (奉力萬)
- 「おかあさん」は実相寺が実相寺を引き受ける転換点だった (樋口尚文)
- 2017下半期 新作特撮コレクション
- ウルトラマンジードデザイナー 後藤正行インタビュー
- 「パワーレンジャー」 (タカハシヒョウリ)
- 新作特撮邦画紹介
- 特撮秘報
- 特撮音楽、一刀両断 (トヨタトモヒサ)
- ウルトラの作劇を追って (伊藤公志>
- 女王陛下のSPECIAL EFFECT 怪獣ゴルゴ「GORGO」 (金田益実)
- 「新幹線大爆破」(75年)への道 東映特殊技術課と小西昌三 (染谷勝樹)
- 特撮秘宝の窓 読者の貴重写真と大発見!
- 追悼・坂野義光監督 鷺巣義明/麻里圭子/川瀬裕之/薩摩剣八郎
- 坂野義光監督×中野昭慶特技監督 秘蔵インタビュー
- ウルトラマンティガ、ダイナ、ガイア アクション俳優 中村浩二
- 執筆者・プロフィール
- ●コミックス「妖怪タヌキのそだて方 (1)」うず、ぶんか社 ISBN978-4-8211-3412-0 C9979 ¥745E (2017)
- ●コミックス「スマイルユウミさん! 京都はんなりカフェ物語 (1)」久保田順子、ぶんか社 ISBN978-4-8211-7705-9 C9979 ¥745E (2015)
- ●コミックス「となりの育児くん。 (1)」NYAN、ぶんか社 ISBN978-4-8211-7814-8 C9979 ¥745E (2016)
- ●コミックス「花色プロセス (1)」安西理晃、ぶんか社 ISBN978-4-8211-7766-0 C9979 ¥745E (2015)
- ●コミックス「ど根性ガエルの娘 (1)」大月悠祐子、白泉社 ISBN978-4-592-14796-1 C9979 ¥600E (2017)
- ●コミックス「ど根性ガエルの娘 (2)」大月悠祐子、白泉社 ISBN978-4-592-14797-8 C9979 ¥600E (2017)
- ●コミックス「凪のお暇 (1)」コナリミサト、秋田書店 ISBN978-4-253-15637-0 C9979 ¥680E (2017)
- ●コミックス「すずなの恋 (2)」あづま笙子、竹書房 ISBN978-4-8019-5974-3 C9979 ¥750E (2017)
- ●コミックス「うわばみ彼女 (4)」後藤羽矢子、白泉社 ISBN978-4-592-14858-6 C9979 ¥600E (2017)
- ●コミックス「ど根性ガエルの娘 (3)」大月悠祐子、白泉社 ISBN978-4-592-14798-5 C9979 ¥600E (2017)
- ●コミックス「白暮のクロニクル (11)」ゆうきまさみ、小学館 ISBN978-4-09-189535-6 C9979 ¥552E (2017)
はてブでは、朝日新聞の記事内で URL が半角文字かつハイパーリンク付なところにコメント多数。 この当たり前すぎることが 20年以上できてなかったんだよなあ新聞社のサイト。2017年6月14日15時58分
昨年7月に83歳で亡くなった永六輔さんの公式ホームページを、孫で俳優の育之介(いくのすけ)さん(23)らが手作りで製作。一周忌を前に今月3日、公開した。出演したテレビやラジオ番組、作詞した楽曲の一覧のほか、草創期のテレビ界でいきいきと活躍する姿などの写真も掲載。永さん関連のイベントや番組のお知らせも随時載せていくという。
これまで正式な情報をまとめたサイトがなく、インターネット上に誤った情報が記載されているケースが散見されたため、次女の麻理さん(55)が昨年10月に提案。デザインや文章の細かなニュアンスまで永さんらしくしたいと、製作は外注せず育之介さんが担当した。
「活動・著作」のページでは、出演したり脚本を担当したりした番組や出版物などをまとめた。永さんの多岐にわたる活動ぶりがわかる。「写真ギャラリー」には、2002年に亡くなった妻昌子さんが整理していたアルバムから、育之介さんと麻理さんが選んだショットを掲載。永さん作詞の「こんにちは赤ちゃん」(1963年)が日本レコード大賞を受賞したころの、細身のスーツに身を包んで銀座の街角にたたずむ様子や、脚本を担当していたテレビ番組「夢であいましょう」のリハーサル中に、出演者の黒柳徹子さんらの前でおどける姿などを見ることができる。
ホームページの背景は「祖父らしく渋く、かっこよく」(育之介さん)と、永さんが生前に好んで着ていた藍染めの作務衣をあしらった。今後も写真を追加していくほか、遺品の写真の公開も検討しているという。「祖父はインターネットを毛嫌いしていたので、生前は作れなかった。自分のサイトができたと聞いたら『わけのわからないものを作って』と言うと思う」と育之介さん。「若い人にも年配の方にも、冊子を読むように楽しんでもらえれば」と話す。
ホームページは(http://www.rokusuke-ei.com/)。(真田香菜子)
2017年6月16日05時12分
■親交の深かった黒柳徹子さんから野際陽子さんに宛てた手紙(黒柳さんの所属事務所から)
大好きだった、そして仲良しだった野際陽子さんへ
NHKに入ったのが、およそ60年前。あなたはアナウンサー、私は放送劇団。その頃からもう気が合っていて、一緒にフランス語を習ったり、同じお洋服屋さんで、お洋服を作ってもらったり。
私は、あなたの感覚が、好きだったし、何より正直だった清らかなあなたが好きでした。
長いことFAXでやりとりしましたね、流れるように美しい字のあなたのFAXは、カタカタと静かに送られてきました。大きくてガタガタの字の私のFAXは、あなたと対照的に、恐らく、ドタドタとお宅に到着したことでしょう。
いつになったら、あなたが「やすらぎの郷」に沢山出ていらっしゃるかと、楽しみにしていました。あなたが病気で、それどころではない、なんて知らなかったのよ。一緒に芝居をやりましょうとか、よく話しあいましたね。
野際さん、胸がいっぱいで、悲しく、なんと言ったらいいのか、わかりません。転勤で名古屋でのあなたの個人アパートに泥棒が入った話は、おかしくて「徹子の部屋」だけでも、4回は、して頂きましたね。いやがらずに、よく話して下さったわね。
この2、3日は、ずっとあなたのことを考えていました。どうしてでしょうね。
そういえば「死」ぬときのことなんかも、呑気に話しあっていましたね。次に、あなたとお会いしたときに、どんなだったか話しあいましょうね。
野際さん、あなたのいらっしゃらない、この世界は、寂しいです。本当にお友達がいなくなったようです。
じゃ、今度お会いするまでね。お友達でいて下さってありがとう。
ESR も「MozillaのAndy McKay氏(Senior Engineering Manager)は、米国時間の2017年6月21日、mozilla.dev.platformの"Intent to unship: Add-on SDK and others"スレッドにおいて、Firefox 58または59で、本体からAdd-on SDKを削除するとアナウンスした(Bug 1371065)。同氏はWebExtensions推進の中心人物であり、今回のアナウンスもFirefox 57リリース版でWebExtensionsベースの拡張機能だけが有効となる措置を踏まえたものだ。
Add-ons/Firefox57 - MozillaWikiにおいて明らかにされているとおり、Firefox 57のリリース後も、Nightly(やDeveloper Edition)では、設定を変更すれば旧式の拡張機能を動作させることができる。Developer EditionがBeta版と共通のコードを使うようになったこともあり、Firefox 57のリリースに伴ってDeveloper Editionに乗り換え、当面は旧式の拡張機能を使い続けようと考えていたユーザーもいたのではないか。
今回のアナウンスは、そうした回避策が短期間しか通用しないことを明らかにした。Firefox本体からAdd-on SDKが削除されてしまえば、原則としてSDKベースの拡張機能は動作しなくなる。設定でどうにかできない分、影響は深刻といえる。理屈のうえでは、拡張機能が個別にSDKごとパッケージ化すれば大丈夫なのかもしれないが、SDK自体のメンテナンスが必要になるので現実的ではない。
おそらく、一番困るのはFirefox ESRを導入している企業ユーザーだろう。Firefox 59は次のESRの基盤となるから、ESR 52系列のサポートが終わるとAdd-on SDKベースの拡張機能が使えない環境に移行せざるを得なくなる。業務に支障が出る可能性もありそうだ。ただ、上記アナウンスによれば、スケジュールはまだ確定していないそうなので、反対意見が多くなれば、Add-on SDKの削除はFirefox 60に延期という話もあるかもしれない。
また、上記アナウンスによれば、「サポート対象外となった設定(configurations)のサポートをアドオンマネージャから削除する(Bug 1371064)」ことや、「一部のXPCOMサポートを廃止する(Bug 1347507)」ことも検討中だという。
どちらも曖昧な表現だが、前者のBug 1371064の依存関係を見ると、再起動を要するアドオンのサポート廃止が含まれる。明確な説明はないものの、ひょっとするとFirefox 59の段階でそこまで視野に入れているのかもしれない。仮にそうだとすれば、旧式の拡張機能は相当数が強制的に退場を余儀なくされるだろう。
Firefox 59は次のESRの基盤となるから、ESR 52系列のサポートが終わるとAdd-on SDKベースの拡張機能が使えない環境に移行せざるを得なくなる。」。 Firefox 自殺計画は順調の模様。
2017/06/28
NHKは2017年6月27日、ネットを利用した放送の常時同時配信に関連して、NHK受信料制度等検討委員会の答申案を公表するとともに意見の募集を開始した。常時同時配信とは、NHKが放送するテレビ番組を、原則としてそのまますべて放送と同時にインターネットを通じて配信することを指す。
NHKでは、情報の社会基盤としての役割を果たすことを目指して、放送に加えてインターネットを利用してNHKの放送番組を届ける方針を打ち出している。時期については、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを念頭に、その1年前の2019年には常時同時配信を本格的に開始することを想定する。
ただし、放送の常時同時配信の実現には、テレビで視聴している世帯が支払う受信料の価値を毀損しないような公平な負担とすることが求められる。そこで、NHK会長の諮問機関としてNHK受信料制度等検討委員会を2017年2月に設置し、まずは「常時同時配信の負担のあり方」など3件について諮問していた。このたび、そのうち負担のあり方についての答申案概要を公表した。
答申案では、「既に放送受信契約を結んでいる世帯に対しては追加負担を求めないことが適当」「それ以外の世帯の費用負担の性質としては、受信料型を目指すことに一定の合理性有り」「受信料型の場合にパソコンやスマホなどを所持・設置したうえで常時同時配信を利用するために何らかのアクションもしくは手続きをとり視聴可能な環境をつくったものを費用負担者とすることが適当」といった方針を打ち出した。
今回の方針に基づくと、受信料型であっても「パソコンやスマホを所持・設置しただけでは費用負担を求めない」ということになる。こうした考え方は、総務省の「放送を巡る諸課題に関する検討会」においてNHKが説明してきた内容にも沿う内容だ。
答申案では、「受信料型は制度検討などに時間がかかることが予想され、当面の暫定措置を検討する必要がある」と暫定措置の可能性に言及した。暫定措置として「有料対価型のほか、一定の期間は費用負担を求めない運用も考えられる」とした。
地域放送については、「常時同時配信において地域放送を配信することが求められ、その際、地域における二元体制の観点から民放への配慮も十分考慮するこが望ましい」とした。
6月28日 18時26分
38年前、鹿児島県大崎町で義理の弟を殺害したとして、殺人などの罪で懲役10年の刑が確定した90歳の女性が求めていた再審=裁判のやり直しについて、鹿児島地方裁判所は、「証拠を総合的に判断すると、殺害行為がなかった疑いを否定できない」として、再審を認める決定を出しました。
昭和54年10月、鹿児島県大崎町で、当時42歳だった義理の弟の首を絞めて殺害したとして、殺人などの罪で懲役10年の刑が確定し、服役を終えた原口アヤ子さん(90)は、無実を訴えて、再審=裁判のやり直しを求めました。
3回目となる今回の再審請求で、弁護団は、共犯とされた親族と原口さんが殺害について会話する様子を見聞きしたという女性の供述を心理学の専門家に依頼して鑑定した結果、内容に不自然な点があり、原口さんとともに首を締めて殺害したとする親族の自白や、女性の供述は信用できないなどと主張しました。
28日の決定で、鹿児島地方裁判所の冨田敦史裁判長は、「弁護団が提出した被害者の遺体の鑑定結果によると、死因が首を絞められた窒息死と判断するには疑問が残り、有罪判決を裏付けた当時の鑑定の証明力は失われた」と指摘しました。
そのうえで、「共犯とされた3人の親族の自白は殺害の実行行為の根幹部分に変遷があり、捜査機関の誘導の影響を受けたことを示唆している。また、殺害についての会話を聞いた女性の供述の変遷には不自然な点があり、共犯者の自白の代わりとなるほどの証明力はない。証拠を総合的に判断すると、殺害行為がなかった疑いを否定できない」として再審を認めました。
この事件では、1回目の再審請求を受けて平成14年、鹿児島地裁が、共犯とされた親族の供述は捜査官による誘導の疑いがあったとして再審を認めましたが、高裁が決定を取り消しました。
弁護団によりますと、再審決定が取り消されたあとに再び認められたのは、昭和23年、熊本県で夫婦2人が殺害されたいわゆる「免田事件」以来だということです。
また、共犯として殺人などの罪で懲役刑が確定し、その後、死亡した原口さんの元夫の遺族が求めた再審についても、鹿児島地裁は認める決定を出しました。
原口アヤ子さんの娘の西京子さんは、弁護団の会見で、「長い間多くの方々に応援していただき、本当にありがとうございます。母は老人ホームに入りだいぶ自分のことがわからなくなってきていますが、今も事件のことだけは頭から離れないようです。絶対に無罪となるよう願っています」と話していました。
弁護団の団長を務める森雅美弁護士は記者会見で、「総力を挙げて闘った結果、この結果が得られたと思います。一方で、再び再審を勝ち取るまでに15年もかかっていいのかという思いもあり、よほどの事がないかぎり、検察は抗告をするべきではないと思います」と話していました。
鹿児島県警察本部は「再審決定は承知しているが、コメントは差し控えたい」としています。
鹿児島地方検察庁の平野大輔次席検事は「意外な決定であり、早急に内容を検討し、上級庁とも協議のうえ、今後の対応を適切に判断したいと考えています」というコメントを出しました。
再審決定のポイント
今回の判断のポイントは主に2点あります。
1点目が、被害者の死因です。
弁護団は、今回の再審請求で検察から初めて開示されたネガフィルムをもとに現像した写真を調べた結果、遺体の皮膚に出血などによる変色が見られないため、首を絞められたことによる窒息死ではないと主張しました。
これに対し、検察は、遺体と写真は色調が異なり、写真だけで遺体の状況を判断できないなどと反論しました。
この点について、裁判所は「腐敗した遺体では、色調が変化するなどして出血の判別が困難になるが、弁護団が提出した被害者の遺体の鑑定結果によると、死因が首を絞められた窒息死と判断するには疑問が残る。有罪判決を裏付けた当時の鑑定の証明力は失われた」と指摘しました。
2点目のポイントは、共犯とされた親族と原口さんが殺害について会話する様子を見聞きしたという女性の供述の信用性です。
