屈折矯正手術 (あるPRKのケース)

(2010.7: 一応、一段落ということで。今後もちょくちょく追記や修正はするかも。 昔書いた分と最近書いた分とで文体がヘンに不統一だったりしますが悪しからず)

1998年8月に、屈折矯正手術を受けました。

屈折矯正手術とはようするに、近視や遠視や乱視を治す手術です。基本的には、角膜の曲がり方や厚みを変える手術になりますが、その術式にはいくつか種類があります。私が手術を受けた病院では、以下の 3通りの手術を行なっていました (当時。その後、改良術式もいろいろ登場している模様…)。ちなみに以下の説明は詳細を端折っていますので、正確には参考サイトや参考文献を参照してください。参考サイトには、綺麗な写真や図入りで詳しく分かりやすい説明があります。 (たぶん)

その後屈折矯正手術もすっかり市民権を得た感があり、特に LASIK が主流となって、 このコンテンツをさらしておく意味ももうなくなったような気がするけど、 まァ記念ということで…消さずに残すだけ残しておきやす。

RK (Refractive Keratotomy, Radial Keratotomy)
当初はたぶん一番 (ほとんどの場合不正確に) 知られているいた術式と思います。ダイヤモンドメスで角膜表面に溝を刻むと、溝を切った部分が眼圧で膨らみ、角膜の曲率が変化した状態になります。この状態で傷が治ると角膜はその曲率で固定されるわけです。旧ソ連で行なわれていたものに改良を加えた方式が米国で盛んになってすでにン十年の実績がある、というのは本を読むまで知りませんでした。
PRK (Photorefractive Keratotomy)
私が手術を受けたのがこの方式でした。角膜表面をレーザーで焼きとばす形で削り、焦点距離 (曲率?) を変化させる方式。ホントは RK を受けたかったんですが、先生に PRK を勧められたので迷った末にこっちに決めました。しかし実は 1年たった現在では間もなく LASIK の方が主流になっちゃってるらしいですなっちゃいました。ちょっとダマされた気分…(^^; ちなみに、この 3通りの術式の中では一番「痛い」術式でございました。 (痛みについては後述。ちなみにどの術式も、手術中は「全然」痛くありません)
LASIK (Laser in situ Keratomileusis)
基本的にレーザーで角膜を削るのは PRK と同じですが、違うのは表面ではなく角膜を薄くそいでめくって中を削り、削り終わったらめくった部分をかぶせる、という手間をかけるところ。詳しくは参考サイトに書いてありますが、角膜表面にはボーマン膜という機能不明の薄い膜があり、 PRK ではこの膜がなくなってしまうのですが、 LASIK ではボーマン膜は保存されるのです。ボーマン膜の消失による影響というのはまだ分かっていないらしいです。うひょひょ〜。

参考サイト

オマケ: 一時、「錦糸眼科 失明」などの語で検索サイトからたどってくる人が結構いたみたいで、 何か悪い噂でも流れてんのかしら…と思っていたんだが、こんな事件 (デマばらまき) があったんですな。 (2005-12-25追記)

手術は痛くないのか、とか、失敗例はないのか、とか、いくらくらいかかるのか、とか、具体的にどう申し込めばいいのか、とか、もっと詳しく教えろ、とかについては、上記サイトなどを直接どうぞ。私は錦糸眼科の先生の説明である程度納得できたので、手術を受ける決心がつきました。
(ちなみに基本的に病院に行くのはどっちかつーとキライなたちで、今歯がガタガタなんですが歯医者に全然行ってません。決して「医者が好き」だから手術受けたんじゃないです…念のため…っていうか行けよ歯医者>ワシ)

追記 : 2000年 8月

とりあえず、 2年たちました。たま〜に、知合いから「手術の後、どうですか?」と聞かれることがあります。返事は「全然問題ないですよ」です。手術後状態が安定して (変化がなくなって) きたかな?と思ったのは半年くらいたってからでした。確かにお医者の言ったとおりでした。その後は状態はほとんど変化してないようです。メガネ (やコンタクト) がなくても生活できるのは便利だな〜、と時々感じます。今のところ、手術費用の元は充分以上に取れてるな、と思ってます。
ただ、元々用心深い発想をする奴なので、今後何十年もたって何か手術による悪影響がひょっとして出ないとも言いきれない、その覚悟 (とまでは行かないが心の準備?) はしておこう、という気持ちもあります (特に、受けた術式が PRK だったので。あァ、 RK か LASIK で受けたかったなァ…)。おそらく、失明だのなんだのなんてことにはまず成らんでしょうが、治療などで余計な出費を強いられることに、万一ならんとも限らないかな、という感じです。まァ大丈夫でしょうけどね。

追記 : 2001年 9月

3年たちました。状況は特に変わらず。 3ヶ月 / 6ヶ月検診すっぽかしちゃったし、 3年目だし、一度くらい検査してもらいに行こうかな〜などと思ってるうちに引っ越し騒ぎ (騒いでたのはオレだけ) やらなんやらで 9月に入ってしまった。

追記 : 2004年 7月

えーと、何年たったんだ? ぼちぼち 6年目か…。 相変わらず毎日毎日ほぼまる一日至近距離の CRT とにらめっこの日々なので、 右目はだいぶ、いわゆる“視力”が落ちてきた感じ。 (まったく調べていないが 0.8 とか 1.0 とかそんなくらいの感じ…?) しかしその方が毎日 CRT とにらめっこするには好都合だったりする。 どうやら普段、 近くを見る時は主に右目を、遠くを見る時は主に左目を使っているみたいで、 左目は相変わらず遠くも割とクッキリよく見える。 (晴れた日中ならテキメン。暗いと微妙にコントラストが落ちる気がする。 あとどうしてもハロがちょっぴり出ますな。 気にしなきゃ気にならない程度だけど。万年疲れ目) むしろ左目は遠視っつーか老眼っつーか、至近距離はやや見づらい状態のままです。 その後、検査などは受けてはいないが、 特に自覚症状を伴うような異常は全くなし。
ところで久々に Web をあちこちさまよって見てみると、 最近ではまた手術 (機械や方法) が進んだみたいですねえ。 ここに書き散らしていることも、結局未完成なまま古い情報と化しつつある…。
しかし「従来の方式」のデメリットと「新しい方式」のメリットを対比している説明を見ると、 深夜の通販番組の「改良型新製品」の説明をちょっと連想しちゃったりして…。 (そんなデメリット初めて聞いたかも…昨日までの説明はなんだったんだ…。みたいな) まァ技術の進歩自体は素直に歓迎、ですが。 あとは料金的にもっと安くなるといいんですけどね。 料金で二の足を踏む人もけっこういそうな気がするので…。

追記 : 2010年 7月

あれからぼちぼち 12年。 古いメモが出てきたので、反映させつつ追記。 これでたぶん、書けそうなことはひととおり反映済にできたと思う。 細かい修正やら追記は今後も随時。

最近ではいわゆる老眼が進み、老眼鏡がないと細かい字などがかなり読みづらくなってきた。 ちっちゃい字など場合によってはぜんぜん読めないことも。 そんな時は別途拡大鏡 (百均で購入) も併用。テクノロジーばんざい。 まあまあ年相応な状態だが、ピント範囲を遠距離向けに調整済なので余計に見づらくなっているフシはあるかも。
よく、近視の人は老眼になる (というより、老眼で不便を感じる) のが遅い、というが、 実弟は強度の近視で眼鏡着用者だが老眼も進んできてしまって、 遠くも見えないし近くも見づらいんで大変、 と先日言っていた。 まァそういうもんなのかも。

メモ


ひとつ戻る