弁護団は、共犯とされた親族が原口さんとともに被害者の首を絞めて殺害したとする自白について信用できないと主張し、これまで殺害の会話を聞いたとされる女性の供述が親族の自白を裏付ける重要な証拠になっていたと考えました。
このため、弁護団は、女性の供述を心理学の専門家に依頼して鑑定した結果、みずから体験していない内容が含まれるなど、供述には不自然な点があると主張しました。
これに対し、検察は鑑定の分析が恣意的(しいてき)なうえ、「殺す」という発言を聞いた女性が、その会話に関心を示さなかったとしても、不自然とは言えないなどと反論しました。
この点について、裁判所は「鑑定で用いられた心理学的手法は、体験に基づかない情報が混ざっている可能性を分析するもので、有意義と言える。女性の供述の変遷には不自然な点があり、信用性は高くない」と指摘しました。
そして、共犯とされた3人の親族の自白について検討した結果、「心理学的な分析により親族の自白の中にも体験に基づかない内容が含まれる可能性があるうえ、知的障害のある親族の状況などに照らすと、中には虚偽の事実を供述した疑いが否定できない」と判断しました。
そのうえで、裁判所は「証拠を総合的に判断した結果、共犯とされた3人の親族の自白はそれぞれ信用性に疑いがあることが明らかになり、殺害の会話を見聞きしたとされる女性の供述は、親族の自白の信用性を代わりに支えるほどの証明力はない」として再審を認める判断をしました。
裁判所の勧告で証拠開示
今回の再審請求で、裁判所は検察に対し、弁護団が求めた証拠を開示するよう積極的に促しました。
裁判所からの勧告を受けて、検察は、遺体の解剖や事件現場の様子を撮影したネガフィルムを相次いで開示し、合わせて1700枚余りの写真が新たに現像されました。このうち、おととし11月に開示されたネガフィルムの中の、遺体を解剖した際の写真について、弁護団が専門家に依頼して鑑定した結果、遺体の皮膚に変色が見られないため、首を絞められて窒息死したのではないと主張しました。
弁護団によりますと、窒息死の場合、遺体の血液は重力を受けて体の低い位置に移動するため、その部分の皮膚の色が赤くなりますが、今回開示された、鮮明な遺体の写真には、そうした変化が見られなかったということです。
そのうえで、被害者は殺害されたのではなく、自転車で側溝に落ちて事故死した可能性があると指摘しました。
鑑定にあたった大学教授は証人尋問で、「側溝に転落した際、出血したため皮膚の色が変化しなかった。死因は出血性ショック死の可能性がある」と主張していました。
再審相次ぐ
被告側が再審・裁判のやり直しを求めた事件では、裁判所が当時の自白を信用できないと判断して再審を認めるケースが相次いでいます。
このうち昭和60年に当時の熊本県松橋町で59歳の男性が殺害された事件では、懲役13年の刑が確定した男性が再審を求め、去年、熊本地方裁判所が、「捜査段階の本人の自白と客観的な事実に矛盾がある」として認める決定を出しました。
現在は福岡高等裁判所で改めて審理が行われています。また、平成7年に大阪・東住吉区で小学生が死亡した火事では、おととし、大阪高等裁判所が、殺人などの罪で無期懲役が確定した母親と男性の再審を認め、やり直しの裁判で無罪が確定しました。
裁判所は警察が取り調べで精神的な圧迫を加え、虚偽の自白をさせたと指摘しました。
また、昭和41年に静岡県で一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」でも捜査段階で自白し死刑が確定していた袴田巌さんの再審が認められ、現在は東京高等裁判所で審理が行われています。
このほか、平成2年に栃木県足利市で4歳の女の子が殺害された「足利事件」や、昭和42年に茨城県で62歳の男性が殺害された「布川事件」でも捜査段階の自白は信用できないとしてやり直しの裁判で無罪が確定しています。
元高裁判事「検察は抗告せず 直ちに再審を」
東京高等裁判所の元裁判長の門野博さんは、裁判所が専門家の分析をもとに関係者の供述の信用性を判断したことについて、「心理学的に分析した鑑定をもとに再審を認めたのは初めてだ。客観的な証拠が乏しい中で、供述の信用性を丁寧に判断したのは非常に画期的だ」と評価しました。そのうえで、「有罪が確定したのは、裁判所が客観的な証拠のない事件で自白や供述調書に頼る姿勢から脱却できなかったことを示していて、反省しなければならない」と指摘しました。
そして、この事件では平成14年にも再審を認める決定が出ていたことに触れ、「裁判所がえん罪の可能性があることを2度にわたって示したことになる。本人は高齢で、無実の人を罰してはいけないという再審の制度の趣旨に従って、検察は抗告をせず、直ちに再審を開くよう協力するべきだ」と述べました。
2017年6月28日 11時47分(最終更新 6月28日 13時56分)
格安航空会社(LCC)のバニラ・エアを利用した車椅子の男性が今月5日、奄美空港(鹿児島県奄美市)で搭乗する際、「階段昇降をできない人は搭乗できない」と説明され、階段式のタラップを腕の力だけで、はうようにして上らされていたことが分かった。同社は男性に謝罪し、奄美空港で車椅子利用者が搭乗できる設備を整える。
大阪府豊中市の木島英登さん(44)で、高校時代にラグビーの練習中に背骨が折れて下半身不随となった。国内外のバリアフリー事例をホームページなどで紹介する「バリアフリー研究所」の代表。今月3~5日、知人と奄美大島を旅行した。
木島さんによると、3日に関西国際空港での搭乗時、「奄美空港ではタラップを上り下りできない人は乗れない」と説明された。「同行者の手伝いで乗降する」と話して搭乗し、奄美空港では知人が木島さんを車椅子ごと担いで降りたという。
5日に奄美から関空行き航空機に搭乗する際、応対した空港職員から「車椅子を担いで降りるのは(バニラ・エアでは)違反だった」と言われた。往路同様、知人が木島さんを車椅子ごと持ち上げてタラップを上ろうとすると制止され、木島さんは車椅子を降りてタラップを1段ずつはうように、2~3分かけて上ったという。木島さんは「歩けない人は乗れないというなら、高齢者や赤ちゃんも駄目なのか。職員が自分たちのルールがおかしいと思っていないことに驚いた」と振り返る。
木島さんは「自分のような不幸な出来事が起きてほしくない」と大阪府や国土交通省に相談。バニラ・エアの担当者からは「不快にさせて申し訳ない」と謝罪があり、今後の対応について説明を受けた。木島さんは「改善されたことはよかった。乗れないのが一番困ることで、行動する機会を奪われたくない」と話している。
バニラ・エアはANAホールディングス傘下。同社によると、国内・国際計14路線を運航するが、奄美空港だけが車椅子を持ち上げる施設や階段昇降機がなかった。車椅子ごと担いだり、利用者の体を抱えたりして上り下りすることは「足元が危険」として規則で認めていなかったという。
同社は「関空-奄美線では、自力で歩けない車椅子のお客さまから事前に連絡があった際には搭乗をお断りしていた。搭乗を想定した対応をすべきで専用のストレッチャーを導入して改善した。今後も階段昇降機を導入していく」としている。【芝村侑美、北川仁士】
他の航空会社は係員同行し対応
障害がある乗客がタラップを上り下りする際、他の航空会社は係員に同行させて対応している。ANAは専用リフト機やストレッチャーを使い、同行係員が機内に案内する。広報部は「乗客が予約した段階で障害の状況を把握するよう心掛け、最大限のサポートをしている」と説明する。各空港などに障害者専用窓口を設け、当日でも対応している。
LCCのピーチ・アビエーションも係員が機体まで付き添う。一般客と別の搭乗スペースに誘導し、リフト機を使って搭乗してもらう。広報担当者は「事前にサポート要望を申告してもらうよう呼びかけている」と話す。【近藤大介】
2017年6月28日05時11分
鹿児島県奄美市の奄美空港で今月5日、格安航空会社(LCC)バニラ・エア(本社・成田空港)の関西空港行きの便を利用した半身不随で車いすの男性が、階段式のタラップを腕の力で自力で上らされる事態になっていたことがわかった。バニラ・エアは「不快にさせた」と謝罪。車いすでも搭乗できるように設備を整える。
男性は大阪府豊中市のバリアフリー研究所代表、木島英登(ひでとう)さん(44)。高校時代にラグビーの練習中に脊椎(せきつい)を損傷し、車いすで生活している。木島さんは6月3日に知人5人との旅行のため、車いすで関空に向かった。木島さんとバニラ・エアによると、搭乗便はジェット機で、関空には搭乗ブリッジがあるが、奄美空港では降機がタラップになるとして、木島さんは関空の搭乗カウンターでタラップの写真を見せられ、「歩けない人は乗れない」と言われた。木島さんは「同行者の手助けで上り下りする」と伝え、奄美では同行者が車いすの木島さんを担いで、タラップを下りた。
同5日、今度は関空行きの便に搭乗する際、バニラ・エアから業務委託されている空港職員に「往路で車いすを担いで(タラップを)下りたのは(同社の規則)違反だった」と言われた。その後、「同行者の手伝いのもと、自力で階段昇降をできるなら搭乗できる」と説明された。
同行者が往路と同様に車いすごと担ごうとしたが、空港職員が制止。木島さんは車いすを降り、階段を背にして17段のタラップの一番下の段に座り、腕の力を使って一段ずつずり上がった。空港職員が「それもだめです」と言ったが、3~4分かけて上り切ったという。
木島さんは旅行好きで158カ国を訪れ、多くの空港を利用してきたが、連絡なく車いすで行ったり、施設の整っていない空港だったりしても「歩けないことを理由に搭乗を拒否されることはなかった」と話す。
バニラ・エアはANAホールディングスの傘下で、国内線と国際線各7路線で運航する。奄美空港だけ車いすを持ち上げる施設や階段昇降機がなく、車いすを担いだり、おんぶしたりして上り下りするのは危険なので同社の規則で認めていなかったという。バニラ・エアは奄美空港でアシストストレッチャー(座った状態で運ぶ担架)を14日から使用、階段昇降機も29日から導入する。
同社の松原玲人(あきひと)人事・総務部長は「やり取りする中でお客様が自力で上ることになり、職員は見守るしかなかった。こんな形での搭乗はやるべきでなく、本意ではなかった」とし、同社は木島さんに謝罪。木島さんは「車いすでも心配なく利用できるようにしてほしい」と話している。(永井啓吾)
■正当な理由ない障害者への差別
〈内閣府の障害者制度改革担当室長を務めた弁護士の東俊裕・熊本学園大教授(障害法)の話〉 公共交通の一翼を担う航空会社として、車いすの障害者にどうやって乗ってもらうかを想定するのは当然のことだ。昨年4月に施行された障害者差別解消法では、正当な理由のない障害者へのサービス拒否や制限を禁じ、「合理的配慮」を定めている。今回の「歩けない障害者は乗せない」という拒否は直接差別にあたる。今や障害者への対応は、解消法によってコンプライアンス(法令や社会規範の順守)の問題となっており、企業には法の理解が求められている。
■他社は体を抱えて案内
車いすを持ち上げる施設がなく、障害者がタラップを上り下りしないといけないとき、ほかの航空会社はどう対応しているのか。
ANA大阪空港支店総務部の広報担当者は「乗客にお声掛けしたうえで体を抱えてお手伝いをしている。同行者がいない一人旅のときも同様で、最大限のサポートをしている」と話す。予約は必要なく、当日でも必要に応じて対応しているという。専用の窓口も準備しているという。
JAL広報部は「スタッフが体を抱えて(座席に)案内することになっており、その訓練もしている」と説明。ただ、体に触れられたくないなどの理由で乗客の承諾が得られない場合は、搭乗をあきらめてもらうことになるという。
車いすで同行者なしの場合は、緊急脱出の際に十分にサポートできると判断したときは受け入れる。客室乗務員1人の小型機では断らざるを得ないケースもあるが、スタッフを増やしたりほかの乗客に手伝ってもらったりして極力乗れるように工夫するという。
LCCのピーチ・アビエーションは、職員が体を抱えて機内まで案内している。広報担当者は「予約時などに要望があれば対応をとる」と説明している。(高木智子、野田佑介)
あかねがくぼ氏が名乗っている「門認定アドバイザー」の「門」とは、〈四柱推命をルーツとする中国古来から伝わる術であり、古くは中国武将が、戦に勝利するために活用していた戦略術である。これを『門総合研究所』が現代の資本主義経済の下で圧倒的なビジネスの成果を出すために発展させたものが『門学』であり、華僑の多くの経営者達にも取り入れられている〉(門鑑定どっとネットby狩野理沙より)というもの。
こちらはサイエントロジー。都民ファーストの会の公認候補の中には、現職都議の妙ちくりんもいます。
江戸川区選挙区で立候補している上田令子氏です。2013年の都議選にみんなの党(すでに解散)から出馬して当選した現職議員。
2017/6/28 19:05
「プレミアムフライデー 定着の兆し」「3人に1人が『プレ金』に参加」――そんなちょっと目を疑うような見出しが、読売新聞の2017年6月27日付朝刊に躍った。
実はこれ、新聞記事風の体裁を取った「プレミアムフライデー推進協議会」による全面広告だ。なかなか普及が進まない現状もあり、読者からは冷ややかな声が続出したほか、あの「虚構新聞」にもネタにされてしまった。
よく読めば...「早帰りに限らず」って
この記事風広告によると、プレミアムフライデーの認知率は約9割に達し、2月以来の過去4回のプレミアムフライデーにおいて、約3分の1が「いつもの週末にはできない、ちょっと豊かな過ごし方をした」と回答したという。「記事」では、「徐々に盛り上がりを見せるプレミアムフライデー」「今後への期待も膨らんでいる」「皆さんも、ぜひ豊かな週末を満喫してほしい」といった文言が躍り、経団連の石塚邦雄副会長による、
「プレミアムフライデーが、かつての『花金』のように、国民の豊かな時間を生む文化として定着するよう、経団連としても引き続き応援していきます」
というコメントも掲載されている。
3人に1人がプレミアムフライデーに参加した、といわれると、確かに普及が進んできたように感じる人も多いだろう。ところがこの設問文をよく見ると、
「いつもより早く帰ったかどうかに関わらず、普通の週末にはできない過ごし方ができましたか?」
とある。つまりプレミアムフライデーの本来の趣旨である「15時に仕事を終える」かどうかは、最初から度外視されているのだ。そもそもこの調査自体、経産省などからなる「プレミアムフライデー推進協議会」が自ら実施したものである。
なお、第1回のプレミアムフライデーだった2月24日の直後に行われた別の調査では、実際に「早く帰った」人はわずかに3.7%どまり。ちなみに、J-CASTニュースが6月28日、ツイッターで行った簡易アンケートでは、「一度も早く帰れたことがない」が92%に達した。メディアなどでも「プレミアムフライデー失敗論」が盛んに論じられている。
ほとんど同じ文章が「虚構新聞」に
こうしたお寒い状況で、大々的に打たれた「定着の兆し」広告に、ツイッターなどではもはや失笑が漏れるばかり。
「プレミアムフライデー。新聞に広告載せて流行ってますアピールが実に滑稽。お前ら政府が笛吹いたって今の日本人が踊る余裕など無い」
「プレミアムフライデーってそもそもが早く帰らせるのが目的だった気がするのに『早く帰れなくても豊かな週末の過ごし方』とかって言い出しててこの記事風広告を担当した奴ら軒並み馬鹿なの?」
「私も今日、読売新聞のプレミアムフライデーの広告、爆笑しながらよんだよ。これこそまさに印象操作」さらに、「起こりえない」嘘ニュースばかりを掲載する人気サイト「虚構新聞」には28日、
「3人に1人が参加 プレミアムフライデー、定着の兆し」
の見出しで、この広告ほぼそのままの内容が掲載された。つまりは、「虚構」並みと皮肉られたわけだ。
6月の「プレミアムフライデー」は、30日となっている。
Kyoko Shimbun 2017.06.28 News
「月末金曜日に少し早く仕事を切り上げて豊かな週末を楽しむ」ことを推進しようと、2月に始まった「プレミアムフライデー」がまもなく5回目を迎える。午後3時退社の実施を呼びかけることで「働き方改革」と「消費喚起」を同時に達成する官民連携の画期的なアクションだが、実施後早くも定着の兆しを見せ始めている。
全国の有職者約2千人を対象に行った調査によると、プレミアムフライデーの認知率は約9割に達している。
また約3分の1が「いつもより早く帰ったかどうかに関わらず、普段の週末にはできないちょっと豊かな過ごし方をした」と回答。今後の取り組みについても「いつもより早く帰れるかどうかに関わらず、ちょっと豊かに過ごしたい」と答える人が半数以上を占めた。
プレミアムフライデーの具体的な過ごし方としては「いつもより早く帰ったかどうかに関わらず、家で趣味などに時間を使った」が最も多く、以下「いつもより早く帰ったかどうかに関わらず、外食・お酒を飲みに行った」「いつもより早く帰ったかどうかに関わらず、家で家族とゆっくり過ごした」「いつもより早く帰ったかどうかに関わらず、ショッピングをした」と続いた。世代別に見ると、30代では「いつもより早く帰ったかどうかに関わらず、スポーツを楽しんだ」と答える人が目立ち、世代ごとの違いも浮き彫りになった。
これらの調査結果からも徐々に盛り上がりを見せていることが示されたプレミアムフライデー。今月30日の「プレ金」も、いつもより早く帰れるかどうかに関わらず、豊かな金曜日を満喫してみてはいかがだろうか。
2017年6月29日02時36分
現職の防衛相が選挙演説で「自衛隊としてもお願いしたい」と言い切る異例の事態――。稲田朋美防衛相の発言は、実力組織である自衛隊を率いる閣僚としての資質と自覚の欠如を改めて浮き彫りにした。党を挙げて都議選に取り組む自民党内からは批判が強まり、かばい続ける安倍晋三首相の任命責任も問われる事態になってきた。
「昨夜話した通り」――。問題発言から一夜あけた28日午前、稲田氏は防衛省で記者団の問いかけに険しい表情で口を閉ざした。
今回の発言の何が問題なのか。稲田氏は都議選の応援演説で、特定の候補者名を挙げて「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と述べた。
公職選挙法では公務員が地位を利用して選挙運動をすることを禁じており、識者らからは同法に違反するとの声が上がる。28日に開かれた民進党の外務・防衛合同部門会議。出席議員から違法性について質問が飛んだが、公選法を所管する総務省の担当者は「個別に判断するものだ」と明言を避けた。ただ防衛相の身分を利用して投票を呼びかけるのは、公選法に抵触しかねない行為だ。
きまた、稲田氏自身は自衛隊員ではないが、隊員の政治的活動を制限する自衛隊法との関係で疑問を呈する声もある。南野森(しげる)九州大教授(憲法学)は「隊員の政治的中立性を徹底して守ることを定めた自衛隊法が想定していない発言だ」と指摘。「自衛隊という実力組織の法治主義性と政治的中立性は、民主主義国家で最も大切にしなければならない規範。それを防衛相自らが破った」と話す。
稲田氏の発言は隊員に自衛隊法違反をそそのかしていると受け止められかねず、防衛相として極めて不適切だといえる。
稲田氏はこれまでも、資質を問われる言動を繰り返してきた。昨年8月の内閣改造で防衛相に起用されたが、国会答弁は不安定。防衛省内からは「実力組織への理解も『恐れ』もない」(幹部)との声が漏れた。
■政治活動制限、戦前戦中の教訓
自衛隊は軍部の政治介入によって国家崩壊に至った戦前戦中への反省から、政治との距離には気を使ってきた。隊員は「日本国憲法および法令を順守」「政治的活動に関与せず」といった宣誓書に署名する。防衛省幹部は「宣誓は原点。大臣は理解していないのか」と憤る。
「反省している」。稲田氏は周辺にこう漏らす。今回の発言を「誤解を招きかねない」と撤回し、追及をかわしたい考えだ。
そのうえで、首相官邸の意向を背景に来月14日の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)に出席を予定するなど、引き続き安全保障政策を担う意欲を見せる。ただ求心力の一層の低下は避けられず、省内は重苦しい雰囲気に包まれている。(相原亮)
■「都議選候補者にはとばっちり」
菅義偉官房長官は28日の定例会見で、稲田氏の資質や進退を問う記者団の質問に「すでに発言を撤回している」と繰り返し強調。「今後とも職務にあたっていただきたい」と10回以上も繰り返した。「総理からも同じような指示があった」とも述べた。
菅氏や首相が稲田氏をかばうのは、首相自らが重用してきたためだ。稲田氏について「将来のリーダー候補」「(自らの出身派閥である自民党細田派の)四天王のひとり」などと称賛。2012年末に首相に再登板してから行革担当相、自民党政調会長、防衛相と要職への起用を続けてきた。
今回の問題発言にも、首相周辺は「選挙は勢いで演説する。少し行き過ぎた発言はよくあること」(官邸幹部)と正面から向き合う様子はうかがえない。森友学園、加計学園問題などと同じく、「何の問題もない」(政府高官)との主張を貫き、ひたすら批判が過ぎ去るのを待つ構えだ。
ただ、政権の足元では不満がじわりと広がる。
「都議選の候補者は気の毒。一言で言えば『とばっちり』という感じだ」。平沢勝栄・党広報本部長は28日、記者団にこう語った。さらに、麻生政権時代の09年都議選で定数の3割弱の38議席という過去最低議席を喫したことを取り上げ、「当時の選挙とやや空気は似ている」と漏らした。
首相は憲法9条の1項、2項は残したまま自衛隊を明記するなど、今後は悲願の憲法改正を軸に据えて政権運営を進める考えだ。だが、くすぶる加計学園問題に加え、子飼い閣僚が防衛省・自衛隊の政治的中立性さえ踏まえぬ失態を演じ、与党内では主導する首相への反発も膨らみかねない。
憲法改正の行方も都議選の結果次第――。自民のベテラン議員はそんな見方を示したうえで「自民党の獲得議席が40議席前後に低迷すれば首相の政権運営は厳しくなる。過去最低の38議席以下となれば、政局は流動化するだろう」と語る。(大久保貴裕、藤原慎一)
■公務員や自衛隊員の「政治的中立性」に関する規定
【日本国憲法15条】
「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」
【公職選挙法136条の2】
「次の各号のいずれかに該当する者は、その地位を利用して選挙運動をすることができない」
※「次の各号のいずれかに該当する者」とは、「国もしくは地方公共団体の公務員」ら
【自衛隊法61条】
「隊員は(中略)選挙権の行使を除くほか、政令で定める政治的行為をしてはならない」
※自衛隊法施行令によると、「政治的行為」とは「政治的目的のために官職、職権その他公私の影響力を利用すること」など
2017.6.30 05:04更新
時代小説作家の池波正太郎さんは当初、現代ものも書いていた。発足したばかりの航空自衛隊をテーマにした『自衛隊ジェット・パイロット』も、その一つである。
▼当時のパイロットは、器材も施設もすべてが不足する劣悪な環境で、訓練を強いられていた。夜間訓練の途中で殉職した部下の遺体をさすりながら、上司がつぶやく。「国民の強い批判を受けながら、足りない予算で我々は飛ばなきゃならん」。自衛隊の苦難はその後も続いた。
▼昨年2月、小紙の「談話室」で見つけた元自衛官の男性の投稿が記憶に残る。男性が防衛大学校の学生だった昭和50年代はまだ、自衛隊への世間の風当たりは厳しかった。制服姿で街を歩くと「税金泥棒」と罵声を浴びることもあった。ところが最近、防大生が一般市民と一緒に成人式に出席する光景を見て、隔世の感があるというのだ。
▼確かに、災害派遣や国際貢献活動によって、自衛隊への理解が深まった。何より万一の有事に備えて訓練に励む隊員に、国民は厚い信頼を寄せている。「確固とした安全保障戦略をもつ大人の国への第一歩だ」。平成19年1月、旧防衛庁が省への昇格を果たしたとき、コラムにこう書いた。
▼あれから10年、トップを務めているのは、「お子さま」のような政治家だった。「防衛省・自衛隊としてもお願いしたい」。都議選の自民党候補の応援で、耳を疑うような発言を行った稲田朋美防衛相である。
▼これまでも資質を疑うような行動がしばしば見られた。自衛隊の中立性に関わる今回の失言は、とりわけ罪が重い。撤回で済む問題ではない。逆風にさらされる自民候補は、頭を抱えている。もちろん、一番情けない思いをしているのは現場の自衛官である。
2017年6月30日18時28分
稲田防衛相の30日の閣議後会見での記者団とのやりとりは次の通り。
◇
稲田氏 冒頭、私から申し上げます。27日に板橋区で実施した東京都議選の応援演説は、板橋区の隣の練馬区に所在する練馬駐屯地など自衛隊を受け入れている地元に感謝する趣旨も入れた演説ではあったものの、誤解を招きかねない発言があったため、直後に趣旨を説明し、同日中に撤回、おわび申し上げた次第ですが、この場において改めて「防衛省、自衛隊、防衛大臣」の部分は撤回し、おわび申し上げます。
――野党が罷免(ひめん)を求めているが、大臣自身、職責についてどう考えるか。野党が求めている閉会中審査で改めて説明するつもりは。
稲田氏 私としては、いま我が国を取り巻く本当に厳しい安全保障環境のもとで、国民の生命・身体・財産、我が国の領土・領海・領空をしっかりと守るべく、一層の緊張感を持ってしっかりと防衛大臣としての職責を果たして参りたいと思います。そのうえで、閉会中審査のおたずねがございました。また、臨時国会の早期開会についてもご指摘があります。私としましては、演説における発言について、27日に2度のぶらさがり会見を行い、本日この会見を通じてご説明をしたいということです。
――これまでの説明で十分ということか。
稲田氏 あの……、今日も含めて……、演説の直後にきちんと趣旨は説明いたしましたが、今日の冒頭(発言)でも明確にさせていただいたところです。
――大臣は「防衛省、自衛隊、防衛大臣として」と言っている。「として」という言葉は「何々の立場」「何々に立って」という意味しかない。防衛大臣の地位を利用した選挙運動にあたらないのか。
稲田氏 まず私としては防衛省、自衛隊、防衛大臣としてお願いということは全く、全くなく、あくまでも自民党として、自民党の国会議員としてお願いにうかがったわけです。そうしたことを述べたつもりでしたし、私の真意について誤解を招きかねないということで、『自衛隊、防衛大臣』の部分は撤回し、おわびを申し上げた。
――法曹資格を持つ大臣について失礼かも知れないが、発言には公職選挙法に違反するのではないか。
稲田氏 公選法を順守することは政治家として当然でございますが、そういった地位を利用した選挙運動を行うということは全く意図しておらず、しかしながら、誤解を招きかねない発言であり、撤回したところでございます。
――意図はなくても公選法に違反するという指摘がある。撤回しても「既遂」と考えられる法律家の方が多い。法曹資格を持つ防衛大臣としてどう考えるか。
稲田氏 はい。私としては、発言の誤解を招く部分については、撤回を申し上げているところでございますし、また地位を利用した選挙運動を行うことは全く意図としてございません。また、あくまで自民党の国会議員として応援演説にうかがったところですが、誤解を招く点については撤回をし、おわびを申し上げるところであって、地位を利用した選挙活動、選挙運動を行う意図は全くなかった。
――まさに地位を利用した選挙運動じゃないですか。撤回しても既遂は既遂だ。撤回には意味がない。
稲田氏 私といたしましては、公選法、政治家として基本的に順守すべきことであって、その地位を利用した選挙運動を行うことなど、全く意図はいたしておりません。そして、誤解を招く発言については撤回を申し上げ、そしておわび申し上げているところであります。
――誤解を招く余地は全くない。「防衛省、自衛隊、防衛大臣」と言っているじゃないか。誤解を招く余地は一切ない。我々が馬鹿だからというのか。
稲田氏 そんなことは申し上げておりません。「防衛省、自衛隊、防衛大臣」としてお願いした意図はなく、あくまでも自民党としてお願いしたいという趣旨でございます。しかし、ご指摘のようにそれが真意について誤解を招きかねないものであることから、撤回をし、おわびを申し上げているところであり、ご指摘の公選法に関してはこれはしっかりと守っていくことは当然で、そういった政治的地位、それを利用する意図は全くないということでございます。
――公選法に違反するかどうか、明確に答えてください。
稲田氏 私は、公選法を順守する、そして、政治的地位を利用するという意図は全くなかったということを申し上げています。
――どこが違反しないんですか。
稲田氏 誤解を招きかねないことから、撤回、またはおわびを申し上げているところでございますが、公選法に関しては、地位を利用した選挙運動を行うことの意図は全くないということでございます。
――地位利用であり、公選法違反じゃないですか。
稲田氏 私は、自民党として候補者をお願いしたいということでございます。
――「防衛省、自衛隊として」と言っています。
稲田氏 はい。今申し上げました通り、誤解を招きかない発言であったということについて、撤回し、おわび申し上げ、私の意図はあくまでも自民党員として、自民党の候補者を応援にうかがっているところでございます。政治的な地位を利用するという意図はないということでございます。
――応援演説を聞くと、「地元の皆さんと国政をつなぐのは自民党の候補者しかない」と名前を挙げている。その後、「防衛大臣として、自衛隊として」などと話していて、どう考えても呼びかけているとしか思えない。
稲田氏 私の意図としては、あくまでも自民党として、自民党の候補を応援することでございますが、誤解を招きかねない発言であって、防衛省、自衛隊、防衛大臣の部分は撤回をしておわびをしているところでございます。
――地位利用をしている誤解を与えかねないということですか。
稲田氏 地位利用という趣旨、意図は全くないわけです。
――大臣が前言撤回したり、軌道修正したりするのは今回が初めてではない。ご自分でこういうことを繰り返される原因がどこにあると思いますか。
稲田氏 弁護士時代、13年前のことですが、(学校法人「森友学園」に関する)訴訟に出廷していたということを記憶違いに基づいて事実と異なる答弁を行ってしまった件について、国会においておわびをして訂正をさせていただいたところでございます。私としては国会の場でも、国会において、今後はしっかりと誠実に答弁をしてまいりたいと申し上げたと同時に、これからは一層緊張感をもって、誠実に防衛大臣の職務を全うしてまいりたい。
――失言を繰り返していますが、その原因をご自身でどうお考えか。反省されていないのではないか。
稲田氏 今回も含め、やはり政治家の言葉というものは重いわけですから、しっかりと緊張感をもって職務に全うしてまいりたいと考えているところでございます。
――都議選の真っ最中だが、都議選への影響をどう考えますか。
稲田氏 そういった影響が出ないように、しっかりと説明をさせていただいているところでございます。その上で、やはりしっかりと緊張感をもって一つひとつの職務に邁進(まいしん)してくということを痛感しています。
――2012年に当時の沖縄防衛局長が、沖縄県宜野湾市長選で職員に投票を呼びかけ、訓戒の処分を受けている。今回の大臣の発言は、これよりはるかに重い発言だと思うが、沖縄防衛局長との処分のバランスを考えて、自身はどうされるつもりか。
稲田氏 沖縄防衛局長に関しては、宜野湾市長選にかかる講話を行ったものですけれども、その内容は特定の立候補予定者を支持するようなものは確認されず、職員に対して、選挙への投票行動を促すものであり、自衛隊による政治的行為を制限した、自衛隊法61条に抵触したものではないと承知をしている。他方、防衛局長の一連の行為は、自衛隊法第61条に規定している政治的行為の制限には違反しないものの、個人情報の管理などについて指揮監督が不十分であったことなどから、内規に基づく訓戒の処分を実施したと承知しており、政治的行為の制限とは関連していないというふうに認識している。
――今回、大臣は処分を受けるつもりもないし、辞めるつもりもない?
稲田氏 公職選挙法でございますけれども、この点については順守することは政治家として当然です。その上で、地位を利用した選挙活動を行うことは全く企図しておらず、そういった点についての誤解を招きかねない発言について撤回をしたところでございます。
――(応援演説で)「防衛省、自衛隊と連携がある」と言ったのは「感謝」なのか。「防衛大臣、防衛省、自衛隊として応援させてほしい」ということではなかったか。
稲田氏 今申し上げたとおり、候補者自身が、防衛問題、また安全保障政策について、関心をお持ちですし、地域の防災訓練にも参加をされていることから、そういった紹介をしたと言うことでございます。
――「誤解を招きかねない」とは「解釈を誤る」ということだが、我々受け取った側が間違ったのであって、大臣は間違っていなかったということなのか、発言そのものが誤っていたから撤回したと言うことか。
稲田氏 発言の中の「防衛省、自衛隊、防衛大臣」という点については、誤解を招きかねない発言ですので、訂正をする、撤回をするということであります。
――7月に日米2プラス2が予定されているが、次の内閣改造では、自民党内からも「(稲田氏の)交代は必至ではないか」という声も出ている。こうした状況下で、マティス米国防長官と信頼関係を築き、実のある会談ができるか。
稲田氏 マティス長官とは、トランプ政権発足直後、またシャングリラ・ダイアローグでも会談をしている。しっかりと米国のアジア太平洋地域、そこにおける秩序の維持、秩序の確立ということをしっかりと世界に向けて発信しなければならないという意味において、私は2プラス2は大変意味があるなと承知をしています。
――質問の趣旨は、今置かれている状況であっても、マティス長官と信頼関係を築き、安保環境において課題を話し合うことはできるか、ということだ。
稲田氏 今までもマティス長官との間では非常に忌憚(きたん)なく、深い会談をできている。従いまして、2プラス2について、しっかりとまたその点を確認できると考えています。
――このまま防衛大臣を続けたいと考えるか。
稲田氏 人事に関しては総理が決めることでございますので、何かを申し上げる立場にはありません。私としては、しっかり緊張感を持って、我が国を取りまく厳しい安全保障下において、防衛相としての職責を果たしていきたい。
――国会で説明する必要があるのではないか。
稲田氏 国会に関し、国会の判断になると承知をいたしております。私としては、演説後の会見、今日の会見において、しっかりと改めてどの部分を撤回するか、どんな趣旨か、そしておわびを申し上げた。
――演説会場には、高齢者を中心に80人から100人が体育館に集まっていた。大臣の演説を聞いて投票行動された可能性がある。「個々の投票活動については申し上げられない」と言うことだが、実際に聞かれた方々に対して何か一言メッセージを発した方が良いと思うが、いかがか。
稲田氏 国民の皆さん、有権者の皆さん、会場におられて私の演説を聴いてくださった方々、防衛大臣として、応援演説のなかで、防衛省・自衛隊として地元の皆さんに感謝する、ということも申し上げたところでございますけれども、誤解を招きかねない部分については、しっかりと撤回をしておわびを申し上げたい。
――(練馬)駐屯地が近いということで、防衛大臣として、厳しい(情勢)と言われる都議選の応援要請があったのか。
稲田氏 そういうことではない。
――駐屯地と全く接していないような関連の薄い地域でも、同じような防衛省、自衛隊の話をするつもりはあったか。
稲田氏 どこの駐屯地に限らず、日本国中、自衛隊に対して今は良い感情を持って頂いている。そういった点についても、感謝申し上げようというふうには思っていました。
――大臣は野党時代は、かなり政権幹部の出処進退に厳しく当たられ、ときの総理大臣に内閣総辞職を迫った。今日の自身の釈明と照らし合わせ、整合性がつく政治姿勢といえるか。
稲田氏 ご指摘の通り、野党時代、大変厳しい質問を予算委員会でしたことも事実でございます。そういう意味において私自身も、しっかりと緊張感を持って、この厳しい安全保障環境のもとで、防衛大臣としての職責を果たしていかなければならないということは痛感をしている。
――相手に対しては責任を迫り、ご自身はほとんど説明がつかないような状況で続投を求めることは、整合性はつくのか。
稲田氏 そういった批判は真摯(しんし)に受け止めますけれども、緊張感を持ってしっかりと職務を邁進(まいしん)していきたい。
――発言撤回は当日の深夜だった。菅義偉官房長官の会見などによると、菅長官に言われた後に急きょぶらさがり会見を設定している。菅長官に言われるまで、ご本人としては撤回する必要がないと判断していたということか。
稲田氏 いま……、演説1回目の演説……、また2回目の演説から、質問をされておりました。なので、その後に、長官に対して、練馬駐屯地に近い板橋区で、自衛隊を受け入れている地元の皆さん方には感謝申し上げますという趣旨を入れて演説を行いましたけれど、演説後に記者から発言の真意を問われ、誤解を招きかねない発言であったということはご報告いたしました。それに対し、長官からは「そういうことなのであれば、できるだけ早く会見を開いて、演説における私の思いをしっかり説明をして、そのうえで、誤解を招くような発言については撤回をし、謝罪をした方がいい」というような指示というか、そういうお話があったところでございます。そういったこともあり、私も自分の発言なども確認をしたうえで、深夜の会見に臨んだということです。
――そうなると、菅官房長官に言われなければ、発言は撤回しなかったのか。
稲田氏 そういうことではありません。私自身としてもしっかりとチェックしたうえで、撤回ということは考えておりました。
――会見を聞いていて、やはりどの部分が「感謝」、どの部分が「誤解を招きかねない」のか、私は理解ができない。
稲田氏 私としては、当時の自分の発言について、どの部分を撤回するか、また真意はどうであったかということは説明を申し上げたというふうに思っております。
――「誤解を招きかねない」と言うが、「誤解を招いた」ではなく、なぜ「招きかねない」と言うのか。受け取り側の問題のように聞こえるが。
稲田氏 あの、表現をどうとられるか。別に受け取り方の問題ではなく、あくまでも私の発言の問題としてお話ししているところでございます。
――玉沢徳一郎防衛庁長官の時から、防衛庁長官、防衛大臣を取材してきているが、自衛隊の政治的中立性についてこれほど危険な発言をした大臣は初めてだ。それでもあなたは大臣の地位にしがみつき、辞めるつもりはないということなのか。
稲田氏 はい、先ほど申し上げましたように、私のなかで、地位を利用した選挙運動を行うことは、意図はしておりません。また、防衛大臣として、隊員の政治的中立性確保すべきことも言うまでもないところでございます。また、誤解を招きかねない発言があったことは撤回をいたしたところでございます。「それでもあなたは防衛大臣をやるのですか」というご質問については、やはりしっかりと緊張感をもって、誠実に職務を遂行してまいりたいと考えています。
――今回の件、総理からの指示はあったのか。
稲田氏 総理から何か、あの指示があったということは……、あの……、官房長官を通じてですね、深夜にお話をされた。そして、「官房長官と同じである」というような指示があり、また総理からもそういった趣旨のお話がありました。
――総理と直接話したのか。
稲田氏 当日、お話はいたしました。
――電話で。
稲田氏 はい。
――いま防衛省・自衛隊は(南スーダンPKO部隊の)日報問題を抱えている。特別防衛監察の最中だが、大臣は常々、防衛省・自衛隊に改めるべき隠蔽(いんぺい)体質があればそこは改めたい、と繰り返してきた。ご自身の危機管理能力が問われているなかで、しっかり取り組めるのか。
稲田氏 この点については、特別防衛監察において、客観的事実を徹底的に、いま調査をしているところでございます。まずはしっかりと、事実関係を確定をしたうえで、その改善策についてはしっかりと取り組みたいと思っております。
――ほかはよろしいでしょうか。
稲田氏 失礼いたします。
ナチ礼讃の類は特にないな。 ヒトラーの財政・金融政策が実際に本当に正しかったのかどうかは知らんけど。2017年 06月 29日 21:07 JST
[東京 29日 ロイター] - 日銀の原田泰審議委員は29日、都内での講演で、ナチス・ドイツ総統だったヒトラーが「正しい財政・金融政策をしてしまったことで、かえって世界が悪くなった」と述べた。
原田審議委員は、1929年の世界大恐慌後の欧米の財政・金融政策に言及。「ケインズは財政・金融両面の政策が必要と言った。1930年代からそう述べていたが、景気刺激策が実際、取られたのは遅かった」と述べた。
さらに欧米各国を比較すると、英国は相対的に早めに財政・金融措置を講じたが、ドイツ、米国は遅く、フランスは最も遅くなったと分析。
そのうえで「ヒトラーが正しい財政・金融政策をやらなければ、一時的に政権を取ったかもしれないが、国民はヒトラーの言うことをそれ以上、聞かなかっただろう。彼が正しい財政・金融政策をしてしまったことによって、なおさら悲劇が起きた。ヒトラーより前の人が、正しい政策を取るべきだった」と語った。
原田審議委員は、合わせてナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺と第2次世界大戦によって、数千万人の人々が死んだとも述べた。
この発言に対し、日銀は「詳細を把握しておらず、コメントは差し控える」(広報課)としている。
(伊藤純夫 編集:田巻一彦)
2017年6月29日13時53分
自民党の下村博文・幹事長代行は29日、文部科学相だった2013年と14年、学校法人「加計学園」(岡山市)の秘書室長から、政治資金パーティー券の費用として各100万円、計200万円を受け取ったことを明らかにした。「11の個人と企業から秘書室長が預かったもの」としたが、加計学園関係者が含まれるかについては「学園関係者だけではない」と述べるにとどめた。
同日発売の週刊文春が、下村氏を支援する政治団体「博友会」の政治資金パーティー券購入費用として、加計学園から計200万円を入金されながら、政治資金収支報告書に記載していなかったと報じたことを受けて会見した。記事は、入金は下村氏の事務所の内部文書に記されていたとしている。
下村氏は「事務所の平成25年(13年)の日報で確認したところ、加計学園の秘書室長が事務所を来訪され、個人及び企業であわせて11名から預かってきた合計100万円の現金を持参したので、11名の領収書を作成し、渡したことが確認できた。平成26年(14年)も同様に11名のパーティー券購入であった」とし、秘書室長から計200万円を受け取っていたと説明した。
政治資金規正法では、20万円を超えるパーティー券の購入を受ければ政治資金収支報告書に記載しなくてはならない。博友会の13年と14年の同報告書には記載がなかったが、下村氏は「(両年とも)11の個人と企業は各20万円以下の購入だった」と説明し、記載の必要はないものと主張。そのうえで「加計学園からのものではない」として記事の内容を否定した。
一方、11の購入者については「どんな方か分からないが、加計学園の内部だけで11人ということではないと話があったと聞いている」と説明。「日報に、窓口として加計学園と書いてあった。領収書を渡しているので、調べられるところは今後、しっかり調べたい」とした。
下村氏は現在、自民党の東京都連会長を務め、7月2日投開票の都議選に向けた選挙戦で陣頭指揮を執っている。会見では「事実に反する記事がこの大事な時期に掲載されること自体、選挙妨害目的と受け止めざるを得ない」と不快感を示した。
加計学園は10年ほど前から愛媛県今治市に獣医学部の新設を目指していたとされ、県と市は14年までに15回、構造改革特区での設置を申請していた。これらの申請は通らなかったが、15年6月に国家戦略特区に申請したことで実現。この経緯をめぐり、内閣府が「総理のご意向」などと文科省に対応を求めたとされる文書が文科省内に残っていたことがわかっている。
2017年6月30日21時31分
自民党の二階俊博幹事長は30日、東京都議選の応援演説で、自らの差別的な表現が報道されたことなどを念頭に「言葉ひとつ間違えたらすぐ話になる。私らを落とすなら落としてみろ。マスコミの人だけが選挙を左右するなんて思ったら大間違いだ」と述べた。問題発言や不祥事が続けて報じられ、都議選が自民逆風となっていることへの責任を報道機関に転嫁する政権幹部の発言が続いている。
二階氏は29日の応援演説で、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮を「きちがいみたいな国」と表現した。精神障害者に対する差別的な表現で、直後に記者団に「表現として必ずしも適切でないものが一部あった。注意したい」と釈明。一部メディアがこの発言を報じた。
稲田朋美防衛相も27日の応援演説で「防衛省、自衛隊としてもお願いしたい」と発言し、30日午前の閣議後会見で撤回とおわびに追い込まれた。二階氏は同日夕の国分寺市の演説で、自身を含む政権中枢の発言を伝えている報道機関に矛先を向け、「マスコミは偉いには違いないが、偉いと言っても限度がある。あんたらどういうつもりで書いているのか知らんが、我々はお金を払って(新聞を)買ってんだよ。買ってもらっていることを、やっぱり忘れちゃダメじゃないか」と述べた。
安倍晋三首相も30日夜、小金井市での応援演説で「色々な報道によって、政策がなかなか届かなくなってしまっている」と報道への不満を漏らした。
2017年6月30日18時56分
自民党の二階俊博幹事長が30日夕、東京都国分寺市で行った東京都議選の応援演説の要旨は次の通り。
20年も30年も国会議員やっているんだから、腕は利きますよ。政治やっていたって、腕の利かないやつもあるじゃないですか。そんなのダメです。新しい用語を使って、なんとかファーストってあるでしょう。ファースト、じゃあ、セカンドに誰が立つのか。もっと真面目に政治をやってもらいたいよね。
マスコミがあんなに(取材に)来ているが、言葉ひとつ間違えたらね、すぐいろいろなところへ話になるんだ。選挙弱かったら落とされちゃうよね。私らを落とすなら、落としてみろって。マスコミの人だけが選挙を左右するなんて思ったら大間違いですよ。マスコミは偉いんです、偉いには違いないが、偉いっていったって限度がある。みんな、頼んでいるわけじゃないんだから。
あんたらどういうつもりで書いているか知らんが、我々はお金払って(新聞を)買ってんだよ。買ってもらっていることをやっぱり忘れちゃダメじゃないかな。こんなこと言うと、また明日、何を書かれるか分からないが。
2017年6月16日10時41分
北朝鮮から解放された米バージニア大学生のオットー・ワームビア氏(22)の治療を担当する医師が15日、米オハイオ州ワイオミングで会見し、ワームビア氏が意識不明の状態で、大部分の脳細胞が損傷していることを明らかにした。ただ精密検査でも外傷の痕は見つかっておらず、「原因はわからない」と述べた。
医師らによると、ワームビア氏はまばたきはできるが呼びかけには応じず、話すことができない状態だという。北朝鮮側は「ボツリヌス菌に感染した」と説明しているが、菌は検出されなかったという。
ワームビア氏の父親フレッド氏も同日会見。ワームビア氏が昨年2月に北朝鮮で記者会見をした時に着ていたジャケット姿で会見に臨んだ。フレッド氏は「あまりにも息子は残虐な扱いを受けた」と非難した。さらにワームビア氏が昨年3月から昏睡(こんすい)状態に陥っていたにもかかわらず「長期間にわたり治療を施さなかった」と北朝鮮当局の対応を批判した。
ワームビア氏は昨年3月に北朝鮮の最高裁から国家転覆陰謀罪で15年の労働教化刑(懲役刑に相当)の判決を受けた。米国務省のジョセフ・ユン北朝鮮政策特別代表が平壌入りし、今月13日に地元のオハイオ州に搬送した。(ワシントン=峯村健司)
2017年06月20日 07:00 発信地:シカゴ/米国
【6月20日 AFP】(更新)北朝鮮に1年余り拘束された後、先週に昏睡(こんすい)状態で釈放された米国人学生のオットー・ワームビア(Otto Warmbier)氏(22)が19日、死去した。家族が発表した。
13日、脳に深刻な損傷を負った状態で米国に医療搬送されていたワームビア氏は19日午後2時20分(日本時間20日午前3時20分)、故郷である米オハイオ(Ohio)州シンシナティ(Cincinnati)の病院で、家族に見守られながら亡くなった。
家族は声明で「悲しい報告をしなければなりません。われわれの息子であるオットー・ワームビアは、故郷への旅路を終えました」と発表。「北朝鮮による息子へのむごたらしい虐待からは、これ以外の結果は起こり得なかった」と述べた。
北朝鮮政府はワームビア氏について、同国のホテルから政治的なポスターを盗んだとして昨年3月に有罪判決を受けた直後、ボツリヌス中毒症にかかり、睡眠薬を服用した後に昏睡状態に陥ったと説明している。
治療に当たった医師らによれば、ワームビア氏には脳の全領域で広範囲の組織欠損が見られるものの、外傷の形跡はなかった。検査では、神経に損傷が生じた原因を断定できるだけの証拠や、過去にボツリヌス菌に感染していた証拠は示されなかったという。
さらに医師らは、同氏がまだ若かったことを考えると、心肺停止によって血液が脳に送られなくなったために、重度の脳損傷が生じた可能性が最も高いとしている。(c)AFP
2017/6/23 16:45
【ソウル共同】北朝鮮に拘束された米国人大学生オットー・ワームビア氏(22)が昏睡状態で解放された後、死亡した問題に絡み、韓国の拉致被害者家族でつくる「拉北者家族会」の崔成龍代表は23日、ワームビア氏が靴を朝鮮労働党機関紙の労働新聞で包んでトランクに入れたことが発覚し、拘束されたとの情報を平壌の消息筋から得たと明らかにした。
出国予定日にホテルの部屋で荷物をまとめた際、靴を包んだ労働新聞に金正恩・朝鮮労働党委員長(当時は第1書記)の顔写真が掲載されており、靴の土が紙面に付いたとして激しくとがめられたという。
(更新 2017/6/20 07:00)
加計学園問題で、田中真紀子氏が沈黙を破った。安倍自民党に敗れた民主党政権最後の文部科学相が、安倍晋三首相に「もう限界」と退陣を迫る。
インタビューは6月10日。国会会期末が迫る中、「追及を終わらせちゃいけない」と田中氏から連絡があった。安倍内閣が復活した2012年12月の衆院選で自民候補に敗れ4年半が経ち、いま73歳。父の元首相・角栄氏譲りの声の調子とマシンガントークは健在だった。
「まずピッと来たのは、西山事件に似ているなと。女性問題へのすり替え。でも人間だれも完璧じゃない。これじゃ正論を言う人が出てこなくなる」
西山事件とは、沖縄返還での日米両政府の密約を毎日新聞記者の西山太吉氏が暴き、国家機密を漏らすよう外務省女性事務官をそそのかしたとして1972年に逮捕され、有罪になった問題だ。起訴状に女性事務官と「情を通じ」と記され、世間の関心は男女問題へ移った。
加計学園問題では、安倍首相の友人が理事長を務める学校法人の学部新設予定地を国家戦略特区に指定することを「総理のご意向」と記す文部科学省の内部文書が明らかに。その存在を前文科事務次官の前川喜平氏が証言する報道の3日前、前川氏の新宿・歌舞伎町の出会い系バーへの出入りを読売新聞が報じ、菅義偉官房長官が記者会見で批判した。
●首相に助言の勇者なし
安倍首相は国会での野党の批判に、「私と付き合いがあったら特区に指定されないのか。おかしな話だ」「問題があると言う方が立証するのは当然」と反論。「今も半分自民党」と語る田中氏は、政権の劣化を嘆く。
「厚顔無恥、傲岸不遜(ごうがんふそん)。権力を得てゴリ押しがまかり通ってきた。今回は同じ手法は通らないと国民はわかっているのに、自民党議員は右向け右。“安倍はひどい”とこぼすベテランはいるけど助言する勇者はいない」
首相は加計学園の件は民主党政権の検討結果を引き継いだとも述べるが、田中氏は「大臣当時に一切検討していない。文科省にも改めて確認した」。後任となった安倍内閣の下村博文氏への引き継ぎを否定する。
「政治主導」での混乱なら実は田中氏も負けていない。小泉内閣の外相当時は官僚と対立し9カ月で更迭。民主党の野田内閣では文科相に就任早々、「大学不認可」で騒動を起こした。
文科省の審議会が認めた翌春開学予定の大学新設3件を不認可とし、唐突で混乱を招いたとして1週間で撤回、謝罪。だが、「時の首相のお友達の大学が認可されるような政治主導とは全く違う」と振り返る。
就任直後のブリーフで事務方は、大学が乱立する中で当時発覚した巨額の負債や不正経理などの問題を強調していた。
「ところが3件も財政や運営で疑問があったのに認可のハンコを押せ押せと。少子化でやたら大学をつくって倒産したら社会へ出る学生はどうなるのと聞いても、決まったことだからと」
●でんと構えて支える
ある幹部はかつて出向した自治体にある大学の認可だけ強く求めてきた。国会などでは自民党文教族から批判の嵐。
「自民党政権でずっとやってきたことなんだなと。それならこの際、認可の基準を明確に、手続きを透明にしようと有識者会議を立ち上げた」
ほぼ同時に野田内閣が衆院を解散。敗れた選挙中も地元から戻って出たその会議は安倍内閣に引き継がれ、提言を出した。
「でも、加計の件では無視されたとしか思えない。教育行政が利権化しているから説明できない。教育には喜びや苦しみが詰まっていて、誰にとっても重いものなのに」
その大学不認可騒動の収拾にあたったのが、当時文科省官房長だった前川氏だ。「でんと構えて支えてくれた。文教行政に非常に誇りを持っていた」と田中氏。加計問題での証言を「風穴を開けた。公益のためによくやってくれた」と振り返る。
「総理のご意向」の内部文書を松野博一文科相は当初、「確認できなかった」と説明。田中氏は、連絡を取り合う文科省幹部に冗談交じりに促していた。
「前川さんはルビコンを渡ったんだから。誰かが閣議後の大臣会見に飛び入りして、記者の前で『内部文書がありました』と手渡せばいいじゃない」
その幹部は、「そんな知恵を出す者も、勇気がある者もいないんじゃないでしょうか」と言葉少なだったという。
前川氏の証言を「責任者の時に堂々と言うべきでは」と批判した菅官房長官に、田中氏は「現役の時に言えるわけがない。全くアンフェアな主張で、いじめのようなものだ」と憤る。
文科省は「国民の声」(松野氏)を理由に再調査。同じ内容の文書があったと15日に発表した。
●当選同期という因縁
安倍氏と田中氏の因縁は深い。安倍氏の祖父岸信介氏、田中氏の父角栄氏は自民党でそれぞれ大派閥を率い、岸派の流れをくむ福田赳夫氏と角栄氏による70年代の激しい首相の座争いは「角福戦争」と呼ばれた。
二人はそうした自身のルーツを強く意識する。自民党の長期政権が崩れた93年衆院選で初当選。激動する政界でともに将来の首相候補とも言われた。
「歴史認識が違うのよ」。44年生まれの田中氏はそのころ、社会保障の会議の席で、54年生まれの安倍氏とふと交わした「私語」を日記につけている。
田中氏「日本が敗戦して」
安倍氏「真紀子さん、今なんて言った?」
田中氏「敗戦よ」
安倍氏「あれ終戦なんだけど」
田中氏「中国や東南アジアへの侵略戦争でしょ」
安倍氏「違う違う。アジアを解放するために行ったんだ」
十数年後の06年、首相になった安倍氏と、自民党を離れた田中氏が国会で火花を散らす。
安倍氏「(初当選の)あの時、同期で田中さんこそ総理になるのではと印象を持っていた。就任した以上は日本を正しい方向に進めていきたい」
田中氏「期待もありますが、失礼ながら子どもが大人の革靴を履いて道路に出て右へ右へと歩いていきそうな、危なっかしい印象を持つ人もいます」
●政治は私のDNA
2度目の首相になっても何かにつけ「この道しかない」と語る安倍氏の姿勢を、田中氏は「単線」と表現する。
「トランプさんと似ている。わかりやすいから一定の支持者がいるけど、これだけグローバルでリアルタイムに世界が動く時代に一本調子は危うい。複線、複々線でないと」
その危うさが、加計問題や森友問題での脇の甘さとして露呈したとして、安倍氏に「もう能力の限界」と退陣を勧める。
「第1次政権と合わせて5年半もやったんだし、辞めたらいい。トップが代われば風通しがよくなる。嫌なら即衆院を解散してほしい。民進党は相変わらずポップコーンがはじけたみたいで、すぐ代表選に出るとか、離党するとか、国民がうんざりするのはわかるけれど、自民党を大勝ちさせるとは思わない」
ではその時、自身は。前回の14年衆院選で出馬を見送った新潟5区から再び出るのか。
「私ですか? 今は出ませんよ。忙しくて」
東京の自宅に山積みの父の遺品を田中角栄記念館に展示する相談や、越後交通会長としての仕事で毎週新潟との間を往復。元文科相として子どもの貧困対策の「子ども食堂」に関わる。「主婦業で料理も作り、講演もあって結構充実してます」
でも政界引退とは口に──。
「しません。私の最大の関心は政治。そういうDNAです。バッジをつけて国会議員や東京都知事や新潟県知事にならなくたって、やりたいことはできる」
そして、笑いながら付け加えた。「わかんないでしょ、将来何が起こるか。明日死ぬかもしれないし。日本が突然大統領制になったら、選挙に“はーい”と出るかもしれませんよ」
(構成/朝日新聞専門記者・藤田直央)
※AERA 2017年6月26日号
2017年6月20日
全国同人誌即売会連絡会
6月13日に報道がありました、埼玉県草加市における強制わいせつ事件に関連し、容疑者が同人誌を模倣し犯行に及んだ旨供述し、その同人誌の著者を埼玉県警が訪問し、依頼を行ったとされる件につき、当会も事態を憂慮しております。
本件については、超党派の国会議員による「マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟」宛に、埼玉県警の対応・発言についての事実関係の確認を要望書として6月15日に提出いたしました。
また、併せて報道されている内容が事実であるならば、事前抑制に該当するおそれがあり、創作表現の自由を著しく軽視するもので甚だ遺憾であることと、このようなことの再発防止の施策がとられることも併せて要望いたしました。
なお、6月15日に開催された同議連の総会において本件が議題として取り上げられ、捜査中の案件につき当面は事態を見守りつつも、今後も関心を持って注視していくこととされました。当会としても動向を確認して参ります。
本件にかかわらず、同人誌に関わる問題が生じた場合には、同議連を含めた関係先への働きかけを、以後も必要に応じて行っていきたいと考えております。
以上、簡単ですが、ここに報告させていただきます。
故意じゃなかった、って限りなくウソくさいな。6/20(火) 20:22配信
7号車トヨタTS050Hybridの小林可夢偉は、木曜日の予選でレコードラップを記録してポールポジションを獲得した。決勝レースもクラッチトラブルを抱える前までは、盤石なるペースを発揮し、トップを走行していた。
小林がクラッチのトラブルを抱えたのは、レース開始から10時間を経過後に出動したセーフティカーの間だった。チームメイトのマイク・コンウェイからドライバー交代した後、小林はセーフティカーが周回するトラックに出るタイミングを信号横のピットレーン出口で伺っていた。
小林はコースインのタイミングを知らせてくれた“マーシャル“を見つけ、いざクラッチスタートをするも、チーム無線で止められた。それが、後の7号車トヨタが被ったクラッチトラブルの引き金となった。
トヨタのテクニカルチーフであるパスカル・バセロンは、『Eurosport』に対し次のように語っている。
「それまでトップだった7号車は驚くべき問題を抱えていたのだ」
「セーフティカーでコースインのタイミングを見計らっている時、マーシャルらしき人物が7号車トヨタのスタートを促したのだ」
「しかし、ピットレーンの信号はまだ赤だったため、我々は慌てて彼がスタートしてしまうのをやめさせた。それを2-3回ほど繰り返したと思う。これは全く予想だにしていなかった。そしてクラッチはオーバーヒートしてしまった」
レース後、クラッチトラブルを引き起こした元凶である”マーシャル”の正体が、LMP2クラスのドライバーであるビンセント・キャピラリーであったことが明かされた。彼が所属するアルガルヴェ・プロ・レーシングのピットガレージは、小林がセーフティカー中に停車していた場所にかなり近かったのである。
キャピラリーは自身のFacebookに次のように投稿している。
「土曜日のレース中、僕はヘルメットを被ってドライバー交代の時を待っていた」
「僕たちのガレージの数メートル前にトップのクルマ(7号車トヨタ)が止まっていた。僕はそれを励ましたかっただけなんだ。なんの意図もなくて、ただ励ましたかっただけだった。その時の僕のジェスチャーはスチュワードから違反判定を受けて、罰金を科された。今思えば僕の行動は不適切だった。後悔している」
LMP2クラスに参戦している26号車Gドライブレーシングのロマン・ルシノフは、小林が混乱してしまったのは納得できると証言し、予選でも同様のことが起きていたと述べた。
「予選でも似たような出来事が起こった。私が抜き打ち車検に呼ばれた時のことだ」
「ピットレーンを走行中に彼らに呼ばれたら抜き打ち車検だ。我々はそのままテクニカルゾーンへクルマを持っていき、検査し終わったら、コースに復帰するという流れだ」
「その時も突然、“マーシャル“が私に手を振ってきたから、私は車検が終わったと思い、テクニカルゾーンを出た。しかし、それは間違いだったのだ。彼らはその後、合図があるまではコースに戻ってはいけないと私を戒めた」
「このような状況は看過しがたい。車内の視界は本当に悪いし、ドライバーは大抵エンジニアと会話しているんだ。おまけにクルマの周りには大勢の人が歩いている。その中で人の手がOKサインを出していると認識したら、スタートするのが普通だろう」
「小林にも同じようなことが起きた。ドライバーがクルマに乗っているときは、場所に関係なく、本能でクルマを動かしている。トラックやガレージ、ピットレーンなど関係なくだ」
「ガレージに入る時も、どこにいくべきなのか、いつブレーキをかけるべきか、ハンドルをどれほど回すべきなのか指示する誘導役が必ずいる。それは無意識的なものだ。誰がその誘導役なのか認識する必要はなくて、ただ視界に入る彼の手かグローブの動きだけを見ている。そういうものだ」
「トヨタの場合もそうだ。クルマの近くに誰かが来て、ジェスチャーをとる男がいた。私がマシンに乗っていたとしても、それをマーシャルだと勘違いするだろう」
「とにかく車内は視界が制限されているから、だからレッドシグナルの前にいて、誰かがGOサインを出したのであれば、ドライバーはそれに従うまでだ。信号機が壊れているかどうかなんて、ドライバーはどうやって知ればいいんだ」
仏新聞の『L'Equipe』のインタビューで、バスールはトヨタが勝利を逃した責任として、そのドライバーに謝罪するよう望んでいると付け足した。
「彼の行動に悪意がないということは理解したが、彼は自分が行なったジェスチャーによって何が起きるのか考えていなかったのだろう」
「少なくとも、私は彼が謝罪に来てくれることを願っている」
よいね。 皇太子さんちょっと太ったかな?2017年6月21日11時48分
皇太子さまは21日午前、デンマーク訪問を終え、帰国した。天皇陛下の退位を実現する特例法成立後、初めての外国訪問。次の天皇として手厚いもてなしを受けた。市民とのセルフィー(自分撮り)に気軽に応じるなど、新しい皇室の姿も垣間見えた。
滞在半ばの17日、皇太子さまは公式行事の合間を縫って、運河沿いを散策した。地元の人々に「ここにはよく来るんですか」と話しかけたり、握手を交わしたり。ハイネさんという男性から携帯電話のカメラでツーショットのセルフィーを頼まれると、気軽に応じ、そばにいた宮内庁関係者を驚かせた。
4月のマレーシア訪問でも、ナジブ首相とのセルフィーがネットに流れ「前例がない」と話題になった。
幼稚園児にしゃがみ込んで声をかけたり、予定時間を超えて対面者と接したり。より身近で、より時代に即した皇族像を求めているように感じた。
デンマーク王室のもてなしも印象的だった。到着時には、フレデリック皇太子とメアリー皇太子妃が空港で出迎えた。今回は国賓としての訪問ではなく、皇太子自らの出迎えは異例だ。
フレデリック皇太子は東日本大震災の3カ月後に被災地を訪れ子どもたちを励ましており、皇太子さまは滞在中、重ねて謝意を示した。49歳のフレデリック皇太子と57歳の皇太子さまの交流は、未来へ続く両国の友好を印象づけた。(多田晃子)
男も女も関係ないので「あんな」代議士は片っ端から検挙しないといかん。 つーかあんなのばっかしっていうか“あんなもんじゃすまない”ようなのばっかしなんだ…。2017年6月22日22時30分
自民党の河村建夫元官房長官は22日、自民党衆院議員の豊田真由子氏=埼玉4区、当選2回=が男性秘書に暴行したり、暴言を浴びせたりしたと「週刊新潮」が報じたことを受け、離党届を提出したことについて「あれはたまたま彼女が女性だから、あんな男の代議士なんかいっぱいいる。あんなもんじゃすまない」と述べた。豊田氏の言動を容認するようにも受け取られる発言だ。首相官邸で記者団に語った。
河村氏は同日、豊田氏を擁護するような発言をしたことについて、自身のフェイスブックで「一部私の不用意な発言が、要らぬ誤解をうみ」などと書き込み「訂正をし、発言を取り消しをさせていただきます」(原文のまま)とした。
なんかぜんぜん誠意を感じない応答…。2017.6.22 16:25更新
自民党の豊田真由子衆院議員(42、埼玉4区、当選2回)が元政策秘書の男性(55)に、暴言、暴行をはたらいていたと22日発売の「週刊新潮」が報じたことを受け、豊田氏の事務所は22日、報道陣の取材に応じ、週刊誌の内容を大筋で認めた。事務所は豊田氏が議員辞職する可能性についても言及した。事務所の元事務局長とのやり取りは次の通り。
◇
--今後の対応は
「おわびをして、相手が精神的に傷ついたのを癒やすことに徹します」
--報道内容の事実関係は
「事実じゃないですか。多少のずれは別にして、幹はあっている」
--元秘書のけがは報道の通りなのか
「診断書に全治何日というのは入っていない。心の傷の方が多いんじゃないですか。女性がやって傷つかないでしょ。そんなこといえないけど」
--元秘書とやり取りしているのか
「しています。謝罪を」
--豊田氏本人からか
「もちろん。何回も。こちらが悪いわけだから」
--今後はどう対応するのか
「難しい質問しますね。相手が許してくれるまでこちらが誠意を示すしかない」
--今後の政治活動については
「申し上げられないですね。どうなるか。自分の意志だけじゃ決められないでしょ」
--記事の内容は5月のことか
「5月19、20、21日じゃないですかね。ちょうど1カ月前です」
--面会して謝罪したのは
「6月に入ってからかなぁ。私は気づくのが遅かった。それまで2人のやりとりはあっただろうけど」
--豊田氏の謝罪に対して先方は
「どう答えたらいいか。和解の状態なのか…。分からないが、階段を上っているところだ」
--秘書が100人辞めているとあるが、事実か
「秘書の定義は難しい。かばう気もないが、1日か2日のアルバイトも頼んだりしてますから。運転している人も休ませなきゃ。私だけで30人アルバイトさせてますから、それを入れたら100人は辞めさせてるんじゃないですか」
--豊田氏は普段、激高するのか
「あんだけ怒鳴ったら、のどから血が出て死んじゃうでしょ。どちらかというとキツい人ではあるけど。官僚(出身)だし」
--釈明はしているのか
「事務所には…。(元秘書)本人にでしょ。皆さん見せられないような謝罪ですよ」
--どうしてああいうことになったかの説明は
「そりゃ、本人が人間ができていないからですよ。我慢強くない」
--我慢強くない面はあったのか
「ありますよ。子供のときからやっぱり頭よかったんでしょうから。頭がいいことが立派なことかは別にして、小学校、中学校、高校、大学。官僚になって、ちょっと勘違いされている部分はあったんじゃないですかね」
--大きな態度をとっていたのか
「この人、あまり態度大きくないんです。国会議員だからなんとかではない。当選する前から同じですよ。官僚辞めたばっかりから。あんまり政治家だからうんぬんはそんなにないですよ。ぺこぺこしてますよ。腰を折って。45度くらいおじぎする人だから。働くには働きますよ。すごいマメですから。新聞記者やってもよかった。すっごいマメですよ」
--離党届や進退を決断することは
「それはやっぱり最終的にはそういうことも考えなきゃならないけど、私は分かりません。党と細田派だから。そこの人間がどういう判断されるかじゃないですかね。組織の中のひとりだから」
--本人の記者会見の予定は
「ないことはない。しなきゃいけないとは思っているんですが、ええ」
--都内にはいるのか
「どこにいるか知りませんが、生きてはいます」
--入院しているのか
「入院するほどだ、と。本当にいまね、こんなことあったら。これ出る4、5日前に、大学病院に入院してもらおうと思っていたんです。本当に」
--体調がよくないのか
「よくない」
--元秘書ともめていたから精神的に?
「それだけじゃなくて、この人、気管支が弱くて、よくせき込む人だから、そんなんでゴホゴホ。ただ、スケジュールがいっぱい入っているじゃないですか。ですからのびのびになっちゃった」
--議員の進退にかかわる。かなり厳しいが
「私が一番、感じています」
6/23(金) 5:58配信
危機管理の失敗は菅義偉官房長官(68)の「ホーム」でも露呈した。いつもは気心知れた番記者ばかりが集う定例会見に、突如、「アウェイ」の社会部記者が参戦。容赦なく責め立てられ、堪忍袋の緒が切れた長官は、また強権的な「反撃」に乗り出したという。
***
バトルは、再調査の発表前日に当たる8日午前の会見で勃発した。
「官房長官会見では見かけない女性記者から、前川喜平前文科事務次官の出会い系バー通いについて質問が飛びました」
と、菅長官の番記者。
「なぜ官邸は事前に把握できていたのか、全省庁の次官の行動確認をしているのか、この件を報じた読売新聞と連携しているのかという内容です。菅さんはムッとしながら“今言われていることは、失礼な話だと思います”と答えていた」
しかし、なおもその舌鋒鋭い追及は続き、
「文科省の役人がリークしたとされる文書について、政府が文書の存在を認めて公開するか第三者の調査を行うよう、畳みかけるように何度も求めたのです。その度に“文科省が調査の必要はないと判断した”と繰り返す菅さんを見かねて、スタッフが“同趣旨の質問の繰り返しはお控えください”と注意する場面もありました」(同)
終わってみれば、全体の半分程の20分弱が彼女の質問に費やされ、菅長官の顔には「辟易」の二文字が刻まれていたのだった。
■赤ワイン
この勇ましい女性の正体は、2004年に日本歯科医師連盟の闇献金疑惑をスクープしたことで名を上げた、東京新聞社会部の美貌のエース記者。
東京新聞の同僚が言う。
「彼女は駆け出しの頃に横浜支局で神奈川県警の担当をしていたのですが、当時の刑事部長が所轄の全刑事課長を集めた会議で、“気を付けろ”とクギを刺したくらい、食い込み方が凄かった。その後、東京本社で裁判所や地検を担当し、今は加計問題の取材班に入っています」
その後の会見でもヤリ手の女性記者に「ホーム」を荒らされ続けた菅長官は、怒り心頭。密かに前川前次官の時と同様の「印象操作」まで企んでいるのだ。
官邸関係者の話。
「菅さんが官邸スタッフに、警察組織を使って彼女の身辺調査をするよう命じました。というのも、以前から法務省関係者や警察官などに赤ワインを贈ることで食い込んでいるという噂があったので、そのネタ元をリストアップしろという指示です。さらに、取材用のハイヤーをプライベートで使っていたことはなかったかということまで調査対象になっている」
一記者といえども、歯向かう者はとことん潰そうとするとは、空恐ろしい。
当の女性記者に話を聞くと、
「前川さんと同じことが自分にあったら、怖いなぁとは思っていましたけど。贈り物なんてしてません」
なり振り構わない「強権政治」によって、今では自分が「完全アウェイ」にいることに、お気づきか。
特集「『結婚30周年』記念日の夜に主治医が私邸に駆け付けた! 『安倍総理』深更の重大変調」より
「週刊新潮」2017年6月22日号 掲載
国会を閉じた後に「丁寧に説明する」と表明しても意味がない」。 丁寧にするする言うだけ言っててぜんぜんしない。 「
安倍首相の言う「丁寧な説明」は国民の関心が薄れるのを待つという意味なのかもしれない。」
なるほど曲がってんのは口だけじゃないんだな。2017年6月25日 01時07分(最終更新 6月25日 13時49分)
麻生太郎副総理兼財務相は24日、新潟県新発田市で開かれた自民党麻生派議員の会合で講演し、秘書への暴行問題で離党届を提出した豊田真由子衆院議員について「学歴だけ見たら一点の非もつけようのないほど立派だったけど。あれ女性ですよ女性」と述べた。
豊田氏が議員になる前に勤めていた厚生労働省の関係者の話として「どこかで引き取ってくれないかと思ったら永田町で引き取ってもらったんですよと(言われた)」と語った。
豊田氏を含め、不祥事が続出する自民党の衆院当選2回生に関し「全国に数多くおります。(2012年衆院選で)119人もの新人が通りましたから、こりゃいろいろいるんです」と指摘した。(共同)
テレビ東京・伊藤隆行プロデューサーインタビュー(上)
今年1月15日、4月23日にテレビ東京の日曜ビッグバラエティ枠として放送され、大反響を呼んだ企画「池の水ぜんぶ抜く」が、25日放送の「池の水ぜんぶ抜く&駆除の達人 緊急SOS!ヤバイ現場に行ってみた!」(後7・54)で3度目のオンエアを迎える。「最初に企画が持ち上がった時、社内からも“やめろ”という声があった」と語るのは、番組を手掛ける同局の伊藤隆行プロデューサー。これまでも“挑戦的なスタイル”で「モヤモヤさまぁ〜ず2」(日曜後6・30)「バカリズムの30分ワンカット紀行」(BSジャパン、月曜後11・30)などのヒット作を生み出してきた同氏に、番組誕生の秘話を聞いた。
池の水をすべて抜き、外来生物を駆除する“テレビ東京らしさ全開”の異色企画。MCのロンドンブーツ1号2号・田村淳(43)やココリコ・田中直樹(46)をはじめとする芸能人が池へ出動し、専門家や達人の協力を得ながら問題を解決していく。
企画の“原点”は、日常の中の何気ない瞬間だった。「家でぼーっとニュースを眺めていたら、警察が池を捜査するために水位を少し下げているということを言っていたんです。その時に『この水が全部抜けたらどうなるんだろうな。すぐ見つかるはずなのにな』と思いまして。その3年前くらいにも吉祥寺の井の頭公園の池の水を抜いたら巨大な鯉が出てきたいうニュースを見ていたこともあって『“池の水を抜く”とはどういう行為なのだろう?』と考えたのが始まりです」と伊藤プロデューサーは語る。
“池の水をすべて抜く”というこれまでに前例のない企画。しかも短時間のコーナーとしてではなく、2時間に及ぶ「日曜バラエティ」の枠を丸々使っての大胆な試みに「普通はコーナーで考えるじゃないですか。一緒に仕事をしている制作会社や放送作家の人に『池の水を抜くだけで2時間やったら面白いんじゃないですかね』と言ったら『マジで言ってるんですか?』と驚かれました」と自らも笑う。
昨年10月に企画を提案した際には、社内から反対の声も多く上がった。だが、そこには局の上層部が反対せざるを得ない背景もあったという。
「『日曜ビッグバラエティ』は『元祖!大食い王決定戦』や『愛の貧乏脱出大作戦』といった特番からレギュラー化された番組を生んだ、古くから続く伝統のある枠なんです。しかし、去年は裏(同時間帯)に『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)や『真田丸』(NHK)など強いコンテンツがひしめいていて、視聴率が取りにくくなっていました。以前の“当たり企画”を放送しても数字が半分くらいになるといったこともあって、社内的に危機感があったんですよね。そういう危機的な状況で“池の水を抜いちゃいました”という企画案を上げたら『“池の水を抜いちゃいました”とは何だ?そんなものはやめろ』となりますよね」
だが「反対されると余計にやりたくなるじゃないですか」と折れなかった伊藤プロデューサー。「やり方を考えたら?とか、タイトル変えたら?とか、いろいろな人に言われました。でも、こんなに反対されるってことは“逆に何かあるな”とポジティブに考えました」と自らの意志を貫いた。
そして、今年1月15日放送の日曜ビッグバラエティ「緊急SOS!外来種から日本を守れ“池の水ぜんぶ抜く”」で企画が実現。番組平均視聴率も8・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と結果を出した(同時間帯の前4週平均は5・6%)。「視聴率の中身も若い層、子どもの世代や、親の世代の数字が良かった。テレビ東京が不得手としてきた世代が多く見てくれたので、結果に対して久々にうれしく思いました」と充実の第1弾を振り返った。
テレビ東京・伊藤隆行プロデューサーインタビュー(下)
25日に放送されるテレビ東京・日曜ビッグバラエティ「池の水ぜんぶ抜く&駆除の達人 緊急SOS!ヤバイ現場に行ってみた!」(後7・54)で、3回目のオンエアを迎える話題の異色企画「池の水ぜんぶ抜く」。池の水をすべて抜き外来生物を駆除するという斬新な番組スタイルは、第1弾、第2弾ともに大きな反響を呼び、ついには千葉県習志野市長から依頼が舞い込んだ。番組を手掛ける同局の伊藤隆行プロデューサーは、第3弾まで企画が続いていることに「最初は全く想像できませんでした」と率直な胸の内を告白。第4弾以降については「大みそかのカウントダウンや正月特番で池の水を抜いても面白い」と壮大な構想を語った。
今年1月15日放送の第1弾は、番組平均視聴率8・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。同時間帯の前4週平均5・6%から大幅増と結果を残した。MCのロンドンブーツ1号2号・田村淳(43)やココリコ・田中直樹(46)らの芸能人が“ヤバイ現場”へ出動し、専門家や達人と協力して問題を解決するという内容も好評を呼び、3カ月後の4月23日に早くも第2弾がオンエアされた。
「ロケに人手もかかるので第2弾は半年後の6月くらいですかねと言っていたら、1回目の放送を見た人から“うちの池も抜いてくれ”という反響がワッと来たんです。それで、リアクションがあるのなら半年後ではなく最速でやろうということになりました」と想像以上の反響により、予定が前倒しになったことを伊藤プロデューサーは明かす。
4月23日放送の第2弾も8・1%。この時、第1弾以上の反響を感じた出来事があったという。「第2弾の放送後、第3弾へ向けて(水を抜いてほしい池の)募集をかけたんですが、驚いたことに習志野市の市長さんから依頼がありました。応募フォームのリストを見たら、主婦の方の次に市長さんの名前があったんです」
25日放送の第3弾で、習志野市長の依頼を引き受けることが決定。タレントの伊集院光(49)が現場に出動する。伊集院は第2弾が放送された直後、4月24日深夜放送のTBSラジオ「JUNK 伊集院光・深夜の馬鹿力」(月曜深夜1・00)で「超おもしろい!」と企画を絶賛。「あのロケ行きたい!」と“猛アピール”したことから、今回の出演が決まった。
業界内にも熱狂的なファンを持つヒット作になった「池の水ぜんぶ抜く」。伊藤プロデューサーは企画開始当初を振り返り「(第3弾まで)続くとは全然思わなかったです。1回目の放送の時は“当たって砕けろ”のような部分もありました。低い視聴率が出たら、すみませんと謝る覚悟をしていたくらいですから」と打ち明けた。
気になるのは第4弾以降の構想。今後、ターゲットにしたい池については「やはり、みんなが知っているような規模の大きい池の水を抜きたいですね」と展望する。
「JRの中央線に乗っている時に見えるお堀や釣り堀、みんながよく行く日比谷公園の池なども抜いてみたいです。規模が大きいのでなかなか実現は難しいですけど、いつか、ああいった所の水を抜けたらすごいことになりそうだなと考えています。あと、淳さんがお城に詳しいので有名なお城のお堀の水を抜くというのは近々やりたいですね」
また「大みそかのカウントダウンや、正月特番でずっと池の水を抜いているというのもいいですね」と目を輝かせる。「“開局55周年特番・池の水をぜんぶ抜く55連発”とか。そういった構想もしています。抜く池は大量にありますから」と笑顔で“野望”を語った。
[ 2017年6月25日 08:01 ]
2017年6月25日19時43分
希少なタイプの糖尿病を患う愛知県の男子高校生は、体調管理のために必要な昼食前のインスリンの自己注射を教室で打つことが一時期かなわなかった。中学や高校側が禁じたためだ。トイレで打つよう指示されたこともあり、問題視した医師が先月学会の集会で報告。患者団体は、本人の希望を尊重すべきだと指摘している。
愛知県の県立高校の男子生徒(16)は、名古屋市内の中学2年生だった2014年12月、病院で1型糖尿病と診断された。インスリンが膵臓(すいぞう)で作られない病気で、生活習慣と関係のある2型と異なり、自分の免疫が誤って膵臓の細胞を攻撃することなどで起こる。15歳未満の年間発症率は10万人に2・25人とされる。
高血糖が続くと将来腎不全や失明などの合併症が起こる恐れがあり、1日4、5回、注射などでインスリンを補い、血糖値を調節することが欠かせない。生徒は学校に事情を説明し、危なくないと考えて昼食前に教室で打つことにした。他の生徒も理解してくれた。
だが、中学3年生になると新しい担任教諭から教室での注射を禁じられた。「トイレで打って」と言われたこともある。生徒はトイレはいやだと訴え、保健室で打つことになった。当時の教頭によると、学校側は安全で衛生的な場所として保健室がいいと判断したという。生徒は「隠れるようにして注射はしたくない」と思い、学校での注射を黙ってやめてしまった。
事情を知った母親(46)が注射は危なくないと学校側に説明。主治医は学校に出した診断書に「注射は生命の維持に不可欠。場所を限定しないよう配慮を求める」と付記、市教委にも相談したが事態は改善しなかった。当時の教頭は取材に「今思えば注射と聞いて構えてしまい(本人やほかの生徒の)安全を考え過ぎた面もあるかもしれない。もっと本人の思いを聞いてあげたら良かった」と語った。
生徒によると、高校でも教室での注射はかなわず、保健室を指定された。「教室に戻るころには友達は昼食を終えていて、自分だけ取り残されるようだった」
入学から数カ月後、体につけた機械からインスリンが補給されるポンプに注射から切り替えたが、当初教室での操作を禁じられ、認められたのは昨秋だったという。「将来、注射やポンプの操作をどこで出来るのか不安。多くの人に病気について分かって欲しい」と生徒は訴える。
主治医らは5月に名古屋市であった日本糖尿病学会の年次学術集会で報告した。患者らでつくる認定NPO法人「日本IDDMネットワーク」の井上龍夫理事長は「注射針の長さは4~6ミリ。コンパスや縫い針と比べても危なくない」と話したうえで「注射場所は本人の希望を尊重することが一番大切。理想は教室で、治療していることが周りに伝わりやすい」と指摘する。
■病気の子どもへの無理解、古くて新しい問題
1型糖尿病の子どもへの対応を巡り、岡山小児糖尿病協会(岡山県)は2012年から年1回、教職員への研修会を開いている。患者の家族からの複数の相談がきっかけ。子どもたちが水泳の授業に参加できなかったり、修学旅行に保護者の付き添いを求められたり。針が危ないからとトイレでの注射を指示された例もあったという。多賀徹会長は「学校や先生によって理解度や対応が異なる。正しい情報を共有することが大切だ」。
病気の子どもへの学校対応を研究する東京学芸大学の竹鼻ゆかり教授(学校保健)は「病気の子どもへの学校の無理解は古くて新しい問題。学校は変わっていかないと多様な子どもたちに対応できない」と話す。(石塚翔子)
2017年6月26日05時07分
10歳を祝う学校行事「2分の1成人式」が広がっていることを5月、生活面の記事で紹介しました。さまざまな家庭事情に配慮されていないことにも触れた記事に、子ども、保護者それぞれの立場からつらかった体験談や、意見が多く届きました=図参照。そこで考えたいと思います。2分の1成人式はだれのためにあるのでしょうか。
■感謝の言葉 浮かばず
「いまでも思い出すのは、抱き合って泣いたり、ほほえみ合ったりする親子の中で、一人ぽつんと、どうすればいいのか分からずにいたあの瞬間です」。都内の高校に通う女性(18)は、2分の1成人式をそう振り返ります。
◇
幼い時から、すぐに手を上げる父親でした。裸にされてたたかれたり、投げられたり。決まって母親がいない時で、助けを求めることもできません。母親は機嫌が悪いと「産まなきゃよかった」「早く出て行け」と言いました。親は「恐怖の対象」でしかありませんでした。
式のために感謝の手紙を書く授業。周りはどんどん筆が進み「書けたー」という声があちこちから聞こえてきます。「『ありがとう』って、何を? みんな何を書いているの?」。必死で考えましたが、思い浮かびません。とはいえ、ウソを書くのは、いやだ。ひねり出した「習い事、ありがとう」などに、先生からは「もっと真面目に書きなさい」と、2、3回書き直しを指示されました。
当日は、それぞれ自分の親の前で手紙を読むことになっていました。母親がどんな反応をするかびくびくしていると、周りには泣いている親や、その親に抱きついて泣く友だちも。「何してんの?」。わけが分かりませんでした。そして、そうできない自分は他人と違うのだと、初めて感じました。
小学校と中学校の卒業式でも「親への感謝」を書かされました。先生たちは、感動させようと必死に演出していました。しらじらしさしか感じなかったと言います。
高校に入ると、一時は児童相談所の一時保護所で過ごしました。自傷が直らず、ひっかいてしまったりたたいてしまったりして、体のあちこちに傷があります。母親から「あてつけか」と言われている傷です。いまは、一日も早い自立を目指しています。
「なぜ親を関わらせたり、『感謝』にこだわったりしちゃうんでしょうか」。今も疑問です。
都内の女性(24)にとっても、つらい思い出です。小さい頃に母親が亡くなり、その後は祖父母の家や父親の再婚相手とその子どもと暮らしていました。再婚相手は「お母さん」と呼ぶことを許さず、ちょっとしたことで部屋のドアを蹴飛ばしたり、金切り声で怒鳴ったりしました。お気に入りのぬいぐるみのおなかを切られたり、「臭いから一緒にするな」と言われ、洗濯物は別にして自分で洗ったり。それでも「自分が悪いんだ」と思い、諦めていました。
式には、子から親への感謝の発表がありました。みんなで丸くなり、真ん中に出て発表します。女性の親は来ていませんでした。発表が始まると、抱き合う親子や、涙を見せる親がいました。「みんな幸せなんだ」。自分の番が回ってきて手紙を読み始めると、ぼろぼろと涙が出てきました。「なんで私にはお母さんがいないんだろう」「誰にありがとうって言ってるんだろう」。友だちにしがみついて、泣きました。
「周囲から見れば、うちは裕福な『いいおうち』。でも、中身はそうではない。家の中がどうかなんて、外からみても、わからないんです」
■親の感動 優先?違和感
感謝される側にも、色々な事情があるようです。
東京都杉並区の女性(45)は長男の入学前に離婚。その後、別れた夫と交流はありませんでした。5年前に2分の1成人式の準備のために、小さい頃の写真と、その写真のエピソードを聞いてくるという宿題が出されました。普段は見ないアルバムを開かざるを得ませんでした。
◇
長男は「お父さんだね」などと言いながらアルバムをめくり、「なんで離婚したの?」。夜中まで説明しました。いずれ説明しようとは考えていましたが、「自分のタイミングで話そうと思っていたのに――」。不満が残りました。
当日はオルゴールのBGMが流れる中、親から募った子どもへのメッセージを先生が読み上げました。「泣け」と言われている――。そう感じてしらけていると、隣の母親は感涙。異様な雰囲気だったと言います。「学校は『親を感動させました』と言いたいのでしょうか。うすうすやりにくい家庭があると気づいているのに、感動を優先させている気がしました」
子育てに悩む親もいます。埼玉県の女性(41)は、長女の2分の1成人式の日に学校を休ませました。子どもが幼い頃から、ちょっとしたことですぐにいらいらして、子どもを怒ってしまいます。わがままを言ったり、はしゃいだり、騒いだりする子どもに、うるさいと感じていました。「子どもらしい」と分かっているのに。甘えられても、かわいいと思えません。「そんな自分が、許せない」。ずっと悩んできました。
式は、子どもから親への手紙を読むという内容でした。「私に書くことなんてないんじゃないか」「書きたくないのに、無理やり書かされたんじゃないか」。不安が募りました。感動できない自分や、感動している周囲を想像するのも、気が重い。前日に長女が発熱したのを口実に、当日は学校を休ませました。
次女は今年度が4年生です。「私のような普通に見える親でも複雑だということは、先生に言わないと分かってもらえない」。勇気を出して、担任にやり方を変えてもらうよう要望するつもりです。
実際に学校に意見して、内容を変えてもらった人もいます。
千葉県四街道市の女性(75)は、孫の女児と一緒に暮らしていました。3歳だったその子を残して、娘は病気で亡くなりました。
孫が3年生の1月、「学校だより」に2分の1成人式の様子が載っていました。親に感謝する行事で、校長は称賛しています。「こんな行事があるなんて!」。すぐに夫に相談しました。
担任に手紙を書きました。なぜあえて、みんなの前で感謝を読み上げるのか。なぜわざわざ、母親がいないことを発表しなければいけないのか。そんな疑問をぶつけ「やり方を考えて欲しい」と訴えました。すると、渡したその日の夜に、担任から「私も本当は反対です」と電話がありました。4年生の担任とも話し合い、「前向きで、すべての子どもが同じ立場でできる内容に」と要望しました。その結果、将来のことを発表する会になったそうです。担任からは「熱心な先生もいて、教師同士ではおかしいと言いにくい。保護者から言ってもらえたので、対応できました」と言われたそうです。
■「配慮不足」警鐘ならす活動
2分の1成人式が持つ危うさを主張している人たちもいます。
さいたま市で精神障害を持つ親とその子どもを支援するNPO法人「ぷるすあるは」は2年前、1本の動画をつくり、ユーチューブにアップしました。タイトルは「家族にありがとうがしんどい子どもたちがいます」。親から虐待を受けている子どもが、学校で「家族への感謝の手紙」などの宿題を出され、苦悩する様子をイラストで描いています。
作成のきっかけは、2分の1成人式の盛り上がりや、家族を美化する風潮に疑問を抱いたことでした。ツイッターでは、「これはつらいね」「知らないだけで身近にいるかも」などの反応がありました。
イラストを担当する細尾ちあきさんは「学校の行事から、子どもたちは逃げられません。家族を『いい』と思えない親や子どもたちは、より追いつめられ、誰にも話せないと感じてしまうでしょう」と話しています。
養子縁組などの親子にとっては、どうでしょうか。
埼玉県内の里親らが集まる「埼玉里母の会」は1年前、里親ら100人ほどにアンケートをとりました。内容は、2分の1成人式と、小2の生活科で実施される生い立ちを振り返る授業について。どちらも家族や生まれた時のことなどに触れるケースが多く、里親たちが頭を悩ませていたといいます。
アンケートには、おなかにいた時や赤ちゃんの時の様子などを聞かれて、心を痛めたという声が寄せられました。結果は今後、教育関係者の理解を求める活動につなげる予定です。「いろいろな家庭があることに、もっと配慮してもらうきっかけにしたい」と担当者は話しています。
◇
「複雑な家庭の子がいる時は配慮している」「保護者から意見があれば内容を変える」。この取材で耳にした、学校の対応です。でも、家庭の状況は外からは分かりません。「家族」や「感謝」をテーマにした行事には、異を唱えにくいでしょう。声を上げられない保護者もいます。生活面の記事には、メールや手紙など150の意見が寄せられました。ほとんどが、つらい体験や違和感を書いたものでした。押し殺してきた思いが、集まったのだと感じました。(田中聡子)
6/25(日) 14:00配信
日本では、妊娠した女性の36%が「望まぬ妊娠だった」と答えている。その根本にあるとされるのが、日本の遅れた“性教育”だ。SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』では、さまざまな体験をしたオンナたちを都内某所の「とある部屋」に呼び、ゲストたちの「オンナたちのリアルな行動とその本音」を徹底的に調査する。
「増える40代の中絶 大人の性教育」をテーマに、性の現場を知る当事者たちが赤裸々に語った過去の放送では、ゲストたちから衝撃発言が多数飛び出した。
AV女優の経験を持つタレントの総長ダリアさんは、1年ほど前に九州の学校の先生から相談を受けた。「保険体育の授業で自分は若いときに中絶をさせてしまった経験があるから、そういう悲しい思いをしないためにもコンドームを使わないといけないって教えたら、生徒の親に知れ渡って、PTAにチクられて。その先生がクビになっちゃったんです」と衝撃のエピソードを紹介。「先生たちも命がけで授業をしているから、話したくても教えられないのでは」と分析した。
避妊を教えた教師がクビ なぜ日本の“性教育”は進まないのか?
産婦人科医で積極的に性教育の講演も行っている河野美代子さんは、自身が性教育についてバッシングを受けたことを告白。裁判になったことを明かした。「私が『避妊をちゃんとしなきゃ』って教えていたことを『河野は若者たちにセックスをそそのかして家庭を崩壊させ、革命を狙っている』って裁判で言われたんです」と話し、SHELLYをはじめ出演者たちから驚きの声があがった。
さらに「セックスという言葉も使ってはダメ。今では中学生に避妊を教えることはタブーです。昔はよかったのですが、今教えると学習指導要領のはみ出しになります。教科書にも載っていません」と話し、日本の性教育への現場に疑問を投げかけた。
また、河野さんは「今はAVが教科書になっている面がある」と指摘。自身が中学生に教える際は「あれは演技の世界の娯楽であって、セックスの仕方とは違うんだって教えている」と話した。実際に河野さんのところにも、セックスのなかで指を入れてひっかきまわされ、膣内が大出血し病院に訪れる女性も多いという。「膣内で出血するとウイルスに感染するなどの危険も多いです。セックス中に膣内を指でかき回されて、男性の爪で膣内がぱっくり切れてしまった女性もいます。膣内で出血するとナプキンをつけてくる患者さんがいらっしゃいますが、その女性はバスタオルを足の間に巻いてきて……もうそのバスタオルも血でビショビショでした」と実際のエピソードを語った。
過去にAV男優の加藤鷹さんと講演で話す機会があった河野さんは「加藤鷹さんは爪がないくらいに短くて。女優さんを傷つけないようにしているんですね。でも、通常AVの中では『爪を切りましょう』なんてことは紹介しません。AVは教科書にすると、とても危険です」と、日本の性教育への問題点を挙げた。
さらにトークの中で河野さんは、妊娠し堕胎可能である22週を過ぎてしまった小学生の女児を診察したエピソードを紹介。「相手は同い年の男の子ではありませんでした。年上の男性ですね。誰も小学生の我が子が妊娠してるなんて思いません。でも、お父さんがいて、お母さんがいて……ちゃんとした家庭の女の子です。例えば小学校4年生や5年生で2回くらい生理がきて、小学生だったら生理が不順であることは当たり前ですから、後で考えると『ああ、あれはつわりだったんだ』となります」と、受診時にはもう手遅れだったケースもあるという。河野さんの患者だった女児も中絶が間に合わず、赤子は特別養子縁組で引き取られたと話した。
河野さんは「これだけは覚えておいてって伝えるんですね。エイプリルフールである4月1日に性交をして、子供ができると、その子が生まれる出産予定日はクリスマスイブである12月24日。いつまで子供が堕胎可能なのかというと、だいたいお盆までなんです。性交してからではなく、最終月経開始から22週未満じゃないと堕胎はできません。これを知ってもらうために、セックスだとか性交だとかいう言葉を使わないと、学校で教えられないんですよ」と辛い胸の内を語った。
これにダリアさんは「『まさかうちの子が』という考え方は、みんなが共通してて『まさか私が妊娠するなんて』って思って中絶するの」と、中絶の多い日本の現状をコメントした。
スウェーデン出身で日本に28年間在住しているライフクリエーター・柚井ウルリカさんは「オーガズムを体験したことのない日本人女性が多い」と指摘。「男性にそういう話をすると『毎回いってるでしょ』って言う。『いや、いくフリをしているだけだから』って。そんなことも分からないのってびっくりする」と話した。
MCのSHELLYは「いったふりをすることが女性のたしなみ、みたいなところがあるんですかね。嫌よ嫌よも好きのうちというか……」とコメント。柚井さんは「スウェーデンではどうしてもらいたいのかをちゃんと言葉で言うことが大切だと教えます。感情的な面を大切にするんですね。中学校では模型でコンドームのつけ方を学びますし、教えるときも男子と女子を分けません」と話し、スウェーデンと比較し、日本の性教育が遅れていることを指摘した。
タレントの総長ダリアさんは「海外のAVは『カモーン!』じゃないですか。日本のAVはSHELLYさんの言うように『嫌よ嫌よも好きのうち』っていう見せ方で、そうしないと男性が興奮しない」と話し、日本のAVにおける問題点を語った。
続けてダリアさんは、最近では性教育に関心を持つ女の子たちが女性用のAVを制作し、その1本4980円のDVDが年間で何万本も売れている事例を紹介。女性用のAVには、男性が観ないような、男女が一緒にお風呂に入ったり髪の毛を乾かしたりするシーンが続いていて、その流れにゴムをつけるシーンも入っているという。
(AbemaTV/『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』より)
2017/6/27 18:59
民進党の山井和則国対委員長は27日、自民党の竹下亘国対委員長と国会内で会談し、加計学園(岡山市)の獣医学部新設を巡る疑惑を解明するため、臨時国会と衆院予算委員会などの閉会中審査を早急に開催するよう重ねて要求した。竹下氏は「安倍晋三首相は加計問題について追及されることを嫌がっている」と述べ、拒否した。会談後、山井氏が明らかにした。
山井氏は会談で、首相が獣医学部新設の「全国展開」を打ち出したことに関し、国会で説明するよう求めた。竹下氏は東京都議選への影響についても懸念を示した。
2017/6/28 00:19
稲田朋美防衛相は27日、東京都板橋区で開かれた都議選の集会で「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。自衛隊を政治利用するもので、行政の中立性を逸脱したと受け取られる可能性がある。野党は「行政の完全な私物化だ」と批判。稲田氏は同日深夜、「誤解を招きかねず、撤回したい」と述べた。
安倍晋三首相は加計学園問題に続き、7月2日の都議選投開票を前に政権批判の新たな火種を抱え込んだ格好だ。
自衛隊法は、隊員の政治的行為を制限している。稲田氏の発言は、防衛省と自衛隊が組織を挙げて候補者を支援すると主張したようなもので、法に抵触する恐れもある。
蛇足的脚注
- *30-1 : w3m を使わなくなった
- w3m では閲覧がつらいような構造のサイトがだんだん増えちゃって…。 CSS や JavaScript が無効だと閲覧がまともにできなかったりとか…。 まあ w3m がアタラシイ HTML や CSS の規格にたぶん追随できてないんだろうなあ。 つーか Web サイト側が安直に CSS やら JavaScript やらに頼り過ぎてるよな、あっちもこっちも。 w3m より高機能なテキストベース (CUI) ブラウザの後継も出てきてないようだし (軽く検索してみた程度だけど…)、 まあそういう時代なのかね…。 で、自分のところのサイト (駄日記) も w3m で見る機会がほぼなくなって、 w3m 向けに便利だった DL の利用の自分的メリットを享受する機会もなくなった、と。
- *30-2 : ボリューミー
- 英語では voluminous だそうじゃ。
- *30-3 : スパスクリプト
- スパゲティなスクリプト
- *30-4 : …
- (死亡フラグ)